◆米12月雇用統計 賃金上昇鈍化
⏹️NFP +22.3万人(予想20.0万人)
11月26.3万人→25.6万人
⏹️失業率 3.5%(予想3.7%)
11月3.7%→3.6%
⏹️平均時給(前月比)+0.3%(予想0.4%)
11月0.6%→0.4%
⏹️平均時給(前年比)+4.6%(予想5.0%)
11月5.1%→4.8%
もはやNFP(非農業部門雇用者数)には市場の関心はありません。
失業率が53年ぶり低水準にまで低下したことは労働市場の逼迫が
深刻であることを示しているものの
(これだけ利上げを継続し続けている中でも企業の雇用姿勢が
減速しないのは驚きですね)
市場は平均時給の伸びの鈍化(インフレ率の鈍化)に反応しました。
加えてISM非製造業景況指数の縮小も金利低下、ドル安、株高の材料となりました。
◆米ISM非製造業指数、予想外の縮小圏-20年4月以来の大幅低下
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-06/RO2KDVDWX2PS01?srnd=cojp-v2
・12月の非製造業総合景況指数は49.6、エコノミスト予想全てを下回る
・業況指数と新規受注指数、いずれも10ポイント以上低下
・前月からの低下幅は約7ポイントと、新型コロナ禍初期の2020年4月以来の大きさ
ISM非製造業景気指数(12月)
総合49.6 (予想 55.1 前回 56.5)
前回
事業活動 54.7(64.7)
新規受注 45.2(56.0)
雇用 49.8(51.5)
入荷水準 48.5(53.8)
仕入価格 67.6(70.0)
輸出 47.7(38.4)
輸入 52.7(59.5)
賃金の伸びの鈍化、非製造業部門の景況感悪化は
市場にとっては「GoodNews」
FRBの利上げがマイルドになるとの観測から
リスクを取る動きが活発化しました。
・2月FOMC会合の利上げ観測 0.25%がコンセンサスへ?
CMEフェドウォッチの2月FOMCでの利上げ折り込みは
現在の4.25-4.5%から→4.5-4.75%へ 0.25%利上げが75.7%へ。
利上げ幅が縮小されましたが、さらに0.25%へと利上げ幅が縮小される可能性が。
米シカゴ連銀総裁、利上げペース鈍化を予想=WSJ
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-evans-rates-idJPKBN2TM02J?il=0
これを受けて米金利は低下。
長期債だけでなく2年物、短期債利回りも急低下。
※米国債利回り一覧 赤星2年 青星10年
これを受けてドルが低下。
ドル独歩安の様相となりました。
※通貨インデックス一覧
ドルストレート通貨一覧日足
実は金利低下は米ドルだけではなく主要国金利はすべからく低下。
※主要国長期債利回り一覧
円金利だけが上昇しています。
YCC変動幅の上限0.5%に達しましたね。
このレベルに張り付いていくものを考えられます。
アングル:長期金利が上限0.5%に到達、「日銀アタック」再燃か
https://jp.reuters.com/article/japan-rates-idJPKBN2TL0DQ
世界の金利低下傾向が続き、円金利が0.5%近傍に張り付くという
流れが続くなら、ドル円、クロス円通貨は円高のトレンドとなると思われ、
ドル円相場はやはりレジスタンスで上値を抑えられて下落してきました。
※ドル円、クロス円日足一覧
金利市場にとって次の大きなイベントは
12日(木)の米国の12月消費者物価指数の発表でしょう。
それまでは円高傾向が強い展開が続くのでは・・・?
その次が18日の日銀の金融政策決定会合に注目。
・日銀はYCCの再修正急がず、12月決定の影響と効果見極め-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-06/RO1LZ5T0G1KW01
市場には、市場機能改善を名目としたさらなる変動幅の拡大など
追加的な政策修正の観測もくすぶるが、
多様な年限の指し値オペや臨時の国債買い入れなど、
金融緩和継続の強い姿勢をオペの積極化や工夫で示すことが重要であり、
追加的な政策修正の段階にはないとの声も。
→オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)は、
日銀のさらなる政策修正を織り込んでいる。
ポジションですが雇用統計を受けて
豪ドルドル 0.6762ドルでロング
ドル円を133.21円出ショート参戦。
豪ドル円 89.60円ロングは継続です。
・金利低下で株は反発基調を強める展開か
※米株主要インデックス一覧 雇用統計後、ダウは700ドルも上がった
※日本株主要インデックス一覧
・少なくても12日の米CPI前までは反発基調が続く?
岡崎良介氏は動画で今年の米株市場を占う「1月効果」について
1月17日までには1月の勝敗が見えてくると指摘されています。
また米株を弱気に傾けているTesla株も下落は1月20日までではないか、と。
<テスラ(TSLA):1月20日まで続く空中戦>
『January Effect(1月効果)』
https://youtu.be/8ZXpN0ZZBok
面白いですよ~必見です↑
短中期的には株の戻りが期待できるかも。。。
ウォール街、一部で楽観的見方戻る-ソフトランディングを視野に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-08/RO4Y22DWRGG001
日経平均は大発会からアベノミクス上昇トレンドの下値サポートラインを
下抜けていましたが、このサポートラインを超えて上昇トレンドに回帰
できれば上値抵抗ラインまでの反発が見込めるか。
※日経平均日足
*************今週の主な予定**********
1/9(月)
●成人の日
●ユーロ圏 11月失業率(19:00)
●米 11月消費者信用残高(10日 5:00)
●岸田首相、欧米 5 カ国首脳と会談
(9日フランス、10日イタリア、11日英、12日カナダ、13日米)
10(火)
●11月家計調査(8:30)
●12月東京都区部消費者物価
●「全国旅行支援」内容を見直して再開
●東証、ETF などレバレッジ商品の信用取引に係る委託保証金の率の見直し
●米英中銀総裁ら、スウェーデン中銀主催のシンポジウムに参加
11(水)
●11月景気動向指数(14:00)
●日銀「生活意識に関するアンケート調査」結果
12(木)
●12月都心オフィス空室率(11:00)
●12月景気ウォッチャー調査(14:00)
●地域経済報告(さくらレポート)
●中国 12月生産者物価(10:30)
●中国 12月消費者物価(10:30)
●インド 12月消費者物価(21:00)
●米 12月消費者物価(22:30)
●米 12月財政収支(13日 4:00)
13(金)
●12月マネーストック(8:50)
●オプション SQ
●中国 12月貿易収支
●米 12月輸出入物価(22:30)
●米 1月ミシガン大学消費者マインド指数(14日 0:00)
●日米首脳会談(ワシントン)
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