今夜はパウエル議長の
NYエコノミッククラブでの講演で米株式市場、乱高下。
方向感を失っています。
世界の株価。AM2:50現在
前日比プラスになったりマイナスになったり忙しいですが
パウエル議長講演が終わった段階でプラス圏に浮上も
その後再びダラダラと下落しています。
米主要株価インデックス日足 決して強い形ではないですね。
米長期金利、一時急落するも再び上昇で現時点で4.9%を堅持。
しかしドル円は心音停止。ほとんど動いていませんね。
パウエル議長、FOMCは「慎重に進んでいる」-利上げの選択肢残す
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-19/S2S9SCT0G1KW01
伝わってきている発言は
「利回りは金融環境を著しくタイトにした」
「インフレは依然として高過ぎで、さらなる進展が必要」
「FEDは堅調な経済とインフレの低下を望んでいる」
「私自身の推測では、長期的な潜在成長率は約2%」などなど
短期金利は低下していますので
決してタカ派トーンではなかったようですが
問題は長期金利、上昇が止まったとはいえませんね。
※米国債利回り一覧
米長期金利上昇ということは、米国債が売られているということですが
昨晩はバイデン大統領によるガザ地区などへの
1億ドル支援発言も材料だったようです。
米バイデン大統領 ガザ地区などに“1億ドル”の人道支援表明
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231019/k10014229911000.html
パレスチナに対し、1億ドル、日本円にして149億円の支援を行うと表明
24年度予算もまだ決められないどころか
下院議長が解任されたまま空席。
政府機関閉鎖を免れるためのつなぎ予算は11/17に切れるというのに
未だ下院議長が選出されない、という状態で
さらなる国債の増発につながる発言が嫌気されたということでしょうか。
また、中国による米国債売りが粛々と続けられていることも問題。
中国の米証券売却が4年で最大-人民元買い支え資金確保との観測も
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-19/S2R7QZT1UM0W01
8月、過去4年間で最も多くの米国の債券と株式を売却。
中国当局が下落する人民元を支えるための資金の確保に動いたのではないか。
212億ドル(約3兆2000億円)の売却の大部分は米国債と米国株。
中国の米国債売りは4月から8月まで5ヶ月連続。
中国の米国債保有、8月は5カ月連続減少-日本は小幅な増加
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-18/S2QT0AT0AFB501
8月時点での中国の米国債保有残高は 8054億ドル(約120兆7100億円)
日本の1兆1200億ドルに次ぐ世界第2位の米債保有国です。
中国は2013年には1兆3000億ドルの米国債を保有していましたが
随分減らしてきましたよね。。。
しかし、まだ世界第2位の米債保有国です。
まだまだ売る余地はあります120兆円分。
この全てを売るとは思いませんが、
ロシアの事例を見ると、そのリスクを侮れないとも感じます。
ウクライナ侵攻前の2018年にロシアは米国債保有は急減させています。
2014年のウクライナ危機を受けて米国による制裁が始まった頃から
米債保有を減らし、その資産をGOLDにシフトさせていましたが
2018年に8割近くを売却してしまったと記憶しています。
米国の国内法「IEEPA」(国際非常時経済権限法)が定める
「敵性国家」に対する処罰を定めた「敵国条項」は
米国の安全保障、外交政策、経済に重大な脅威が生じた場合、
外国とその国民が保有するすべての財産を破棄
または没収する旨を法律として規定しています。
つまり、米国に敵対する国の米国債は無効化できる、というものですね。
米国債を大量保有している状態で米国と対峙するのは大きなリスクなのです。
ということで中国は米国債を粛々と減らしているようだ、
というのが金利上昇の一因ではないか、という話ですが、
別の国が買ってくれれば問題はないですので
米国には米債の信認を低下させるようなことを避けてほしいところですね。
現状においては格下げのリスクにさらされています(ムーディーズ)
米金利に振り回される相場はまだ続きそうです。
ポジションはキウイドルS継続。
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