2022年6月2日木曜日

 6月スタート、米FRBによるQTもスタート。
今夜の米金利上昇はその影響でしょうか?

1・QTスタート、金利上昇、米株は高寄りするも急反落
2・金利上昇でもゴールド上昇
3・OPEC枠組みからロシア排除のスクープも原油安は一時的
4・カナダ0.5%利上げ、タカ派的声明でカナダドル上昇へ
-------------------------------------------------------
1・QT (バランスシート縮小)開始。
【6月1日~8月】国債月額$300億、MBS同$175億削減
【9月~】国債月額$600億、MBS同$350億削減

債券市場の需給悪化懸念から
金利上昇圧力が強まることも予想されるわけですが
米金利はこの上昇です。こんなにわかりやすく上がるものか・・・。


米株は高く寄り付いたものの急反落。
下げたと言っても1%前後の下落にとどまっており、
NYクローズまで見ないとわかりません。
まだリバウンド相場が終わってしまったようには見えません。
このところのFRB高官らのハト派的発言もあって
S&P500のベアマーケット入りは回避されているため
下がったところを買ってくる向きもあるでしょう。

※23日トランタ地区連銀ボスティック総裁
 「9月の利上げ一時停止「理にかなう」
※18日フィラデルフィア連銀ハーカー総裁 
 「6.7月は0.5%、その後は利上げ幅を0.25%に戻す」

このところは米株が弱くても翌日の日本株が弱いとは限らず。

今日は番組で株式アナリスト鈴木一之氏にお話を伺いましたが
日本企業の設備投資が増えており日本株の先行きは明るいと。
22年度の実質民間企業設備投資額は87.0兆円、
およそ6割近い企業が設備投資計画があるとしているそうです。

その理由は様々ですが~
. デジタル化、グリーン化(脱炭素)の推進
. 製造業の国内回帰→経済安保推進法の成立
. インフレの高進(円安)でキャッシュは目減りする時代
. 滞留する内部留保に対し活発化するアクティビティスト

脱炭素では大企業が取引先にもCO2削減を要求する時代ですので
設備投資によって何が何でもCO2削減の努力をせざるを得ない
という側面もあるようですが、お金が動くということは
景気も動くということでもありますね。

QTスタート、米金利高でも日本株はあまり心配していません。

2・金利上昇でもゴールド上昇

今夜は株が弱いからでしょうか?
ゴールドが急反発。

教科書的には金利上昇時には金利がつかないとされるゴールドは
弱いとされていますが、今夜の動きはなんでしょうか。
※ゴールドはじめ貴金属に金利がつかないというのはじつは間違い。
リースレートという現物の貸出金利が存在します。
そして今、プラチナのリースレートが急騰しています。

 リースレート上昇、要は現物市場がタイトであるということ。

詳しくはWPICのレポートを。
https://jbma.net/cms2021/wp-content/uploads/2022/05/wpic_tenbou-202205.pdf

というわけで、今夜はプラチナの上昇も大きいですね。


3・OPEC、生産協定へのロシア参加停止を検討
https://jp.wsj.com/articles/opec-weighs-suspending-russia-from-oil-production-deal-11654031623

5/31のNY市場ではWSJのスクープで原油が一時急反落。
ロシアがOPECはから脱退すれば、ロシア生産分をOPECが増産して穴埋めする
との思惑で原油に手仕舞い売が広がったと思われますが、
ロシアが協定からの除外を受け入れるかどうかは不明。
というわけで、原油が暴落するという風でもありません。高止まり。

今夜は天然ガスも高いですね。
ロシアからの天然ガス供給が減っていることが影響していると思われます。
これはヘンリーハブ天然ガスですが~
デンマークへのガス供給停止 英シェルのドイツ向けも―ロシア
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022060100150&g=ukr
欧州とロシアの天然ガス巡る争い激化-ドイツにも一部供給停止
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-01/RCRRCQT0G1KW01
ロシア産天然ガス1〜5月輸出量、前年比27%減 対中は増
https://www.afpbb.com/articles/-/3407856

金利上昇でもコモディティが下がらない。インフレは長期化しそうです。
となるとFRBがハト派的にはなれないとも思うのよね。
株はどこかでまた大きく崩れると見ていますが
それはひとしきり戻り高値をテストした後でしょう。

4・カナダ中銀、1.5%に50bp利上げ 物価高に「一段と力強く」対応へ
https://jp.reuters.com/article/canada-rate-hike-idJPKBN2NI3GI
・0.5%利上げで政策金利1.5%へ(予想通り)
・2回連続の0.5%利上げは2000年11月以来
・BOC総裁「必要に応じて一段と力強く」対応する用意
「政策金利を中立金利と見なす2~3%を超える水準に引き上げる構え」

カナダは予想通りの利上げ。
予想通りとなった場合、噂で買って事実で売り、という動きによって
利上げでもカナダドルが下がるなんて展開も考えられたわけですが
今後の利上げに関して市場の予想を超えるタカ派的なスタンスであったことで
更にカナダドルが買われる展開となりました。

カナダ円持っててよかった。
カナダ円101.03円L 継続。

長期債利回りは米国だけでなく、欧州も英国も上がっているのですが
※先進国長期債利回り

なぜかポンドやユーロが反落。

※通貨インデックス一覧
英ポンドは新興国通貨並みの危機に直面、投資家はヘッジを-BofA
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-31/RCQ31QT0AFB501

バンカメがポンド危機のヘッジを、と指摘していますがインフレで
利上げしたことによって景気がかなり減速するリスクがあるということか。
オーバーキルは英国市場から始まる?

ポンド、戻り売り狙い。

ユーロドル 1.05843ドルL 継続
ドルカナダ1.27044ドルS 継続

今週のひろこのウィークリーGOLDは
青ヶ島に眠る大量のGOLDのお話。
貴金属スペシャリスト池水雄一氏に解説いただきました。
<青ヶ島の金鉱脈、商業採掘の可能性は?>
『熱水鉱床とゴールド』
https://youtu.be/986kdVc1vw8
◆海水には50億トンのゴールドが溶けている
◆熱水鉱床とは?
◆ラン藻によるゴールド回収

今週のひろこのスペシャリストに聞く!は
元証券ディーラーのたけぞうさん。
<長期で期待できる日本株銘柄は・・>
『日本株優位の時代到来?!』
https://youtu.be/urxgalr8P18
◎日米パートシップ
◎半導体戦略
◎原子力サプライヤの戦略

ここからは日本株優位の時代?
たけぞうさんが注目したのは日米首脳会談。
日米パートナーシップから見えてくる米国の方針転換と
日米連携銘柄を解説いただきました。ぜひ!!

日中のつぶやきはこちらで
ひろこのTwitter


いつもご覧いただきありがとうございます。
人気ブログランキングへ




※本レポートにて豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。したがって銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、弊社の重要事項説明を十分にお読みいただき投資家ご自身の判断でなさるようにお願いします。

※また、本ブログ内にて提供される情報は豊トラスティ証券株式会社が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成したものですが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、豊トラスティ証券は保証せず、また、いかなる責任を持つものではありません。

※ブログ内容についてその表現や記述、データその他に関しましては、著作権法などの法令により保護されており、個人の方の私的使用目的以外での使用や他人への譲渡、販売コピーは認められていません(法律による例外規定は除きます。)。

以上の点をご了承の上、本ブログをご利用下さい。

運営:豊トラスティ証券株式会社