2022年6月13日月曜日

 もう戻り相場終焉?!
・・・今回の米株下落はかなりヤバそうね。
米CPIが更に上昇加速していたことが市場心理を冷やしました。

1・米CPI上昇止まらず、金利上昇、株下落=リスクオフ!
2・日銀・財務相・金融庁 3者会合で円安牽制声明
3・中国上海が再び外食規制
~今週はFOMCと日銀の金融政策決定会合
~米ガソリン販売価格、初の5ドル台へ
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1・米CPI上昇止まらず、金利上昇、株下落=リスクオフ!

6月10日金曜日の株下落は酷かった・・・
*ダウ30種平均  31392.79 ▼880.00    ▼2.73%  
*ナスダック    11340.02 ▼414.21    ▼3.52%  
*S&P500         3900.86  ▼116.96    ▼2.91%   
*SOX指数        2831.98  ▼105.81    ▼3.60%
*225先物          27390  ▼60 大証比  ▼1.65%

注目の米CPIの数字を受けての反応です。

消費者物価指数(5月) 前月比+1.0% 予想+0.6% 前回+0.3%
            前年比+8.6% 予想+8.3% 前回+8.3%
           
         コア・前月比+0.6% 予想+0.4% 前回+0.6%
         コア・前年比+6.0% 予想+5.9% 前回+6.2%
前年比+8.6%とこれまでの最高値であった8.5%を超えたことも驚きですが
もっとヤバいのが前月比+1.0%ってことね。
4月~5月のたった1ヶ月で1%上がったんですよ。
インフレは沈静化するかも、って期待があったという中で
沈静化どころか加速してた。

仮にの話ですが、このペースで1ヶ月1%づつインフレが上昇しちゃうと
1年で12%インフレ上昇しちゃうってことですよ、そりゃマズイわよね。

ということで、消費者のマインドは著しく低下中。
同日発表されたミシガン大学消費者マインド指数が過去最低に沈みました。
米消費者マインド指数、過去最低に落ち込む-インフレ加速が打撃
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-10/RD9LTIDWX2QC01
6月のミシガン大消費者マインド指数速報値50.2-前月58.4
現況指数は55.4と前月の63.3から低下し、記録開始以来の最低

どにかく米国は広大ですので車社会。
ガソリン高は増税に等しいわけですが、ガソリン価格上昇が止まらない。

米ガソリン平均価格、初の5ドル超え インフレに拍車
https://jp.reuters.com/article/usa-gasoline-prices-idJPKBN2NT01U
・米国のガソリン価格が11日に初めて1ガロン=5ドルを超えた
このような状況を受け、今週のFOMCでは利上げ幅が0.75%になるのでは?
との観測も飛び出した。

FRB、大幅利上げ9月まで継続観測-0.75ポイントとの見方も強まる
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-10/RD9PNBDWX2QA01

今回6月会合での0.75%利上げの可能性は高くないとは思われますが
9月も0.5%利上げすることを市場が織り込んじゃいました。
6月0.5%、7月0.5%までは市場コンセンサスでしたが
これまで9月がどうなるか見方が固まっていませんでした。
9月も0.5%利上げするとなれば 5,6,7,9月で一気に2%もの利上げです。

このスピードの政策金利の引き上げは前代未聞。
市場は果たして耐えられるでしょうか?
市場には来年のりセッション入りを予想する声も出始めましたね。
市場金利も急上昇。
※米国債利回り一覧

これでドル高ですね。

※通貨インデックス一覧

ドル高なので、ドル円は下がりませんが
リスクオフなので(ストレート通貨でドル高他通貨安なので)
クロス円が下落し始めました。CPI後、キウイ円とポンド円を売り参戦。
キウイ円85.52円S 最も市場金利が高いのに上がりきらない弱さ。
ポンド円165.98円S ポンド円チャートはWトップ?

2・財務省・金融庁・日銀3者合同声明発表

* 為替相場、ファンダメンタルズに沿って安定推移が重要
* 為替相場、急速な変動は望ましくない
* 政府・日銀、緊密に連携しつつ
 為替市場の動向や経済・物価への影響を一層の緊張感持って注視
*各国通貨当局と緊密な意思疎通図りつつ、必要な場合には適切な対応

特に「各国通貨当局と緊密な意思疎通図りつつ」文言は
為替介入を匂わせるものですね。
できるかどうかは別です。
今、ドル売り介入を米国が容認すると思います?!

そうそう、先週は半期に1度発表される米国の為替報告書が発表されました。

米、円安で為替介入けん制
https://nordot.app/907991119947857920?c=724086615123804160
速な円安を巡って「為替介入は事前に適切な協議をした上で、極めて例外的な状況」のみ
認められるとして、円買いの介入をけん制する内容も明記(従来の表現踏襲)

そもそも日本は為替「監視国」です。

巨額の対米貿易黒字、大幅な経常黒字、継続的な為替介入の3つのうち
原則2つに抵触すれば「監視国」に指定されます。

そして、そもそもですが米国は今インフレにあえいでいます。
ドル高のほうがいいんです。
それなのに日本につきあって円買いドル売り介入するでしょうか。
円安を止めたいなら金融政策を転換すればいいのでは?
それでも効かなければ介入にお付き合いするのもやぶさかではないですが、
というスタンスではないかと思います。

円が安くなる金融政策をやめずに円買い介入とは矛盾がありますね。
というわけで介入を匂わせる牽制の声明は形式だけと思われます。

ただし、今週は日銀の金融政策決定会合があります。
誰も注目していませんが、スタンスに変化が出てくるようなら
ドル円上昇が止まる可能性もありますので、要警戒。
先週も書きましたが先週黒田さんは
「金融政策は、為替の経済への影響などを踏まえて運営するのが必要」と
発言しています。為替の影響を踏まえる、と踏み込んだことが気になりますね。

FOMC後ドル円が一段高となる局面があれば日銀を前に売るのも面白いかも。
これはFOMC後の相場を見てみないことにはわかりませんけど。

3・中国でコロナ感染再拡大、上海が再び外食規制-北京は学校再開を延期
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-12/RDCFQRT1UM0Y01?srnd=cojp-v2

株が下落を再開したタイミングで良くないニュースが重なりますね。。。

★★来週のイベント★★
13(月)    
日:4-6月期法人企業景気予測調査(8:50)

14(火)    
日:4月機械受注(8:50)
独:6月ZEW景況感指数(18:00)
米:5月生産者物価指数(21:30)

15(水)    
中:5月鉱工業生産(11:00)
中:5月小売売上高(11:00)
中:5月都市部固定資産投資(11:00)
米:5月小売売上高(21:30)
米:6月ニューヨーク連銀景気指数(21:30)
★★FOMC:パウエルFRB議長会見

16(木)    
BOE:英国金融政策発表
米:5月住宅着工件数(21:30)
米:6月フィラデルフィア連銀景気指数(21:30)

17(金)
日:日銀金融政策決定会合    
米:5月鉱工業生産(22:15)

◆6・9 ひろこのスペシャリストに聞く
ロールシャッハ・アドバイザリーの
ジョセフ・クラフト氏
<「資産所得倍増プラン」日銀ETFの分配?>
『米国の本音と日本市場』
https://youtu.be/aPFGgMQqVf0


この動画、岸田政権の資産所得倍増プランの
NISAの抜本的な拡充の真意について解説いただいていて、
面白いですよ、必見。

◆6.8 ひろこのウィークリーGOLDは
マーケットエッジ代表小菅努氏

JPモルガン・ゴールドマン・シティのトップが
リセッション警戒発言。
実際リセッション(景気後退)期には何が最もパフォーマンスがいいのか?

<米経済に迫る「ハリケーン」と金相場>
『インフレとリセッションの二つの脅威』
https://youtu.be/OCqOy3sR7Lo


◆長短金利スプレッドの発する二つのシグナル
◆リセッションだと金価格は?

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