2023年7月4日火曜日

日銀短観が今日の東京市場での株高の材料になったか
どうかはわかりませんが、7月入り、株式市場は買いでスタート。
月初は投信の買いの設定日が集中しているなんて話もありますが
7日.10日のETFの分配金捻出の換金売りは
あまり警戒されていない模様。

■日銀短観 大企業製造業の景気判断 7期ぶりに改善
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230703/k10014116591000.html
・大企業の製造業DI +5 (前回 +1)21年9月以来7期ぶり改善
・大企業非製造業DI +23 (前回 +20)5期連続改善

⬇景気判断が改善した業種
「石油・石炭製品」40ポイント改善 ▼6
「紙・パルプ」18ポイント改善 ▼7
「食料品」 17ポイント改善 +6
「自動車」 14ポイント改善 +5

レジャー施設などの「対個人サービス」4ポイント改善 +28
「宿泊・飲食サービス」36ポイント改善 +36
 ➡ 水準、改善幅ともに2004年の調査開始以来、最大

⬇悪化した業種(海外での需要の低迷が背景)
「金属製品」14ポイント悪化 ▼14
「生産用機械」4ポイント悪化 +20

□「仕入価格」と「販売価格」が低下、原材料価格上昇の影響は一服
□「設備投資額」令和5年度の計画が前年度比+11.8%(前回より7.9上昇)

□1年後の消費者物価指数(CPI)の見通し
 全規模・全産業で前年比2.6%上昇と前回調査2.8%上昇を下回る
□23年度の想定為替レート 1ドル=132円43銭(前回131.72円)

⬇日銀短観の考察 
■事前予想を上回る6月短観も日本経済の改善は『偽りの夜明け』か
:日銀は物価上昇圧力の低下に注目
https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2023/fis/kiuchi/0703_2
これまでの非製造業の改善が製造業にも及んできた。
・半導体の供給制約が和らいだことで自動車産業を中心に景況感が改善
・原油などコモディティ価格下落でコスト高に歯止め
・輸入企業の価格転嫁が進められてきた
・足元の円安が輸出の収益改善期待につながる
・インバウンド需要急増

ただし、海外経済の失速(外部要因)は今後の日本経済の逆風か。
・日銀の実質輸出指数は、昨年10-12月期から下落基調
・5月の数値は季節調整済前月比-3.5%と大幅下落
・日本、米国、ユーロ圏、中国の4か国・地域の製造業PMI、
 6月速報段階でいずれも判断の分かれ目である50を下回っている

TOPIXは今年の高値更新です。
一方米国。
上記野村のコラムにもありましたが海外経済の失速が気がかり。

■米ISM製造業景気指数、6月は20年5月以来の低水準 8カ月連続50割れ
https://jp.reuters.com/article/usa-economy-manufacturing-idJPKBN2YJ12R?il=0

・米・6月ISM製造業景況指数:46.0(予想:47.1、5月:46.9)

ただし、悪い経済指標は
米国の引き締めサイクルの終焉を裏付けるものでもあり
株式市場はむしろこれを歓迎するベクトル。
今夜は独立記念日の前日で米債券市場が短縮取引ですが
ダウ平均やダウ輸送株、ラッセルなどが上昇しています。
SOX指数・ナスダックがやや弱含みなのは
⬇このニュースが影響しているでしょうか?

■中国、半導体製造に不可欠な金属の輸出を制限へ-コスト上昇の恐れ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-03/RX7ZXPDWRGG001
・ガリウムとゲルマニウム、8月1日から輸出規制の対象に-商務省
・両金属はレーザーやコンピューター向け半導体などに利用される

明日のRBAを控えて豪ドルが強含んでいるため
豪ドルドルショートは損切りしました(´・ω・`)ショボーン

色々考えたのですが、豪ドル円をロングすることに。
キウイ円が選好して今年の高値を奪還しそうなことと、
介入は喫緊のリスクではなさそう、という見方が多く
ドル円は下がらずに150円方向を目指すかも、と考えたコトが背景。
それと豪ドル円はチャートが押し目完了形に見えるんですよね。。。
豪ドル円ロングコストは96.38円

介入警戒が強いと思われる中でドル円がじり高なのは
昨日紹介したこの記事のように考える向きも多いってことみたい。

■円は一段安となる恐れ、日本政府介入の公算小さい-BofA
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-30/RX2BIST0G1KX01?srnd=cojp-v2
150円を超えて「劇的に」下げない限り日本政府は為替介入を控える公算が大きい
~原油価格の下落とインバウンド観光の再開で通貨安の政治的コストも和らぐ可能性

それと、7月相場ってシーズナリティから見ると悪くないんです。
むしろ日米ともに株にとってはパフォーマンスがいい月。
(8月には気をつけるべきですが)

過去20年のシーズナリティ
日経平均
同じくS&P500
同じくドルインデックス、下がる傾向が。ドル安基調となるのか・・・?
NOTE
■ポンド、4-6月は主要10通貨で最大の値上がり-対ドルで約3%高
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-03/RX7N7QDWRGG001

■サウジ、日量100万バレルの自主減産を継続-ロシアは輸出削減へ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-03/RX7R2PDWRGG001
・7月から始めた自主減産を8月も実施へ-さらに延長の可能性も
・ロシア、来月の原油輸出を自主的に日量50万バレル削減へ
※WTI原油日足
原油は買われていますが、
サウジが8月も自主減産を継続するだろうことは
驚きでもなんでもないので、
上昇を継続させるパワーは大きくないと考えています。

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