1・米英欧6月PMI悪化で景気後退懸念台頭
2・世界の長期金利が急低下~ドル円クロス円下落へ
3・中尾元財務官の介入の可能性に言及
4・HFの日本国債先物ショート終焉?!
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1・PMI悪化でリセッション入り警戒強まる
PMIとは~
企業の購買担当者らの景況感のアンケート集計。
特に製造業の購買担当者は、製品の需要動向を見極めて仕入れを行うため
鉱工業生産や雇用統計などよりも景気先行性があるとされる。
◆米国6月PMI
製造業PMI:52.4 (予想 56.0 : 5月 57.0)
サービスPMI:51.6(予想 53.5 : 5月 53.4)
◆ユーロ圏6月PMI
製造業PMI:52.0 (予想 53.8 : 5月 54.6)
サービスPMI:52.8(予想 55.6 : 5月 56.1)
◆英国6月PMI
製造業PMI:53.4 (予想 53.6 : 5月 54.6)
サービスPMI:53.4(予想 53.1 : 5月 53.4)
50が景況感の分水嶺とされており、まだ50を上回っていますが
趨勢としては、どの国もトップアウトして下落を続けていますね。
景況感は落ちていくのにインフレは上昇基調にあるため
足元では利上げを辞める訳にはいかない…
しかし利上げで景気は更に冷えていく。
つまり景気を冷やして需要を減退させインフレを抑制するしかない、
と日本以外のセントラルバンクは考えているわけです。
日本のインフレ率はコアコアで+0.8%ですからね。緩和継続でいい。
というわけでマーケットは景気後退を織り込む動きが加速してきました。
コモディティ市況の異変、そして世界の金利が下がりだした。
※景気の先行指標、銅価格
2・主要国長期債利回り急低下へ
日本の金利はYCC修正によって動きませんから
他国の金利低下は日本との金利差縮小で円高要因。
ということでドル円相場が崩れてきました。
※ドル円 クロス円
クロス円、特にポンド円などは重要な節目超えに失敗してトリプルトップ。
高値超えに失敗したと考えられる下落となった時点で
ユーロ円、ポンド円のロングを手仕舞いドテンショートに切り替えました。
その「高値超えに失敗」の予兆は東京時間の出来事にありました。
3・中尾元財務官のインタビュー記事でドル円クロス円急落
「為替介入の可能性排除できない」と中尾元財務官、円が上昇
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-23/RDUUSTT0G1KW01
「現在の円安は日本経済にとって良くない」
「YCC継続には多くのマイナス要素」
「為替介入の可能性も」などの発言が報じられ、ドル円が敏感に反応。
「元」財務官ですし、相場に影響力を持つインタビューだとは思いません。
しかし、これの発言によって超えることを期待していた高値超えに
失敗し、トリプルトップのような形状となったチャートをみると
ロングは持っていられません。。。想定と異なる売りが来たためカット。
ユーロドル1.0544ドルL ➡ コストで消滅
ユーロ円142.48円L ➡ 143.02円利食い
ポンド円166.50円L ➡ 165.82円でロスカット
その後、ドテンショート。
ドル金利はじめ世界の金利の下落の兆候が出ていたこともあり
チャート形状が良くないユーロとポンドを売りました。
ユーロは昨日の首吊り線示現の後の下落でWトップの様相。
ユーロ円
新規143.06円と143.43円でショート
ポンド円
新規165.82円、166.10円でショート
その後のPIM受けての下落加速で利が乗ってきました。
4・HFの日本国債ショート終焉?!
TMCMさんのこのツイートをみて
日本国債先物のチャートを確認してみると
6月13日から急落が始まって18日まで連日執拗に売リこまれた形跡がありますが
今日は上昇しているじゃないですか。
これは国債先物価格。HFが国債先物をショートすることで
長期債利回りがに上昇圧力がかけられていました。
利回りの方を確認すると
ここ3日くらいはおとなしい、、、スパイクしていませんね。
考えてみれば、ここ数日、米金利はじめ世界の金利が低下し始めた。
要するに世界の金利上昇がとまれば日本の金利にだって上昇圧力が低下するわけです。
それに逆行して日銀の金融政策の変更に賭けるトレードは分が悪いですね。
日銀は世界の金利低下にホッと胸を寝でおろしているのでは。
こうして考えると日銀のYCC政策の本当の敵は米国はじめ世界の金利上昇
ということになりますか・・・。
ということもあって、為替市場では円安トレンドが
短期的には終焉した可能性も出てきました。
そこそこ大きめの調整があるんじゃないかな・・・(ポジショントーク)
今週のひろこのウィークリーGOLDは
森田アソシエイツ代表/WGC顧問 森田隆大氏に
利上げでも崩れないGOLD市場の強さのワケを解説いただきました。
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