2023年2月6日月曜日

雇用統計の数字には驚きましたが
それほど株が崩れることはなさそうです。
むしろ、下を攻めて崩れないようなら猛烈に上がりだすかも。

米雇用者数、予想大きく上回る51.7万人増-失業率53年ぶり低水準
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-03/RPIAY3DWLU6801

・1月非農業部門雇用者数:+51.7万人(予想:+18.8万人、
                   12月:+26万人←+22.3万人 上方修正)


・1月平均時給:前年比+4.4%(予想:+4.3%、12月:+4.6%)
・1月失業率:3.4%(予想:3.6%、12月:3.5%)
びっくりの好結果でドル金利が再上昇、ドル円が大きく上昇し

しかし上記記事中にこんな文章が。
「この日の統計に使われた家計調査のデータには人口統計の年次更新が反映されているため、労働参加率と失業率の数字は前月と直接比較できない。」

そしてこんなツイートも。@Caster_T2 氏 
https://twitter.com/Caster_T2/status/1622206034415882240
要するに統計の取り方が変わったためにブレが大きくなった可能性も
あるんじゃないか、ってことです。

というわけで、インフレが再上昇するかもしれない、
米金利はさらに上昇、米株は大きく崩れる可能性がある、と慌てるのは早計かと。

とはいえ、あまりにも強い数字に驚いた市場は大きく反応。

Fedが示しているターミナルレートは5.1%ですが、
市場が織り込む利上げ確率は5月5.0~5.25%に上昇。
3月の0.25%で利上げは打ち止めとなるかも、ってところから
5月も0.25%利上げするだろうって予想に変わっています。
米国債券利回りも軒並み上昇。
通貨市場ではドル独歩高の様相へ。
※通貨インデックス一覧
そしてドル円相場はご覧の上昇。
昨年10/21の円買い介入以降続いてきたドル円の下落相場ですが
初めてボリンジャーバンドの中心線を終値で上回ってきました。

雇用統計の仕事の後、130.17円でドル円買ってしまった。
今週は日銀後任人事が10日国会に提出されるため
場合によっては円高再燃リスクがあるのですが💦
コスト(買値)にストップ置くとしましょう。

一旦の底入れなら下落幅の38.2%戻しの136円台が期待できる可能性。
もちろん一筋縄ではいかないでしょうけど
このレベルにちょうど200SMAが走っているので意識されやすい。

為替市場には昨年10月のCPIショック以降続いてきたドル安基調の
巻き返しが来そうですね。
豪ドルやユーロなどは下がったところは拾いたいですが
買い場はこの巻き返しがどこまで続くか慎重に見極めたい。

また、株式市場が崩れたかというとそうでもない。
というのも、景気がしっかりしている、リセッションはこないんじゃない?
という観測が高まりつつあるため。
先週金曜発表された一連の指標

・1月ISM非製造業景況指数:55.2(予想:50.5、12月:49.2←49.6)
・1月サービス業PMI改定値:46.8(予想:46.6、速報値:46.6)
・1月総合PMI改定値:46.8(速報値:46.6)

経済が強いとインフレが収まらないんじゃない?という懸念はでてきますが
しかし、先週の雇用統計の「平均時給」は
前月比が12月0.4%から1月0.3%へと減速しています。
前年同月比でみても4.4%にまで低下。

雇用統計、労働市場がタイトで強いと言うのは否定しませんが
インフレの指標である賃金上昇はなかったんですよね。

米主要株価インデックス一覧
意外と下がっていない、と思うのですが、
VIX指数(恐怖指数)も上昇していません。
つまりそれほど慌てることはないんじゃないかと。
先週はGAFA決算も注目でしたが

アップル(AAPL):売上、利益とも予想以下・1-3月期も減収見通し      
アルファベット(GOOGL):売上、利益とも予想以下・広告収入もクラウド収入も予想に満たず
アマゾン(AMZN):売上は予想を上回ったものの利益は大幅に下振れ
       :AWSの増収モメンタム減速、1Qのガイダンス予想以下
       
どれもこれも冴えない決算でしたが、株価はご覧の通り。
※GAFAM+Tesla+Nvidia+Coinbase
Appleは金曜にも上がっていますね。

また、日経平均ですが
先物は雇用統計を受けても上昇しています。
金曜現物引けより高く終わっています。
つまり週明け月曜、日本株市場が下がる心配はなさそう、ってことね。

日経平均CFDを27502円で買い参戦。
上値をおさえているのは今週のSQに向けての攻防戦と考えれば
今週が山。ここを超えれば28000円に向けて動き出すのでは?
3月の権利取り資金なども動き出すのではないかと期待。

ただし、今週のイベントリスクは10日金曜に
国会に提示される日銀人事。

予想と人物像はこちらの記事を⬇
情報BOX:日銀正副総裁人事 有力候補の経歴や政策観
https://jp.reuters.com/article/japan-economy-boj-box-idJPKBN2UD0I8

この日はボラティリティ上昇が予想されますのでポジション管理が必要。

ポンドドル1.2318ドルショートは継続中。

*******今週の予定**********

2月 6日 (月) ――

 ・日)1月車名別新車販売 (11:00)
 ・マレーシア、ニュージーランド市場休場
 ・ドイツ12月製造業新規受注 (16:00)
 ・ユーロ圏12月小売売上高 (19:00)

2月 7日 (火) ――

 ・日)12月全世帯家計調査 (8:30)
 ・日)12月毎月勤労統計 (8:30)
 ★日)12月景気動向指数 (14:00)
 ・日)消費活動指数 (14:00頃)
 
 ・豪中銀政策金利発表
 ・ドイツ12月鉱工業生産 (16:00)
 ・米国12月貿易収支 (22:30)
 ・米国12月消費者信用残高 (8日5:00)
 ・オーストラリア中銀が政策金利を発表
  ★バイデン米大統領が一般教書演説
 ★パウエルFRB議長講演(ワシントン・エコノミッククラブ)


2月 8日 (水) ――

 ・日)12月国際収支 (8:50)
 ・日)月間対外及び対内証券売買契約等の状況 (8:50)
 ・日)1月景気ウォッチャー調査 (14:00)
 ・マルコス・フィリピン大統領が来日(~12日)

 ・米国MBA住宅ローン申請指数 (21:00)
 ・米国12月卸売売上高 (9日0:00)
 ・米国週間石油在庫統計 (9日0:30)

バーFRB副議長、アトランタ連銀総裁、経済的流動性に関する討論会参加
クックFRB理事、討論会参加
ウォラーFRB理事、経済見通しに関する討論会参加
NY連銀総裁、WSJのインタビュー
ミネアポリス連銀総裁、エコノミッククラブ昼食会参加 

 2月 9日 (木) ――

 ・日)1月マネーストックM2 (8:50)
 ・日)週間対外及び対内証券売買契約等の状況 (8:50)
 ・日)1月都心オフィス空室率 (11:00)
 ・日)12月特定サービス産業動態統計 (13:30)
 ・日)1月工作機械受注 (15:00)
 ・日)10年物価連動国債入札

 ・ベイリー英中銀総裁、議会証言
 ・米国週間新規失業保険申請件数 (22:30)
 ・メキシコ中銀が政策金利を発表
 ・スウェーデン中銀が政策金利を発表
 ・米国30年国債入札
 ・EU特別欧州理事会(ブリュッセル、~10日)
【海外決算】
[米]ペプシコ、アッヴィ、フィリップモリスインターナショナル、ペイパルHD、ヒルトン、ケロッグ、エクスペディア、クラウドフレア、リフト、ラルフローレン/[英]アストラゼネカ、ブリティッシュアメリカンタバコ、ユニリーバ/[欧]シーメンス、ロレアル

 2月10日 (金) ――
◆国内経済
 ★日)オプションSQ
 ★日)日銀正副総裁人事案を国会で提示予定
 ・日)1月国内企業物価指数 (8:50)

 ・豪中銀、四半期ごとの経済予測および金融政策見通し発表
 ・英GDP速報値(第4四半期)
 ・カナダ雇用統計(1月)
 ★中国1月消費者物価指数 (10:30)
 ★中国1月生産者物価指数 (10:30)
 ・英国10-12月期GDP (16:00)
 ・米国2月ミシガン大学消費者態度指数 (11日0:00)
 ・米国1月月次財政収支 (11日4:00)

ウォラーFRB理事、デジタルマネーとDeFi(分散型金融)について講演
      

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