今夜は米金利の反発上昇が継続しているというのに
ゴールドも原油も、そしてダウ平均(米株)も強い。
こりゃどういうわけしょうか。
米NY連銀のウィリアムズ総裁のインタビュー時の発言。
「インフレは低下したが、依然かなり目標を上回る」
「FRBの中間見通しで示されたあと1回の利上げは妥当」
Fedウォッチの5月FOMCでの利上げ折込は71%にまで上昇しています。
ただ、5月FOMCまでは3週間ほどありますし、
今週は米CPI,企業物価指数、小売売上高などインフレ関連指標が
相次いで発表されるため、ここでセンチメントが急転する可能性もありますが
それにしても今夜の米株が強いのがなぜなのかイマイチわかりません。
IMFが米国の成長率を上方修正した、なんてことが
株高を誘引しているとも思えないですが、、、
■IMF、世界成長率見通しを下方修正-金融リスクが追加の圧力に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-11/RSYAMNDWX2PS01
・世界の成長率は今年2.8%、来年が3%見込み。
~1月時点の予測からそれぞれ0.1ポイント引き下げた
・日本の成長率見通しは1.3%と1月予測1.8%から0.5ポイント引き下げ。
・先進国成長率見通しは1.3%と前回予想から0.1ポイント引き上げ
・米国の成長率予想は1.6%と、前回から0.2ポイント引き上げ
先進国ならびに米国は1月時点の前回公表時より上方修正されていますが、
世界全体の成長率は下方修正されました。
IMFは3月に引き起こされた金融システム不安で
世界経済見通しが下振れ方向に傾いている、としています。
■IMF、金融混乱のリスク去ったと考えるのは時期尚早-金融安定報告
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-11/RSYAMNDWX2PS01
日本の下方修正に関しては
22年10~12月の経済が予想より悪かったのを反映したとのことで
外需が伸びなかった、輸出が冷え込んでいることが背景に。
こうした環境の中で、新植田日銀が拙速に出口のカードを切ると・・・
というわけで、昨日の記者会見でも急がぬ姿勢を示していましたが
4月の日銀会合でいきなり政策修正に打って出ることはないと考えられますが、
それがドル円相場のショートカバーを招き、
133円台後半までドル円が上昇してきましたね。
ただ、ドル円相場は米金利が再び下落に転じれば、
あっけなくドル円は下がってしまいます。
ドル金利の影響は甚大ですので、
日銀だけを材料にトレードするのはリスクが大きい。
短期、スキャルならいいですが。
IMFの日本下方修正はネガティブニュースですが
今日は日本株昇期待が強まるポジティブニュースもありました。
■バフェット氏、日本で割安な投資機会探る-商社株では6000億円の利益
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-11/RSY5ORDWLU6801?srnd=cojp-v2
2020年8月、同氏が率いるバークシャー・ハサウェイが
日本の商社5社に投資したことを明らかに➡推計で45億ドル(約6000億円)を稼いだ。
バフェットが次に何を買うか。
「今は5大商社の株しか持っていないが、次の投資先は常に頭の中にある。価格次第だ」
これでしばらく日本株市場のセンチメントが好転してくれるといいですね。
今日は商社株が軒並み大きく上昇していましたが、
銀行、資源、鉄鋼などのPBR1倍割れ銘柄あたりに期待が向けられそうです。
しかし今夜の米株の動きをみていると
3月に懸念された金融システム不安は
足元ではほとんど材料視されなくなりました。
IMFが警鐘を鳴らしていますが、株式市場は再びリスクテイクに動いています。
単なるショートカバーではなくリスク選好相場である可能性が高い、
と思わせるのがBTCの上昇です。
ここ2日ビットコインが上昇基調を強めているのです。
なんでビットコが強いのかはよくわからん(*´ェ`*)?
ですが、このアセットに資金が入っているのと同時に株高というのは
リスクオフ相場では考えられませんね。
通貨市場で今日強いのはスイスとユーロ、カナダ、ポンド。
オセアニア通貨は弱いです。
特に先週大幅利上げを決定したNZドルが弱いのが印象的。
豪ドル/ドル0.6652ドルショート、
NZドル/ドル0.6237ドルショート継続。
ポンドがしっかりである背景として
英財務省が7月に退任するテンレイロ英中銀委員の後任に
クロール研究所のグローバル・チーフエコノミストのメーガン・グリーン氏を任命。
テンレイロ委員はBOEの中で最もハト派として認知されていたため
BOEがタカ派に傾斜する可能性があるのでは、という見方が
今夜のポンドを支えているとの指摘もありますが、後講釈でしょう。
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