1・ポンド、過去最安値に下落
~BOE緊急声明、緊急利上げはなし
2・ドル独歩高も、ドル円は介入効果あり?!
~今夜下落の主役はポンドからオセアニア通貨に?
3・イタリア総選挙、極右政党が第1党へ
~イタリア金利上昇止まらず。。。
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1・ポンド、過去最安値に下落
~BOE緊急声明、緊急利上げはなし
ポンドドルチャート 月足
先週から崩れていたポンドですが、週明け月曜の東京市場でもポンド売りが加速。
ポンドドル15分足
10時頃かな?フラッシュクラッシュ的な下げ方・・・
この時、ポンド円はわずか5分の間に 5円も下落しました。
結果、ポンド円はこのようなチャートに。
ポンド円日足 ひゃ~さすが暴れ馬通貨ポンドね。
長い下ヒゲとなっているのは、東京時間の下落後、
市場にはBOE(英中銀)が緊急利上げを実施するのではないか、
という観測が流れます。
BOEが今夜にも緊急声明を発表すると報じられ
1%利上げが実施されるとの憶測が猛烈なポンドの買い戻しを誘いました。
しかし、今夜BOEから出された声明からは
「次回会合で」のコメント、緊急利上げの可能性が後退。
ポンドは再び上値が重くなっています。
Bank of England
file:///C:/Users/hirok/Downloads/statement-from-the-governor-of-the-boe.pdf
「~MPCは政府の政策発表とポンド安が需要やインフレに与える影響を
【次回予定の会合】で十分に評価し、それに応じて行動する。
~MPCはインフレ率を中期的に持続的に2%目標に戻すために、
必要に応じて金利を変更することを躊躇しない。」
まあ、緊急利上げを実施し仮にポンドが上昇しても
市場はこれを絶好の売り場とばかりに叩き売ってくるだろうと考えられます。
財政政策で需要を刺激する政府と、それを引き締める中銀という
アクセルとブレーキを同時に踏むような政策を英国が選択するなら
スピンしちゃって大事故に繋がりかねない、
というのが市場の評価となるでしょう。
利上げもなにも英国の債券利回りはこの急騰状態ですよ、
大丈夫なのかしら?!
※注目されている5年債利回り 止まらぬ英金利上昇。
ボラティリティが高いのでここからの参戦はなかなか難しいですが
市場はポンドドルのパリティ割れ実現までポンド売りを仕掛けてくると思います。
それを避けるにはトラス新政権の財政政策の見直しが必要かと思われますが、
先週のポンド急落後にもクワーテング財務相はこんな発言をしています。
英財務相が積極財政を擁護、「市場の動きより成長重視」
https://jp.reuters.com/article/britain-politics-kwarteng-idJPKBN2QQ0HU
市場の動きより減税による長期的成長を重視とのことで
目先ポンドが下がっても気にしないスタンス?!
ポンドショートポジション継続します。
2・ドル独歩高も、ドル円は介入効果あり?!
~今夜下落の主役はポンドからオセアニア通貨に?
通貨インデックス一覧
ドル独歩高ですね。
ドル以外の他通貨軒並み大きく崩れています。
ここでポイントは「円」
あまり下がらなくなっていますね。
これが、介入の効果かと思われます。
今日もドル円相場はジリジリ上昇しており
再び145円を伺う展開となっているため
一見、介入の効果は1日限りで全くダメダメじゃないか、
と言いたくなるところですが、
介入が入った水準からに留まり、それ以上の円安が進行していません。
他通貨を見れば一目瞭然、
介入警戒がこの程度の円安に留めていると見られます。
そして、何故かポンド急落が一服したら
NZドル、豪ドル、カナダの下落が大きくなっています。
特にNZ,豪州から独自の売り材料が出たわけではないようですが・・・
強いて言えば、ドル高でコモディティ市況の下落が加速しており
資源関連通貨の売りにつながっているということか。
※WTI原油
※銅価格
また、人民元の下落も大きい。
これも尋常じゃない下げ方ですね。
※人民元ドル 日足
と考えることもできますが、
まあ、今の相場、とにかく「ドル高」なので理由は全て後付けです💦
3・イタリア総選挙、極右政党が第1党に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR260280W2A920C2000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1664140411
・メローニ氏は保育所の無償化や子ども手当の増額などを掲げる
~新政権が公約通りにバラマキ型の支出をすれば、財政がさらに悪化するとの懸念
~政府債務残高のGDP比はコロナ前の130%程度➡22年3月末 150%超えに拡大
イタリア金利上昇もヤバめよ。
※主要国長期債利回り
英国と一緒で、新首相メローニ氏が掲げる財政政策で政府債務残高が増加、
イタリアのインフレを更に加速させるという連想が容易にできるわけですが
イタリア金利上昇が再びユーロ安を加速させる可能性もありますね・・・
ポジションはすべて継続です。
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