2023年1月31日火曜日

 ・令和国民会議(令和臨調)が政府・日銀の共同声明の見直しを提言。
 この報道でドル円相場が高値から1円ほどの急落、
 日経平均はじめ日本株が売り込まれました。
(その後戻りましたが)

・春節明けの中国。
 香港ハンセン指数、売りから始まりました。
 春節の国内旅客数は前年比+74%とのことですが
 コロナ禍以前に比べると半減しています。
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■令和臨調、物価2%「長期の目標に」 政府・日銀に提言
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB300QQ0Q3A130C2000000/
政府・日銀の過去10年の政策効果を検証、新たな共同声明を結ぶよう提言。
■骨子案
①政府・日銀の共通目標に賃金上昇も明記
②政府は潜在成長率を高め持続可能な財政構造を確立する
③日銀は物価2%目標を長期的に目指す
④政府・日銀の連携を定期的に検証・開示する

2%のインフレターゲットは今や先進国の標準目標ですが
これを緩めるというのは?今年の春闘では賃上げ期待も大きく
インフレ目標達成が見えてきたところです。
ここまで黒田日銀が積み上げてきたものが水の泡とならねばいいですが。

しかしこうした民間の提言になぜマーケットが過剰に反応したのか。

この提言を行った令和臨調の共同代表に
日本総合研究所の翁百合理事長の名前があるからですね。

官邸は黒田総裁の後任に雨宮正佳副総裁、女性初の副総裁として翁百合氏を
充てるべく最終調整に入った、という一部報道もあり
日銀副総裁候補として有力視されているのです。

経済界では広く知られていますが
1990年代に「岩田翁論争」という有名な経済論争がありました。
当時の岩田規久男上智大学教授と翁邦雄日本銀行調査統計局企画調査課長
による「マネーサプライ論争」です。経済界では広く知られていますが、
後に岩田氏は日銀副総裁になられました。
岩田氏が副総裁時代には2%インフレ目標達成は叶わなかったのですが…。
その時期の財政政策、成長戦略に問題があったためと理解しております。

翁氏とは一度だけインタビュアーとして仕事でご一緒したことがありますが、
話題の翁百合氏は翁邦雄氏の奥様。
翁百合氏は日銀の金融政策においてその副作用が懸念されるとして
政府・日銀の政策協定(アコード)見直し、2%物価目標の柔軟化の
必要性を説いてきました。また防衛3文書をめぐって設置した有識者会議の
メンバーでもあり増税の必要性をも説いています。

簡単にまとめると財政規律派、緊縮派の印象が強く
翁氏が日銀副総裁となればこれを円買い、日本株売りの材料と
とらえる投資家が待ち構えているというのが
今日のマーケットの反応だったかと思います。

2月10日には日銀人事案が国会に提出される予定ですが
このタイミングでこうした提言を行った、ということは…?!
思惑がマーケットを神経質にしていますね。

今日はその後、黒田総裁の緩和を継続するとの発言で
ドル円も日本株も急落前の水準を回復しています。

■金融緩和の継続で賃金上昇伴う物価目標の実現可能=黒田日銀総裁
https://jp.reuters.com/article/kuroda-idJPKBN2U906P
衆院・予算委員会で
「金融緩和を続けていくことで、賃金の上昇を伴う形で
 物価目標を持続的・安定的に実現することは可能だ」
「引き続き物価2%目標維持し、金融緩和を継続する必要」
日銀人事を巡る報道でドル円、日本株のボラティリティはますます
高まりそうですので、レバレッジは低めに。リスクは抑えめに。
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春節明けの中国株、軟調です。

アジア株 総じて下落、香港株は急反落
https://minkabu.jp/news/3503811

香港ハンセン指数

今夜はナスダック総合指数も売りが優勢。
テクニカル的に強烈な抵抗ポイントに見えますね。
昨日のブログにも書きましたが
Tesla個別株OPの影響で全体が上昇していたという可能性も否定できない中、
しかも、今週はMeta、Apple、Amazon、Alphabetといったテック企業の決算、
FOMC,雇用統計というビッグイベントを控えています。

これらイベントを全てこなして上昇するようなら強い。
上る可能性も否定せず柔軟に行きたいと思っていますが
今ポジションは軽めにしておきたいですね。

というのも、今夜、ドル円と日経先物が意外と強い。
日経平均は現物引け値より100円程度高い水準にあります。
ドル円も130.30円までじり高。。

※世界の株価から CFD,先物が強い
※ドル円

米株には警鐘を鳴らす向きがありますが、
大きなイベントを控えたこの局面では当然といえば当然。

上値追うなとモルガンSウィルソン氏、JPモルガンも売り勧める
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-30/RPADDRDWRGG301?srnd=cojp-v2

豪ドル0.7007ドルロングは先週金曜の安値割れで手仕舞いました。

イベント控えて為替はノーポジとなりました。

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