2022年7月4日月曜日

 市場のテーマがインフレ警戒から景気後退へとシフト。
主要国の金利は上昇基調から下降へ転じています。

1・主要国長期金利急低下
  ~商品市況は下落続く
2・日本株7/8、約1.1兆円の売り試算
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1・主要国長期金利急低下

米国は3連休です。
7月4日は独立記念日で休場。
連休控えたポジション調整もあったのでしょうか。
商品市況の下落が続く中、米金利は急低下。
商品から資金が抜け続けており
債券市場には資金流入が確認された週末でした。

※米国債利回り一覧 米長期金利は3%を割り込んだままです。

インフレ期待が低下していることもマーケットの話題。
BEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)が
FRBの平均長期インフレ目標である2%付近にまで急激に低下。
5年物が2.636%、10年物が2.362%、これは21年9月以来の低水準。

※10年BEI
インフレは急激に低下し、その先には景気後退が?
景気後退でもインフレが低下してくれるならいいんです。
そのための利上げ約QTなどの金融政策です。
景気後退だけがやってきて、
インフレがなかなか抑制できないことのほうがマズイですね。

気になるのは商品市況が崩れているとはいえ
原油だけは高値圏で揉み合っていて100ドルを割れてこないこと。
原油が高ければガソリンも高い、、というわけで
インフレは長期化するとの見方は根強く残ります。

※商品市況 原油高止まり、欧州天然ガス反発上昇中

ただし、本格的に不況となれば需要が低迷、
購買力も低下するでしょうから、そうなればインフレも沈静化します。

米国民の貯蓄率はコロナ禍以前の7~8%を大きく下回る5.4%(5月)

コロナ禍の財政支出による過剰貯蓄が急激な低下を見る過程で
インフレ高進が進んだと考えるなら
すでに米国民の購買力は失われておりインフレはピークアウトした
と考えることもできるのですが、、、

これは大和証券レポートから 

先週はISM製造業景気指数の悪化が話題に。

ISM製造業景気指数(6月)
景気指数 53.0(55.4)➡20年6月以来の低水準
新規受注 49.2(53.5)➡50を割り込む
生産   54.9(53.6)
雇用   47.3(50.9)➡50を割り込む
入荷遅延 57.3(67.2)
在庫   56.0(51.6)
仕入価格 78.5(84.6)
輸出   50.7(52.7)

総合はまだ50を割り込むところまでは落ちていませんが
新規受注、雇用が50を割り込んでいます。

今週は雇用統計の数字にも注目です。

6月分、米雇用統計 NFP予想 25.0万人 前月 39.0万人
         失業率予想 3.6% 前月 3.6%


2・日本株7/8、約1.1兆円の売り試算

7月8日、ETF分配金捻出売りによって約1.1兆円の売りが生じる試算。

国内上場のTOPIX連動型および日経225連動型ETFの多くは
決算日が7月8日と10日となっており、例年ETFの分配金捻出売りが出てきます。

今年は7月10日が日曜日ですので売りが8日に集中する見込み。
その規模はETFの純資産と過去1年間の日本企業の配当額をもとに計算すると
約1.1兆円規模に。21年は約7,600億円でしたのでそれを上回って
過去最高となると見られます。

1兆円規模の売りが出ることがわかっていますので
その前に逃げておこうという投資家の売りで
今週も日本株の上値が重くなると思われます。

ポジション
ドル円、クロス円ショート参戦しました。

ドル円135.85円
ポンド円164.99円
ユーロ円142.22円 

金曜NYクローズに向けてはかなり買い戻されましたが
金曜東京時間午前にポジション作ったのでまだ利益。
※ドル円クロス円日足

世界の長期金利低下傾向ですので金利が動かない
日本との金利差縮小で円高傾向が強まると考えれば
クロス円ショートでいいと思うのですが
現状のマーケット、全ては金利動向次第でしょう。
すなわち、今後もインフレ関連指標が重要ということですね。
※主要国長期金利一覧
★★今週の主な予定★★

◆7/4(月)
日:6月マネタリーベース(8:50)
スイス(6月)消費者物価指数
ユーロ(5月)圏生産者物価指数
米:独立記念日休場

◆5(火)
豪中銀政策金利
米国:(5月)製造業受注(23:00)

◆6(水)
日銀「生活意識に関するアンケート調査」の結果
米 6月 ISM 非製造業景況指数(23:00)
米 5月 JOLT 求人件数(23:00)
6月 J.P.モルガン・グローバル・コンポジット PMI(7日 0:00)
6月FOMC 議事録(7日 3:00)

トランプ政権が導入した対中制裁関税第一弾の期間満了。
延長要請期限は前日 7/5 まで

◆7(木)
6月都心オフィス空室率(11:00)
5月景気動向指数(14:00)
米 6月 ADP 雇用統計(21:15)
米 5月貿易収支(21:30)

◆8(金)
5月家計調査(8:30)
6月景気ウォッチャー調査(14:00)
★★ETF 分配金支払日(1兆円強の資金捻出売りが発生)
米 6月雇用統計(21:30)
米 5月消費者信用残高(9日 4:00)

◆9(土)
中国 6月生産者物価
中国 6月消費者物価(10:30)

◆10(日)
●参院議員選挙投開票

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