2023年12月22日金曜日

 20日(水)のNY株式市場、引け間際に米株が突如急落しました。

引け前にS&P500は前日比▼1.47%の4697まで一気に下落。
ダウ平均▼1.27%、ナスダック総合▼1.50%など
全11セクターが下落しています。

今夜は反発しているものの、昨日の大きな陰線のはらみ線に終わりそうで
ここからの高値追いは禁物でしょうか。
この急落、特にネガティブ材料はなかったのですが、
どうやら犯人はオプション取引。

真犯人は「ゼロ・デー・オプション」-米国株急落でトレーダーら分析
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S601JNT0G1KW00
・プットオプション取引、過去3カ月で最大の下落のきっかけとされる
・取引の薄さ、買われ過ぎの状況が動きを悪化させた可能性

株式市場における直接の悪材料というわけではないですが
ポジションの需給が偏りすぎるとボラティリティイベント
発生リスクは高まります。

※ややVIX指数が上昇 まだ絶対値は低いですが
これがトレンドの最終局面などで発生すれば
結果的にトレンド転換のトリガーになってしまうことも
あるやもしれません。

欧米勢はクリスマス休暇にはいっており流動性が低下していますので
このような突発的な値動きには注意が必要ですが
相場に張り付いてずっと見てらいれないというのであれば
欧米勢にならってポジションを小さくしておくなどの対処が必要かな。

ドル円、ユーロドルポジションは継続です。

明日の米PCEに注目していますが、こんな考察も。

米PCEインフレ統計、FRBの闘いがほぼ終了したこと示す見通し
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S60N40DWX2PS00?srnd=cojp-v2
・PCEコア価格、過去6カ月の年率ベースで2%目標達成した公算大
・向こう6カ月も同様に推移する見通し、利下げの論拠強まる一助に

11月の米CPIとPPIはインフレ指標で測った過去6カ月の物価上昇率が、
年率ベースで目標の2%に戻った可能性が高いことを示唆。

21日(金)発表のPCEも同様にインフレ目標2%達成を示す見通しで
向こう数四半期中の利下げに向けた論拠が強まる一助となりそう。

弱いだろうことがあまりに周知され、発表前にドルが売られてしまうと
予想通り弱い結果が出ても材料出尽くしで
ドルの買い戻しがでるんじゃないかと
やや不安になりますが、それでもあくまで買い戻しでしょうから
もしPCEに注目受けて乱高下し上がることがあれば、
またそこは売りかな?
発表直前までドル円がどのように動いて
どの水準にいるかにもよりますが。

※ドル円日足 再び200SMAを割り込んできた
NOTE
■米住宅ローン金利の低下続く、半年ぶり低水準-住宅市場の回復に期待
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S610M9DWRGG000
・10月下旬に7.79%でピークを付けて以来、毎週低下

こうして再び住宅セクターが息を吹き返してくると
インフレもまた伸びてくる可能性も出てきますね、まだまだ先の話。


■前回のOPECプラス会合では加盟国の「協調減産」合意ができず
「自主減産」にとどまるという波乱が原油価格下落をもたらしましたが
減産に異を唱えていたのがアンゴラ、ナイジェリア。
そのアンゴラがOPECは脱退を表明しました。

アンゴラ、OPEC脱退-原油生産枠に反発し16年の連盟見限る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S60O71DWLU6800
・アンゴラ脱退によってOPEC加盟国は12カ国に減少
・近年、カタールとインドネシアのほか、最近ではエクアドルが脱退

足元では原油価格に直接影響はなさそうです。
「アンゴラはすでにフル稼働で生産しており、
 OPECプラスが定めた枠に限定していないため、
  脱退による供給見通しへの影響はない」
という状況であるためですが、
長期視点では、OPEC加盟国の減少は
OPECによる原油価格調整が難しくなる、ということですね。
生産調整によって価格を支援し難くなる。
つまり、原油価格はあまり上がらないということです。

生産拠点、石油施設などが攻撃され
供給が途絶えたりすれば話は別ですが・・・。

ひろこの「X」

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