日銀会合結果公表早かったですね、11:40くらいには出ました。
つまり、ほとんど議論なく全員一致での「現状維持」だったということです。
しかし、今年もドル円相場のボラティリティは凄まじいですね。
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日銀発表内容
1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、以下のとおり決定した。
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2023/k230118a.pdf
(1)長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)(全員一致)
①次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針は、以下のとおりとする。
短期金利:日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利を適用する。
長期金利:10 年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う。
②長短金利操作の運用
長期金利の変動幅を「±0.5%程度」とし、10 年物国債金利について 0.5%の利回りでの指値オペを、明らかに応札が見込まれない場合を除き、毎営業日、実施する。上記の金融市場調節方針と整合的なイールドカーブの形成を促すため、大規模な国債買入れを継続するとともに、各年限において、機動的に、買入れ額の増額や指値オペを実施する。
(2)資産買入れ方針(全員一致)
長期国債以外の資産の買入れについては、以下のとおりとする。
①ETFおよびJ-REITについて、それぞれ年間約12兆円、年間約1,800億円に相当する残高増加ペースを上限に、必要に応じて、買入れを行う。
②CP等、社債等については、感染症拡大前と同程度のペースで買入れを行い、買入れ残高を感染症拡大前の水準(CP等:約2兆円、社債等:約3兆円)へと徐々に戻していく。ただし、社債等の買入れ残高の調整は、社債の発行環境に十分配慮して進めることとする。
2.日本銀行は、
①「貸出増加を支援するための資金供給」の貸付実行期限を1年間延長すること、
②「気候変動対応オペ」の対象先を拡大し、新たに、系統会員金融2機関を含めること、
③「共通担保資金供給オペ」を拡充すること、を決定した(いずれも全員一致)。
3.日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。
マネタリーベースについては、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、拡大方針を継続する。
当面、新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めるとともに、必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる。政策金利については、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している。
早い話が現状維持。
市場が前のめりに予想したYCCの再拡大~YCC市場撤廃はありませんでした。
それだけなら為替市場128.50円近辺から131.50円近辺まで3円も吹き上がらなかった。
同時に発表された「共通担保資金供給オペレーション」拡充が効きました。
これは、銀行など金融機関に一定の金利で資金を供給し国債の購入を促すもの。
つまり、現在YCC政策では日銀が大量の長期債の買い入れを実施していますが
「市中銀行にも国債を買ってもらおう」というわけです。
これまで2年債で資金供給を積極的に実施して2年債利回りを抑え込んできた
経緯がありますが、これを5年債にも拡充して実施するもので
この貸出金利を柔軟化=拡充します。これは入札で決められます。1/23~
銀行など金融機関は日銀から低金利で資金を借り入れる事ができ、
その資金で利回りの高い国債を買うことで利ざやを稼げるというわけですね。
つまり日銀だけ頑張らなくても金利を抑え込める、
YCCを継続させるための政策で金融緩和の強化ともいえます。
というわけで、国債ショートして日銀発表を待ち受けていた投機筋が
こぞって焼かれる結果に。10年利回りは0.362%まで低下。
しかし、ドル円相場はNY時間にかけて127.56円まで猛烈に下落。
行って来いどころか日銀発表前の水準をも下回る円高に。
※ドル円5分足
日銀が緩和を強化したのになぜ円高に?
ドル金利が低下、米株安でNY市場がリスクオフの様相となっているためです。
⬇
◆米生産者物価指数、12月はパンデミックが始まって以来の大幅低下
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-18/ROOOLODWX2PS01
生産者物価指数(12月)2020年4月以来の大幅マイナス
前月比 ▼0.5%(予想 ▼0.2% 前回 0.2%(0.3%から修正)
前年比 6.2%(予想 6.8% 前回 7.4%)
コア・前月比 0.1%(予想 0.2% 前回 0.2%(0.4%から修正)
コア・前年比 5.5%(予想 5.4% 前回 6.2%)
◆米小売売上高、予想より悪化し1年ぶり大幅減-前月分も下方修正
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-18/ROOOA7T0G1KX01
小売売上高(12月)
前月比 ▼1.1%(予想 ▼0.9% 前回 ▼1.0%(▼0.6%から修正)
コア ▼1.1%(予想 ▼0.4% 前回 ▼0.6%(▼0.2%から修正)
◆米製造業の生産、2021年2月以来の大幅減少-設備稼働率も低下
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-18/ROOQC0DWX2PS01
・鉱工業生産指数(12月)
前月比▼0.7%(予想 ▼0.2% 前回 ▼0.6%(▼0.2%から修正)
・設備稼働率 78.8%(予想 79.5% 前回 79.4%(79.7%から修正)
さらなるインフレ低下が確認されただけでなく
小売売上も悪化、製造業生産も減少、設備稼働率も低下、と景気悪化が示され
一気に米金利が低下。
※米債利回り一覧
株も利食い優勢に。
ドル金利低下でドル安、これがドル円相場を再び下落させたものと見られます。
ドル円日足 綺麗にボリンジャーのミドルラインが抵抗になっていますね。
今日、日銀の緩和強化を受けて日経平均はアベノミクスラインを回復する大幅上昇を
見せていたのですが、米国株が崩れたことが明日の相場に響かなければいいですが、、、
※日経平均
緩和強化とはいえ、4月の日銀総裁交代で
いずれ緩和の終了を迎えると考える市場関係はも多いかと思われ、
決して楽観はできないと思っています。
欧米株が堅調ならまだしも、崩れてくるとなると
日本株だけが上がる理由はありません。。。
日銀総裁人事案、2月10日に国会提示で政府調整か
https://shikiho.toyokeizai.net/news/0/646554
日銀前にドル円ショートは手仕舞い、ノーポジでイベントを迎え
130.51円で再度売り直しました。
中国リオープンを材料にしたリスク選好相場はそろそろ息切れかもしれません。。。
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