2022年10月19日水曜日

 1・覆面介入?ドル円再び突如1円急落もすぐに買い戻される
2・米金利上昇、長期金利4%台も米株堅調
3・英国QT巡る報道錯綜、ECB要人らからタカ派発言相次ぐ
4・原油下落、米SPR追加放出と補充案で米企業増産へ?
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1・覆面介入?ドル円再び突如1円急落もすぐに買い戻される


10/13のドル円急落は介入だったのではないか、と市場で噂されていますが
今夕またドル円が短時間に1円ほど急落する局面が。

ドル円15分足

これが介入なら全く効果的ではありません。
初回介入時に見られた断続的な円買いの気配がなく
あっという間に反発してしまっています。

介入ではなく、なにか大きな玉が円買いに動いたことに
提灯がついたか、アルゴが反応した需給要因での下落ではないかと思うのですが・・・
そうであってほしいですね。こんな意味のない介入が実施されていたとすると
ちょっと絶望的な値動きです。

こうした動きは「介入警戒が強い」からこそ。
介入が来るかもしれないという恐怖が時として思わぬボラティリティを
生み出しますが、ドル買い需要が強いのかすぐに戻ってしまいます。

この調子で150円到達しそうですね。。。

2・米金利上昇、長期金利4%台も米株堅調

今夜は米指標が強く、ドル金利も上昇基調

・9月鉱工業生産:前月比+0.4%(予想:+0.1%、8月:▼0.2%)
・9月設備稼働率:80.3%(予想:80.0%、8月:80.0%)

米長期金利は4%台が定着しそうです。

しかし、米株は意外と堅調。
2022年7~9月期決算の発表シーズンが始まっていますが
米企業業績が想定ほど悪くないことで買い戻しが優勢なようです。
17日はバンク・オブ・アメリカの決算が
1株利益と売上高がともに市場予想を上回っていたことや
先週末のJPモルガンなども動揺に悪くない決算だったことで
過度な警戒が後退している?

またこんなニュースも。Reika.H(@doll__en)さんTweet
https://twitter.com/doll__en/status/1581852688526233600
・T-Mobile US Inc.、Johnson & Johnson、Comcastなどの米大手企業は、
IRAの新税の発効日である12月31日を前に、
9月に新たな自社株買いの取り組みを発表した。

・T-モバイルの取締役会は9月8日、
同社の普通株式140億ドルの買い戻しプログラムを承認し、
2023年まで延長することを決定。
・コムキャストも9月中旬に、「2022年9月13日付で、
自社株買いプログラムの権限を総額200億ドルに引き上げた」と発表。
・ジョンソン・エンド・ジョンソンは
 9月に50億ドルの自社株買い取り策を発表。

集計によると、これらの買い戻しプログラムは
合計で15億ドルの株式を取得し、約1500万ドルの税回避に相当する。

3・英国QT巡る報道錯綜、ポンド高一服か・・・

今日は、国債市場が落ち着くまでBOEがQT(量的引き締め)再延期の方向
と報じられたことでポンドが強含む局面もありましたが
英中銀は、このFT紙の報道を正確ではないと否定。

英中銀、量的引き締め再延期の報道は不正確-FT記事を否定
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-18/RJXLJET0AFB401

ポンドは神経質な値動きに。。。。

一方でユーロは底堅くなってきた印象。

今夕のドイツの景気指標、予想よりマシだった。
独・10月ZEW景気期待指数:▼59.2(予想:▼66.5、9月:▼61.9)

また、欧州hのインフレも深刻ですがECBからもタカ派トーンの発言が
相次ぐようになってきました。

ECB、来年以降も利上げ継続する必要とカザークス氏-景気下降でも
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-17/RJVNFIT0G1KW01
ECB、物価対応に利上げ必要 景気後退に直面でも=アイルランド中銀総裁
https://jp.reuters.com/article/ecb-policy-makhlouf-idJPKBN2RD1D6
ECB、インフレ抑制にあと数回の利上げ必要=キプロス中銀総裁
https://news.yahoo.co.jp/articles/bf53cdaa640b9b9e225f1c792b6b5718898ca543

ユーロも戻りを入れる相場に入っているかもしれません。
ドル独歩高の相場が長く続いた今年の相場、やや様相に変化が・・・?
※通貨インデックス一覧


4・原油下落、米SPR追加放出と補充案で米企業増産へ?

バイデン政権、最大1500万バレルの戦略石油備蓄放出を計画-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-18/RJXGA4T0AFB701

3月31日発表された1億8000万バレルのSPR放出プログラムの一環。
9月末時点で約1億5500万バレルの原油を放出。
(日量90万バレル弱、世界需要の1%)
10月までの予定だった放出期限を延長するという話に過ぎません。
つまり、これがそれほど原油市場に与える価格抑制インパクトはない。

のですが。

今夜の原油価格、ずいぶん下げていますねぇ。。。

この辺のニュースが背景かもしれません。

米政権、石油備蓄放出・買い戻し巡りエネ企業と協議=関係筋
https://jp.reuters.com/article/usa-oil-spr-idJPKBN2RD088
SPR補充に向けて2025年にかけて石油を買い戻す案についてエネルギー企業と話し合った。石油価格を安定させるため約4000万バレルを追加放出する準備も進めており、近く発表される可能性があるという。

脱炭素を掲げ石油産業を敵に回してしまっていたバイデン政権ですが
話し合いの場が持たれ、備蓄放出で減ってしまった在庫を補充するため
石油会社から買い取るという案を提案した模様。
SPR(戦略石油備蓄)と言うのは「備蓄」なわけですから
通常は市場に流通する石油ではありません。
今、これを放出してガソリン高を抑制するという緊急対応をしているのですが
この「戦略備蓄」が底をついたら本当の有事にどうするんでしょうか?

要するに備蓄は補充しなくてはなりません。
SPR補充ということは米石油企業が増産するということであり
これまでバイデン政権にそっぽを向いて増産してこなかった米企業が
米政府が買い取るという条件で増産に応じるなら
米国内に根強くあった米国の石油供給不安が解消に向かうという思惑に
つながると考えられます。

これまで米企業は生産してもエネルギー不足にあえぐEUへの輸出を増やしており
米国内での需給緩和に寄与してこなかったんですよね。
この欧州からの石油買い需要がユーロ売り、ドル買いに繋がり
ドル高をもたらしていたという背景もあったわけです。

ポジション
ユーロ円144.81円L 継続
ポンド円167.51円L 継続
ポンドドル1.1315ドル、コストまで下落してしまいカット。

NOTE
西村経産相「原発再稼働は円安和らげる」 1基でLNG輸入100万トン減
https://www.sankei.com/article/20221018-73OBZUQESRP37FNMZIZPVZCTRY/

これはその通りです。
エネルギー自給率を高めることが急務。

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