20日のFOMCが思ったよりタカ派トーンだったため
ドル円相場は147円台半ばから148円台半ばまで1円ほど急伸したのですが、
21日欧州時間からドル円は下落を始め、昨日の上昇分を全て削ってしまいました。
欧州時間からのドル円下落は
スイス中銀(SNB)の利上げ見送りの影響があったように思います。
まずはFOMC
FOMC、政策金利を据え置き-年内あと1回の追加利上げを示唆
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-09-20/S1AQ0FT1UM0W01
今回9月会合ではFOMCメンバーらの最新の
金利、経済見通し(ドットチャート)が
発表されるということで注目されていましたが、
今回のFRBから、来年24年までの短期間でインフレを潰すという
タカ派メッセージが発せられた、ということで日米の株は全面安の展開です。
岡崎氏の考察をぜひ。
『SOXを制する者が今の米国株を制す』
https://youtu.be/ZtS88ElbT5c
米金利はご覧の上昇ですので、ドル高となりますよね。
※米国債利回り一覧
ところが、ドル円の上昇は続きませんでした。
今日21日はスイスや英国の金融政策会合で、両国とも利上げを見送りました。
スイスの金利据え置き決定は22年3月以来です。
スイス中銀、予想外に金利据え置き 様子見モードとの見方
https://jp.reuters.com/world/europe/5RREJSO53JL2PPRBZB2OW33ZI4-2023-09-21/
・0.25%の利上げが予想されていた
・8月のインフレ率が7月と同じ1.6%となり
中銀の目標レンジ(0-2%)内に収まっていた
・ジョルダン総裁
「今後2カ月は状況を注視し追加引き締めが必要かどうか12月に判断する」
これがスイス円の下落をもたらし、ドル円の下落を誘引したように見えます。
※スイス円5分足
なぜスイス円下落がドル円に波及したか?
スイス円って、コロナショック以降
ほとんど押し目なく上昇しつづけたんですよね。
※スイス円週足
3年で 112円どころから165円くらいまで50円以上上げています。
スイス円がこれまでクロス円上昇の牽引役となっていたと考えるなら
この3年のトレンドが仮に終焉するということになれば
クロス円全般が上値が重くなってくる可能性がありそうです。
今日のスイス円の陰線はなかなかに強烈ですね。
※スイス円日足
というわけでドル円はスイス円下落の影響を受けたと考えられるのですが
※ドル円5分足
まだドル円の日足チャートがトップアウトのシグナルを発してはいません。
明日、日銀がタカ派的メッセージを一切封じ込めて緩和継続を表明すれば
ドル円は再度買われて上昇するかもしれません。
しかし、その時は介入があるかもしれません。
動画で岡崎さんが指摘されています。↑
22年9月22日、1991年4月以来24年ぶりとなる円買い介入がありました。
昨年の1回目の介入です。
この日、日銀が金融政策決定会合で金融緩和の維持を決めたことで
ドル円相場が146円台近くまでへと上昇し、介入が入ったことで
140円台までドル円相場一気に下落しました。
なんと明日も9月22日ですね。。。。
日銀会合の後、ドル円が急伸するようなら要注意です。
そして今日は英国も利上げを見送りました。
英中銀が利上げ見送り、5対4の僅差 総裁は利上げ終了まだと強調
https://jp.reuters.com/markets/treasury/HDC2IPGQN5MW7PTG5SVEUSNZDQ-2023-09-21/
・政策金利を5.25%に据え置き決定(5対4)
・声明「金融引き締めがより広く労働市場や実体経済の勢いに
一定の影響を与える兆候が強まっている」
・ベイリー総裁
「英中銀の次の行動は予測できない」
「利上げがまだ終了していない」
「利下げについてはMPCでいかなる議論も行っていない」
・7-9月期の経済成長見通しを、
8月時点の0.4%から0.1%に下方修正
これを受けてポンドが急落。
ああ、ポンドショートしていたのに。
イベント前に買い戻してしまった(´・ω・`)
ポンドドル、月足レベルで見るとまだまだ下げそうです。
インフレはまだ高いのですが、低下のピッチも早く
7月月次GDPがマイナスに転落するなど(▼0.5%)
景気への影響も大きく、これ以上の利上げは
オーバーキルになりかねないということでしょうか。
戻り売りスタンスでいいかな。
もしドル円に介入が来るなら、クロス円のショートでもいいですね。
ポンド円も戻り売りスタンス。
昨日作ったカナダロングはすべてカットを強いられています。
今日は懲りずにペソ円を8.610円で売り参戦。
NOTE
ECB、次回理事会で金利据え置きの公算大=オランダ中銀総裁
https://jp.reuters.com/economy/inflation/4I6SVME5KJMJLB7FBQJTTBDFV4-2023-09-21/
・現在の金利はインフレを抑制するのに十分高い水準にあり、
今後2年間でインフレ率を目標の2%に戻すことができると確信している
ユーロ圏消費者信頼感、9月はマイナス17.8に低下
https://jp.reuters.com/business/25JHHTT3S5JIHNCJS44AA3TCEY-2023-09-21/
9月のユーロ圏消費者信頼感指数はマイナス17.8、
前月のマイナス16.0から1.8ポイント低下
トルコ中銀、政策金利30%に引き上げ
https://jp.reuters.com/world/europe/PEBABHNVKJNM5NKOKTKNWIPA5U-2023-09-21/
・8月のインフレ率が前年同月比で59%弱に跳ね上がり、
来年にかけて上昇すると予想されている