2023年1月5日木曜日

 大発会、日本株市場ご祝儀なく大幅下落で23年スタート

・日経平均はアベノミクスラインを割り込む?
・中国株は大幅高
・豪ドル大幅高、中国、豪州の石炭輸入禁止を緩和か
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・日経平均はアベノミクスラインを割り込む?

これはちょっとまずいですね、、、重要なサポートラインを割り込みました。
これはまさにアベノミクス相場の上昇トレンドのサポートライン。
見方によっては「アベノミクスの終焉」です。

※日経平均株価 月足 

昨日、Appleの時価総額が2兆円を割る下落だとか
Teslaがさらに下落するなど米株が冴えなかったせい、、、にしてはなりません。

アップル下落、時価総額が2兆ドル割り込む-iPhone供給など巡り懸念
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-03/RNX2RWT0AFB401
テスラ株、12%超急落 需要や物流に懸念
https://jp.reuters.com/article/tesla-stocks-idJPKBN2TI187

というのもアジア時間、
中国株はしっかり上がっていました。

※香港ハンセン指数
今夕の欧州市場でもドイツ株、英国株は昨日に続いて上昇基調にあります。
世界の景気後退懸念のせいで大発会の日本株が下げたわけではない、と思うのです。

ではなぜ?
岸田政権が成長戦略を打ち出さないばかりか
金融、財政政策の引き締めに動く可能性を漂わせているせいでは・・・?

1・物価上昇超える賃上げ要求 少子化「異次元の対策」で―岸田首相が年頭記者会見
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023010400691&g=pol

賃上げ要求自体は悪いことではありませんね。
しかし賃上げ要求するなら、企業が成長できる基盤である
マクロ安定化政策が重要ですが、
岸田政権は将来の増税の可能性を議論のないままに突然打ち出してみたり
アベノミクスで決められた「政府と日銀の共同声明」の見直しに言及するなど
方向としては全く逆のベクトルに動こうとしています。

そもそも将来法人税が上がるかもしれない、という懸念が
企業の賃上げを鈍らせるとは考えなかったのか。

2・防衛増税、首相が理解獲得に努力 「未来世代への責任」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4f2066623347b6cf60e73bd425fec0e82e6e4d7

そもそも国債を発行して未来の世代につけを回してはいけない、
という考え方が全く経済を理解できていない人間の発言で
あまりの経済オンチに頭を抱えたくなります。

これじゃ投資家が日本株を買おうって気にはなりませんよね(;´д`)トホホ…

3・岸田首相:日銀との共同声明改定、是非含め新総裁と協議必要 (3日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-04/RNXOTGDWX2PS01
この共同声明こそ、アベノミクスの礎。
ここに手を入れるというのが、どのような自体を招くだろうか。
新総裁人事にも注目ですが、

黒田総裁の後任候補に山口広秀氏が浮上-報道
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-29/RNN04JDWLU6801
・白川方明前総裁を副総裁として支えた山口広秀氏の名前が浮上。

白川さんって、、、
大規模緩和に否定的でドル円70~80円台に張り付かせた
デフレ不況の真っ只中の日銀総裁です。
その方をサポートした方がもし新総裁になったら?!

緩和策からの転換で再び日本はデフレ不況に陥りかねません。

こんなニュースが飛び交っていることが
日本株低迷の背景にあるのでは?

早晩アベノミクスラインに回帰できなければ
日本株はズルズル下がりそうです。

・中国が豪州産石炭禁輸の一部解除を検討、4月に再開も-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-04/RNY38HT0G1KW01?srnd=cojp-v2
・宝武鋼鉄集団と大唐集団、華能集団、国家能源投資集団に認める可能性
・オーストラリアの外相が先月北京を訪問

この報道を受けて豪ドルは大きく反発上昇しています。

※豪ドルドル


※豪ドル円
やはりエネルギー問題は色々見直しが必要ですね。
脱炭素だとかいってエネルギー不足を招くわけにはいかない、というのは
どの国も抱えている本音だと思います。

今回の豪州炭に関しては、
豪州がファーウェイ・ZTEの豪州への参入停止を決めたことに対して
中国が政治的圧力をかけてたというのが発端でしたが
政治的対立で資源輸入を停止することの弊害がでてきたということでしょうか?

2019年の記事
中国、豪からの石炭輸入禁止 両国関係の悪化背景か
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41591580R20C19A2FF2000/

2021年には密かに解禁していた、というニュースも流れましたが、、、
[FT]電力危機の中国、豪州炭の輸入をひそかに解禁
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB060PR0W1A001C2000000/
~年間550億豪ドル(約4兆4600億円)規模にのぼる豪州の石炭輸出業に打撃を与えた形だ。

これが一部とはいえ正式に解禁されれば、豪中交易正常化の一歩ということで
豪州に取ってはかなりポジティブな材料となるでしょう。

というわけで遅ればせながら豪ドルロング参戦。
豪ドル円 89.60円ロング
豪ドルドル0.6875ドルロング これは天井つかみしちゃったか?現在アゲインスト

豪ドル円の力強い上昇が今日のクロス円全般の上昇の牽引役となったと見られ
ドル円も反発しています。
というわけで短期的にはドル円レジスタンスラインまで戻る可能性がありそうなので

133.05円ドル円ショート ➡131.50円で買い戻し
141.70円ユーロ円ショート ➡139.54円で買い戻し

一旦ショートを買い戻しています。

・米ISM製造業総合景況指数、12月は48.4に低下-市場予想48.5
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-04/RNYV1HT1UM1001?srnd=cojp-v2
ISM製造業景気指数(12月)
景気指数 48.4(49.0)
新規受注 45.2(47.2)
生産   48.5(51.5)
雇用   51.4(48.4)
入荷遅延 45.1(47.2)
在庫   51.8(50.9)
仕入価格 39.4(43.0)
輸出   46.2(48.4)


これを受けてなのか、米国債長期ゾーン(緑色~青色群)金利は低下。
※米国債利回り一覧
金利低下を好感しているのか、ゴールドが上昇トレンドを強くしています。
※COMECゴールド(ドル建て金先物)日足

金利低下でも今や金融商品となった原油、反応せず下落しています。
※WTI原油先物
要するに世界の景気は決して良くない、ということでしょう。

NOTE
ユーロ圏インフレにピークアウト感、ECB利上げ路線は揺るがず
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-04/RNYNK3T1UM0W01

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