1・ドル円145円へ?!!9月FOMCは0.75%利上げか
2・欧州電力会社の危機
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1・ドル円145円タッチ!9月FOMCは0.75%利上げか
米WSJ紙のFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者の
記事とTweetがドル高を加速させたようです。
https://twitter.com/NickTimiraos/status/1567477140773289985
パウエルFRB議長は、失業率が上昇してもインフレを抑えることを公言し、
今月の利上げ幅は0.50ポイントではなく、0.75ポイントにする方向となった模様。
https://www.wsj.com/articles/jerome-powells-inflation-fighting-pledge-could-tee-up-another-0-75-point-interest-rate-rise-11662550241
明日8日(木)パウエルFRB議長は、金融政策に関する会議でスピーチする予定ですが
それを前に、著名なFedウォッチャーからの観測気球。
こういうのはFedが書かせていると考えるのが自然で
これでマーケットの反応を伺うとか事前に織り込ませてリスクイベントの
ショックを和らげておこうというような思惑があったりします。
ともかく、これを受けて9月FOMCの利上げ幅が 0.75% になるとの
市場の織り込みが加速、80%近くまで上昇してきました。
FedWatch
しかしながら足元のドル高はこの騒動の前から。
今日も東京時間からドル高円安が加速し145円大台にあと数銭に迫りました。
わずか2日で5円も円安が進行、このスピードには驚かされます。
日本の当局もこれを無視するわけにはいかない、、、ということで
円安方向の一方的振れを憂慮「継続なら必要な対応」-鈴木財務相
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-09-07/RHTRI3T0AFB501
とはいえ、実弾介入ができるとも思えません。
金融政策が緩和方向です。円安が困るなら金融政策を変えれば?という話ですね。
米国はインフレ抑制が最優先事項です。ドル高歓迎です。
つまりドル売り円買い介入に付き合うのは国益に反する行為。
仮に日本が介入に踏み切ったとしても米国は付き合ってくれません。
日本の単独介入ではこのトレンドを崩すことができるか疑問。
だって、金融政策が緩和継続なんですもの。
これは今日のFRB副議長の発言。米国がドル売りなどするわけがない。
ブレイナードFRB副議長、「必要な限り」インフレとの闘い続ける
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-09-07/RHUMFWT1UM0W01
インフレ警戒は強い。クリーブランド連銀総裁も。
米インフレ、ピークに達したと確信せず=クリーブランド連銀総裁
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-inflation-idJPKBN2Q81NQ
というわけで、●●ショック的なリスクオフ事件でもない限り
円売りドル買いトレードはもっとも儲かるストラテジーとばかりに
投機筋らの円売りは続くでしょう。
となると98年の147円も早晩達成しちゃいそう・・・。
ただし、●●ショックというような不測の事態が
絶対に起こらないという保証はどこにもありませんから
ドルロングポジションには必ず逆指値をおいておくことです。
例えばこんなニュース。
⬇
2・欧州電力業界、最低1.5兆ユーロの追加証拠金必要=エクイノール
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-gas-equinor-idJPKBN2Q724L
・英国を除く欧州の電力会社がヘッジ取引に伴う追加証拠金を
少なくとも1兆5000億ユーロも差し入れる必要があり、公的支援の拡充が必要
欧州の電力会社の先物市場でのヘッジ玉ですが、
(生産者(供給者)は将来の価格下落でも経営が安定するように
先物市場で将来のどの時点でも決まった値段で売ることができる
売りポジションを作ります)
ロシアによるウクライナ侵攻後のガス価格急騰で
証拠金額が引き上げられているのですが
差し入れを迫られている証拠金は恐らく1兆5000億ユーロを超えているとか。
日本円で210兆円くらい。とんでもない金額です。
これが公的支援がなければ電力会社の経営破綻がないとも限らない?!
日経新聞も記事にしていますね。
エネ高騰、欧州に信用不安
電力会社に政府が緊急保証 先物取引で資金不足
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO64110810X00C22A9EA2000/
まあ、リスクとその規模が明白なだけに
政府が何らかの対処はするでしょうから、
これが●●ショックにつながるということにはならないと思いますが
手元資金の流動性が著しく低下している企業がある中で
思い切った金融政策はできないというのが欧州。
明日ECB理事会は0.75%利上げの観測が強まっていますが
米国のようには今後も継続的に金利は上げられないでしょうね。
ユーロの売り場探し中。
3・原油80ドル台へ下落
※WTI原油日足
そもそも金利上昇、ドル高は国際商品価格の下落要因ですが
この足元の下落は需要減によるものでしょうか。
中国輸入が6カ月連続減 原油除く、内需停滞長期化
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM075ZE0X00C22A9000000/
中国の輸入、8月は前年同月比0.3%増にとどまる。
国際商品市況の高騰で3割増えた原油を除くと3%減で6カ月連続で減少。
今夜は9月の利上げ幅が0.75%で見えてきたことでの材料出尽くしなのか
米株は軒並み反発しています。
※米主要株価インデックス一覧
何故か金利も低下気味。
※米国債券利回り一覧
ポジションはすべて継続。
NOTE
新英財務相、中銀総裁と週2回の定期会合実施へ
https://jp.reuters.com/article/britain-boe-kwarteng-bailey-idJPL6N30E0DO?il=0
トラス新内閣で財務相に就任したクワーテング氏、
ベイリー・イングランド銀行総裁と定期的に会合を開くと発表。
当面は週2回。
【ひろこのウィークリーゴールド】
貴金属スペシャリスト 池水雄一氏
<SGEと中国、金取引の現代史>
『中国のゴールドプレミアム』
https://youtu.be/EEj33NBM3dU
◎中国のプレミアムが25ドル以上に上昇
◎なぜこのようなプレミアムが?
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