2022年6月27日月曜日

 今週は6月最終週、リバランスなど特殊要因による値動きに注意。
リスクオフムードが薄れ株高が演出される週となるかも。

1・6月半期末の週、リバランスに注意
2・日本CPIインフレ目標達成まだ先
3・景気後退織り込みは金融政策のハト派化期待へ?
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1・米株は今月最終週に7%上昇へ
  ~JPモルガンのコラノビッチ氏が予想

  https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-24/RDZQSBT1UM1101
 年金基金や政府系ファンド(SWF)によるポートフォリオのリバランス
 
 年金基金やSWFは厳格な資産配分規定に従うため、
 通常は四半期ごとに市場エクスポージャーのリバランスを行う。
 
 市場の流動性が過去平均の5分の1に低下している現在、
 今回の四半期末および月末リバランスは株価に大きな影響を与える可能性がある。

 6月半期末ですのでその可能性は十分にありそう。
 
 ※米主要株価インデックス ただし今週だけの話・・・
 

 リバランスで為替市場では年初から上昇が続いたドルは下がる?
 ユーロや円に買い戻しの動きが出るかどうかにも気をつけたい。
 
 ※通貨インデックス一覧 週足 22年年初からのトレンドの逆に動く可能性
  
  
2・日本の5月消費者物価指数、インフレ高進の兆候見られず。

5月 消費者物価指数 前年同月を2.1%上回る 2%超は2か月連続
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220624/k10013686281000.html

確かに2%超えは2ヶ月連続ですが、これは前回4月分から
21年4月~の携帯電話料金値上げ分が剥落したことによる水準訂正ですので当然のこと。
むしろ、4月から上昇率が変わらなかったことのほうがポイントです。
つまり4月から5月にかけてはインフレが更に進んだという状況にはない。
コアコアも同様です。

日本CPI総合 4月と変わらず


コアコアCPI 4月と変わらず

コアコア(食料・エネルギーを除く)はまだ0.8%ですよ。
世間の圧力に屈して引き締めに動けばまた日本はデフレに戻りそうです。
エネルギーなど外的要因によるインフレだけでは賃金上昇に繋がりませんし
原油が下がれば下がってしまうわけで。

日銀の緩和は長期化することが確認された数字。
ただし、黒田総裁の任期は来年4月8日までですので
その後の総裁人事によっては思惑でドル円が動く可能性はあります。

官邸が黒田東彦・日銀総裁の解任に向けた動き 天王山は7月20日の金融政策決定会合か
https://news.yahoo.co.jp/articles/28ee65d3757f7bdd15540fb3e2c6dc2ebb6056dc

↑選挙前ですしゴシップネタではありますが
記事中の「総理が金融緩和路線を“黙認”しているのは参院選まで。
選挙が終われば、いよいよ金融引き締めに転換していくつもりだ〜」
コメントは岸田さんならひょっとして、、、と心配になりますね。

3・景気後退織り込みは金融政策のハト派化期待へ?

米株も大きく下がり、コモディティ市況にも異変が生じる中
市場では、FRBが7月に0.75%の利上げを行った後
利上げペースを緩めるとの見方が浮上しているようです。

金利市場では来年3月に3.5%付近でピークを迎え、23年7月月までに
20bp近く低下することを織り込んでいます。

こうした見方は日々のセンチメントでくるくる変わりますので
これでマーケットに楽観が広がり底打ちしたと考えるには時期尚早です。

※コモディティ 
ちなみにOPECプラスが来週30日に開く会合で、
月初に合意した小幅増産方針を維持する見通しと伝わり、
足元の需給逼迫への警戒感が再燃したとのことで、原油が反発しました。

米バイデン大統領は7月13~16日に中東地域を訪問するとの声明を発表しています。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/06/709483b4151b4023.html
バイデン大統領は、2019年11月、
記者のジャマル・カショギ氏を殺害したサウジアラビアを「のけ者」にすると発言、
同国との距離をとってきたが~OPECなどによる原油の増産に向け、
サウジアラビアとの関係を修復する必要性を感じているとみられる。

バイデン大統領の交渉が成功しサウジが増産するとでも発表すれば
原油が下落する可能性も?そううまくいくとも思えませんが
トレーダーはその可能性に備えておくことも必要ですね。

ポジションは継続。。。

ユーロ円
143.06円143.43円ショート
ポンド円
165.82円、166.10円ショート

◆◆今週の主な予定◆◆

◆27(月)    
米5月耐久財受注(21:30)
米2年5年国債入札

◆28(火)    

米4月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(22:00)
米6月消費者信頼感指数(23:00)

◆29(水)
1-3月期GDP確報値(21:30)
NATO首脳会議(~6/30)

◆30(木)
国6月製造業PMI(10:00)
米5月個人所得・個人消費支出(21:30)

7月1日(金)
日本5月鉱工業生産(8:50)
日本5月住宅着工統計(14:00
中国6月財新製造業PMI(10:45)
米6月ISM製造業景気指数(23:00)
休場:香港

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