週末、雇用統計はそれほどのサプライズではありませんでしたが
米株は全面安。
しかしそれは雇用統計の結果を受けてというより
Appleの決算が冴えなかったことでApple株が下落していたことや、
バイデン政権による追加中国制裁の報道がきっかけのようです。
■アップルが3四半期連続減収、7~9月も不振続く見通し-株下落
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-03/RYU1FADWLU6801?srnd=cojp-v2
・iPhoneの売上高は2.4%減、スマホ市場全般の不振で苦戦
・iPadの売上高は20%減、サービス収入は8.2%増と市場予想を上回る
・4-6月期の売上高は1.4%減少。
・今四半期の業績も同様になる見通し(更に減収なら過去20年で最長の連続減収)
Apple株は4.8%安、時価総額3兆ドルを割り込んでいます。
企業決算が週末の米株安の背景とは言い難い。
■Amazon株が急騰 クラウド成長に期待(NY特急便)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN00002_V00C23A8000000/
4〜6月期のAWS部門の売上高は前年同期比12%増の221億4000万ドル。
となると、今週出てくると報じられた対中制裁への警戒か。
■バイデン氏、対中投資制限へ大統領令 来週初めにも=関係筋
https://jp.reuters.com/article/usa-china-investment-idJPKBN2ZF1H6
・主要な技術分野での中国への投資を制限する大統領報を発令する見通し
~7日に状況説明が行われ、8日に正式発表される見通し
時間的に対中制裁報道が出たタイミングで下落に転じているようですので
株式市場には警戒からの手仕舞いが広がったのでしょう。
ただし、為替市場ドル円相場は雇用統計の後から下落が続いていますので
雇用統計の影響が大きかったと言えるかな?
ドル円15分足
■米雇用統計、7月の非農業部門雇用者数は18.7万人増-失業率3.5%
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-04/-18-7-3-5
・7月非農業部門雇用者数:+18.7万人(予想:+20.0万人、6月:+18.5万人←+20.9万人)
・7月失業率:3.5%(予想:3.6%、6月:3.6%)
・7月平均時給:前年比+4.4%(予想:+4.2%、6月:+4.4%)
NFP,非農業部門雇用者数が予想に満たなかったんですね。
6月分も下方修正されており、労働市場のタイト感も緩んできたということか。
詳細分析はエコノミストの方にお任せしますが、
これを受けてドル金利が急低下しています。
長短金利どちらも。
※米国債利回り一覧
米金利低下でドル安の展開ですね。
この金利低下を受け、序盤の米株市場は強かったのですが
おそらく上記理由により後場売りが優勢となったという展開。
米株が下げたとはいえ、どのインデックスも1%に満たぬ下落ですので
それほど心配するようなものではなく、現時点では健全な調整の範囲内。
今週はバイデン大統領がどのような対中制裁を発表するかが焦点でしょう。
それと、米消費者物価指数CPIと生産者物価指数PPIですね。
ドル円を日足で見るとレンジ入りしているように見えます。
※ドル円日足
まずはこの三角持ち合いを上に抜けないことには上昇トレンドは発生しない。
下抜けで円高が加速するかというと、絶対的金利差があるので
それほどドル売りが加速するも思えないのですが
ドル金利がさらに下落していくようなら、その可能性もないことはない。
今週発表されるCPI,PPIが更に減速しているようだと
ドル売りは続くかもしれませんね。
お盆時期の円高アノマリーがあるか。
先週手仕舞ったドル円ですが
142.68円で売り参戦。
レンジだと思うので引っ張らずに利食わないと。
ユーロドル1.1080ドルショートは
雇用統計前に1.0943ドルで買い戻しています。
日本株は今週は木曜にマイナーSQですね。
金曜が山の日祝日なので前倒しで木曜がSQ日となります。
ちなみに7月限SQ値は32,484円 24銭です。
株もレンジ相場に入っていますが
日経,TOPIXなどインデックスはレンジ下限をテストする動きに。
米株の調整が深くなるようだと日本株も1段の調整がある可能性も。
※日本株インデックス一覧
************今週の主な予定**************
7日(月)
独鉱工業生産
ボウマンFRB理事、イベント「Fed Listens」討論会参加
ボスティック・アトランタ連銀総裁、イベント「Fed Listens」講演
8日(火)
日本実質賃金指数(6月)
日本30年利付国債入札
中国貿易統計(7月)
米貿易収支、卸売売上高(6月)
ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、経済見通しについて講演
9日(水)
日本国庫短期証券(6カ月)入札
日銀CP買い入れオペ
中国消費者物価指数・生産者物価指数(7月)
NZ中銀2年インフレ予想(第3四半期)
10日(木)
マイナーSQ(日経225miniオプションSQ)
日本企業物価指数(7月)
米消費者物価指数(7月)
OPEC月報
ボスティック・アトランタ連銀総裁、雇用関連イベント出席
11日(金)
山の日祝日のため東京市場は休場
英GDP速報値(第2四半期)
米生産者物価指数(7月)
米ミシガン大学消費者信頼感指数(8月)
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