豪中銀(RBA)は6月会合で、据え置きとの市場予想に反し、
2カ月連続で金融引き締めを決定しました。
これを受けて豪ドル上昇が継続していたのですが、
今日20日、議事要旨が公表されて一転、豪ドル売りが加速しています。
■豪中銀はインフレ上振れリスクを懸念、利上げ決定-議事要旨
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-20/RWJ3JWDWLU6801
・利上げの決定が微妙な性質のものであり、
利上げ停止の可能性を強く示唆したことから、
市場関係者らは豪中銀が年内に2回利上げを行うとの見方を後退させた。
これを受けて豪ドルが下落に転じたのに加え、
日本サイドからは円安牽制。
■為替は安定が重要、過度な変動・投機的な動きは注視=西村経産相
https://jp.reuters.com/article/nishimura-forex-idJPKBN2Y604B
ということで発言をうけて一時円高加速。
その後安値は買い拾われて反発するも高値を超えられず
上値が切り下がってきています。
西村さんのコメントはすぐさま介入という緊張感はなかったのですが
指摘された投機筋のポジションが気になりますね。
通貨先物市場の円ショートは相当に積み上がっており
そろそろ円ショートポジションの手仕舞いのターンが来ても不思議はない。
となると投機筋のポジション整理だけで円高圧力がかかってきます。
※ドル円 通貨先物ポジション ▼103,976 ネットショート10万枚超え
おかしいですね、今夜発表の住宅指標は良好だったのに。
・米・4月住宅着工件数:163.1万戸(予想:140.0万戸、3月:140.1万戸)
この指標が発表された直後は米金利上昇=ドル高に反応したのですが続かない。
明日21日(水)はFRBのパウエル議長の半期に1度の議会証言がありますが
これを控えて調整が入っているだけかもしれませんが~
ここから上値追いはリスクが高そう・・・
ということで豪ドル円とポンド円のロングを手仕舞いました。
豪ドル円92.81円L ➡96.41円で利食い
ポンド円179.82円L ➡181.03円利食い
■加えてユーロ円を154.54円で売り参戦しています。
というのも、今日ドイツの生産者物価指数が発表されたのですが~
■独生産者物価、5月は前年比1.0%上昇 21年1月以来の低い伸び
https://jp.reuters.com/article/germany-economy-prices-idJPKBN2Y60AR
前年比 +1.0(予想+1.7% 前回4.1%)
前期比 ▼1.4%(予想▼0.7% 前回+0.3%)
PPI、猛スピードで低下していますよね。
先週のECB理事会ではラガルド総裁からはタカ派的メッセージが
打ち出されましたが(7月追加利上げ示唆)
今日はフランス中銀総裁からハト派コメントが。
ビルロワドガロー仏中銀総裁
・ECBの利上げの道筋はほぼ完成している。
・仏とユーロ圏のインフレはピークを過ぎた。
・2024年のGDP見通しを1.2%から1.0%に下方修正。
・2024年末にはインフレが2%近くになる可能性がある。
・今後のECBの決定はインフレ指標次第。
・ターミナルレート(最終到達点)は水準よりも期間が重要。
■そして昨日19日に発表されていたカナダのPPI低下は更に凄まじい。
カナダPPI 前年比▼6.3%(前月▼3.8%)
リーマンショック時の落ち込みと同レベルにまで急低下。
カナダ中央銀行(BOC)は
今年1月会合利上げを最後に利上げを一時停止する方針示し、
3月、4月 会合で金利据え置いていましたが(4.5%)
今月6月8日の会合で 0.25%利上げを決定、4.75%に引き上げました。
カナダはなぜ利上げしたのか?
・1-3月期のGDP +3.1%.(予想:+2.5%、10-12月期:-0.1%←0.0%)
・23年4月CPI +4.4%インフレ加速(3月+4.3%、予想4.1%)
Q1のGDP成長率が予想を上回り、4月のインフレが予想より加速していた。。。
ということでの利上げだったと思われますが
昨日発表されたPPI(生産者物価指数)を受けて
カナダの6月の利上げは必要なかったのでは?という指摘も。
生産者物価だけで見れば、もはやデフレ状態にありますが、
時間差をもってこれがCPIに反映されることとなるなら
カナダは利上げの停止どころか、利下げが必要になってくるかも?
というわけでカナダ円107.02円で売り参戦。
(ユーロ円154.54円S)
ポンドドル1.2675ドルLは継続
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