2023年3月22日水曜日

 ◯米当局、全ての預金保護の方法を検討-危機拡大に備えて
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-21/RRUHDGT0AFB601
・米当局は米連邦預金保険公社(FDIC)の預金保護を
   一時的に預金全額に拡大する方法を検討
◯米財務長官、危機拡大なら預金保護の拡大検討
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN213L60R20C23A3000000/
イエレン米財務長官は21日、金融不安が今後広がった場合に
預金の全額保護などの臨時措置をさらに拡大する可能性を示唆


これでもう米国の金融システム不安は払拭されるかと思われます。
それが是か非かは別として。

また危ない銀行は大きなところに吸収されていきますね。
◯ファースト・リパブリック銀、米大手が救済検討 米報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN210UE0R20C23A3000000/

週明け20日月曜の日本株市場が大きく下落した背景には
米国ではなく欧州発、UBSによるクレディ・スイス買収の手法に
あったと考えられます。迅速に買収が決まった事は歓迎なのですが、
AT1債と呼ばれる劣後債が無価値とされることに驚きと動揺が走りました。

AT1債とはCoCo債の一種です。
◯クレディ・スイスのCoCo債、なぜ価値を失ったのか
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-20/RRSPP2T0AFB401

◯クレディ・スイス債2兆円強が無価値に、当局は市場沈静化を急ぐ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-19/RRSAPLT1UM0W01
・自己資本拡充のためAT1債の価値をゼロに切り下げ-FINMA
・36兆円規模の市場に打撃、欧州と英当局は損失引き受けの序列強調

通常、最もリスクが高いのは株式。
クレディ・スイスが破綻すれば株は紙切れになってしまいますね。
現状でもリーマンショック前には80CHFあったクレスイ株価は現在0.86CHF。
ずっと株を持っていたら・・・ゾッとしますがまだ1株0.86CHFの価値はあります。
無価値にはなっていませんね😀💦

ところがクレスイが発行したCoCo債(社債)が無価値にされてしまった。

◯これはPIMCOから拝借した図。弁済優先順位は低いのですが、、、。
https://japan.pimco.com/ja-jp/resources/education/bond-basic/credit/what-is-hybrid-securities

そのPIMCOですが、クレディ・スイスのAT1債を8億ドル持っていたようです。

◯ピムコとインベスコが損失に直面、クレディSのAT1債無価値で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-20/RRU1WVDWX2PS01
・ピムコはクレディSのAT1債を約8億700万ドル相当保有

ただし、上記記事には

「AT1債の発行条件に恒久的な元本減額を可能にする条項が含まれているのはクレディ・スイスとUBSだけで、欧州や英国の大半の他の銀行ではより多くの保護を提供している」
とあり、「欧州銀行監督機構(EBA)、欧州中央銀行(ECB)銀行監督委員会、ユーロ圏の銀行破綻処理を担う単一破綻処理委員会(SRB)は共同で声明を発表し、株式価値がゼロとされた場合にのみ劣後債の保有者が損失を引き受けることになる。」と表明した。

とあります。
他銀行発行のAT1債が無価値になるわけではありません、
落ち着いて、ということですが、
クレディ・スイスのAT1債は無価値になることが決定してしまっているので
市場はクレディ・スイス発行のAT1債エクスポージャーが多い金融機関はどこだ?
ということで金融株の一角が不安定化してしまっているんですね。

しかし、冷静になって市場を俯瞰すれば米株はそれほど崩れていません。
※米主要株価インデックス
恐怖指数も金融システミック・リスクだとか騒がれたわりには
それほど上がっていません。通年で昨年22年のほうがVIXのは高水準にあった。
明日はFOMCですが、やはり0.25%の利上げはありそうね。

Fedウォッチ
何なら5月も利上げする、との予想が増えてきた。
つまり後2回利上げする可能性を
金利先物市場は折り込み始めた、ということです。

利上げ予想がタカ派的になったのですから、
通常は株式市場にはマイナスなのですが
現状に照らし合わせると「過度な金融不安が遠のいた」
ということの証左。これを歓迎するムードすらあります。
今夜の米株、全面高です。
半導体の一角には利食いが入っているようですが。AM2:10
金融不安の後退はゴールド市場にも表れています。
2000ドル台に乗せたゴールド、達成感もあったか。
利上げ折込みがタカ派化したことは向かい風、利食いが旺盛となっているようです。
※COMEXゴールド先物
ナスダックCFD12277ドルロング
日経平均CFD26935円ロング継続。
為替はノーポジ。

さあ、明日はFOMCです。

NOTE
◯米中古住宅販売、2020年以来の大幅増-過去最長の連続減が終了
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-21/RRVIXCT1UM1101
・2月の中古住宅販売件数、前月比14.5%増の年換算458万戸
・金利上昇を背景に1年間続いた過去最長の連続減少がストップ

中古住宅販売件数、リバウンド。
ただし、販売価格は11年ぶりに低下。
安くなったからまた購買意欲が高まったということなのかな。

◯豪中銀、4月会合で引き締め停止を検討-経済見通しの不確実性などで
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-21/RRUWN2T0AFB901?srnd=cojp-v2
・21日に公表された今月7日の政策決定会合の議事要旨で明らかに
・利上げを停止すれば経済見通しを検討し直す時間的余裕が持てる
 ➡次回会合で利上げ停止の論拠を再検討することで合意

・短期金融市場は4/4会合の据え置きと
 7月会合の0.25ポイント利下げを織り込む

~RBA(豪中銀)3月会合で3.35% ➡ 3.6%へ0.25%利上げを実施。
        3月までで10会合連続利上げも、打ち止めとなるか。。。

 となると、豪ドルは3%台で金利上昇が止まるということで
 すでに4.75%の政策金利の米ドルに対して強気にはなれませんね。
 
また、キウイロング狙っていましたが、どうも弱い・・・
ここに来てドル金利の上昇折込みが強まっていることと
同じオセアニア括りの豪州の弱さをみると、今はまだ買えないですね。

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