2023年7月17日月曜日

 ドル円は一旦下げ止まった?!
週末金曜日は
3月からの上げ幅に対しての50%押しと
200SMAが重なる137.40円台まで下落してリバウンドしています。

※ドル円 今週38.2%押しレベルの139.15円を超えられるか?

先週は、米国の総合CPIが日本の総合CPIを下回るという
インフレ率の鈍化に米金利が急低下、ドル全面安となりましたが
週末に、ミシガン消費者信頼感指数が良かったこと、
米企業決算発表、滑り出し好調だったことなどを受け
米金利が急反発、ドルも反発しています。
週末のポジション調整なのかもしれませんが、、、

■米ミシガン大消費者信頼感、7月は約2年ぶり高水準 インフレ緩和が寄与
https://jp.reuters.com/article/usa-economy-sentiment-idJPKBN2YU17H
7月の消費者信頼感指数(速報値)72.6(6月 64.4 予想 65.5)

企業業績、金融セクターは金利高が収益増に貢献している姿が伺えます。

■JPモルガン、収入が過去最高-ファースト・リパ買収や金利高で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-14/RXS9BST0G1KW01
1株利益、経常収益とも予想を上回る。
経常収益過去最高 
ファースト・リパブリック銀買収により
純受取利息NIIが増加(過去最高)

■シティ、4-6月期利益は予想上回る-クレジットカードが寄与
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-14/RXSCJ1T1UM0W01
経常収益、1株利益とも予想を上回る。
金利上昇でNIIが予想以上に増加。

■ウェルズ・ファーゴ
経常収益予想を上回る
金利上昇でNIIが予想以上に拡大

大型株も堅調ですね。
■アマゾン株が上昇、プライムデーで売上高が過去最高を記録
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-13/RXQL32T0G1KW01?srnd=cojp-v2

これだけ米経済が強いと利上げの終わりを決定づけるには
まだ早い、ということで市場が我に返ったという感じ。

※週末米金利は反発

そもそも米インフレターゲットは2%です。
まだ利上げ終了~利下げ時期を模索するには早すぎますね。

先週まではドル独歩安でしたが、
その流れが続くのか、一旦ドルはリバウンドするのか?

他通貨に関して言えばドル安が続く可能性はあると思うのですが
ドル円に関しては7/28の日銀会合まで
YCC修正、撤廃の期待と思惑が続く可能性があり
200SMAを割り込む可能性も残っています。

その場合は61.8%調整の135.53円が次の下値のターゲット。
ここも支えられないようなら上昇トレンド帳消しの全戻しで
130円割れのリスクも出てきますが
日銀がYCC変更なしでノーイベントとなれば
大きく買い戻されるでしょうから、
そこまでは行かないと思うのですが
下落のスピードは早いので可能性がないわけではない。
そもそも200SMAが横ばいですので
サポートとしてあまり強いラインとは言えませんね。

日銀会合の政策修正の思惑が強いことは日本国債利回りから伺えます。
先週は米国だけでなく世界の金利が大きく修正安を強いられたのですが
日本の金利だけ上昇していました。

※日本の10年債利回りは 0.48%まで上昇してきました。
そして、通貨先物市場の投機筋の円ショートポジション、
それほど整理されていないんです。
先週11日火曜日までのデーターしか取れないのですが
(IMM通貨先物ポジションは
 火曜日までのポジションが週末NY引け後に発表される)
まだ全然円ショートポジション、整理されていないんです。
水~木で整理された可能性もあるんですが
火曜時点で11.7万枚の円のネットショートが残ったままでした。

ドル円、足元は反発していますが、反発どこまで?
これもこの下落幅に対してのフィボナッチ・リトレースメントしましょう。

145.07円 ➡ 137.24円 幅の38.2%戻りが140.23円
半値反発すると141.15円。
61.8%戻しで142円台ってとこです。
このあたりまで反発できるかどうかですね。
今週もバンカメ、モルガン・スタンレーなど銀行決算、
そしてネットフリックスやテスラの決算などが控えています。

いい決算が出て米株があがるようだと
金利も強含み、ドルも反発が大きくなると思われます。
経済指標では火曜日に出てくる米6月小売売上高でしょうか。

NOTE
AT&T、ベライゾンなど米通信株が大変な問題に直面しています。
これまで米国中に張り巡らされてきたケーブルの鉛が
土壌、水中などに広がり汚染されていると報じられています。

AT&■米通信大手、有毒な鉛ケーブルを全米に放置
https://jp.wsj.com/articles/america-is-wrapped-in-miles-of-toxic-lead-cables-48b2a12
有毒鉛ケーブルに関するWSJの調査後、AT&Tと他の通信関連株が下落
鉛ケーブルの除去に590億ドルかかる
(汚染の除去が本格的に必要なら
1企業でどうにかなるものではない国家の問題ですね)

****今週の主な予定********

7日(月)
海の日祝日で東京市場は休場
中国GDP(第2四半期)
中国鉱工業生産・小売売上高(6月)
中国中期貸出制度(MLF)1年物金利
米NY連銀製造業景気指数(7月)
ラガルドECB総裁、中欧東欧南東欧地域(CESEE)に関する第9回ECB会議出席
●黒海経由でのウクライナ産穀物の輸出に関する合意の期限

18日(火)
豪中銀議事録(7月4日開催分)
米小売売上高(6月)
カナダ消費者物価指数(6月)


19日(水)
NZ消費者物価指数(第2四半期)
英消費者物価指数・生産者物価指数(6月)
米 6月住宅着工件数(21:30)
米 6月建設許可件数(21:30)

20日(木)
日本・6月貿易統計(8:50)
豪州雇用統計(6月)
中国最優遇貸出金利(ローンプライムレート、1年・5年)
トルコ中銀政策金利
ユーロ圏消費者信頼感(7月)
米景気先行指数(6月)
米フィラデルフィア連銀景況指数
EU外相理事会

21日(金)
日本消費者物価指数(6月)

23日(日)
スペイン総選挙

主な米企業決算

07/18(Tue)
*バンク オブ アメリカ
*バンク オブ ニューヨーク
*ロッキード・マーチン
*チャールズ・シュワブ
*モルガンスタンレー

07/19(Wed)
*USバンコープ
*IBM
*ベーカー・ヒューズ
*ゴールドマン サックス
*ネットフリックス
*テスラ

07/20(Thu)
*American Airlines Group Inc
*ジョンソン エンド ジョンソン

07/21(Fri)
*アメリカン・エキスプレス

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