昨日、ユーロがキャリー通貨になるとして
GSやJPモルガンらが注目しているという記事をご紹介しましたが
意外とユーロ売りが早くから始まりそうです。
今日ユーロを動かしたのは、早期利下げ観測台頭でしょうか。
■ECB早期利下げ示唆した仏中銀総裁発言、政策委の分裂を浮き彫りに
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-01-29/S7ZZLZT1UM0W00
・ビルロワドガロー仏中銀総裁、24年はいつでも利下げの可能性と発言
・ポルトガル中銀のセンテノ総裁も、5月より前に利下げの可能性がある
・短期金融市場、4月までに0.25%の利下げが
実施される確率が90%近く織り込まれる
・今週は6人のECB当局者が発言する予定
※ただECB内では意見が割れており、
利下げを急ぐ必要はないとする委員が多い。
「利下げ前に賃金動向の転換が必要」
・オランダ中銀クノット総裁
・ECBチーフエコノミストのレーン理事
・エストニア中銀ミュラー総裁
・スロベニア中銀バスレ総裁など
・スロバキア中銀カジミール総裁
~利下げ着手は最も早くて6月であることを示唆
「年内利下げを想定すべきでない」
・オーストリア中銀ホルツマン総裁
早期利下げを唱えるハト派は少ないのですが
マーケットは4月までの利下げを9割織り込んでおり
利下げ催促に動き出したようです。
これがユーロ安をもたらしていますね。
債券市場、今日は地政学リスクの高まりもあってか(後述)
主要国の長短金利は低下傾向が強い(安全資産の債券買いか?)
※主要国短期金利
中でも特にドイツ、フランス、イタリアといった欧州圏の金利低下が大きい。
ユーロ下落がトレンドとなる可能性も強まったかな、、、?
ユーロドルを1.08233ドルで
ユーロ円を159.96円で売り参戦してみました。
地政学リスクの高まりというのは中東情勢。
米兵3人死亡、イラン支援の武装組織がヨルダンの米軍基地を攻撃
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-01-28/S7ZFGCT0G1KW00
イランが支援する武装グループが
ヨルダン北東部のシリア国境近くの駐留米軍基地を無人機で攻撃し、
米兵3人が死亡、25人が負傷した。
イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以来、
親イラン組織による駐留米軍への攻撃が続いているが、死者が出たのは今回が初めて。
ということで、一時原油先物市場が急伸しましたが足元では上げ幅を消しています。
原油相場が上げ消す、 中東情勢の緊張を市場は消化
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-01-28/S7ZUUDT1UM0W00
米兵が死亡したとなると世論が報復を求める可能性があり
戦闘が激化し米国とイランという大国の戦争に広がりかねない、、、
というリスクが出てきたと警戒するマネーは債券にシフトするでしょう。
バイデン大統領に高まる圧力、米兵死亡でイランとの対決求める動き
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-01-29/S80E2YT0AFB400?srnd=cojp-v2
ただし、イランは及び腰。
イラン、米兵死亡の攻撃に距離置く姿勢-関与の主張「根拠ない」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-01-29/S80GATT0AFB400
最悪の事態は避けられるならリスクオフ相場への発展はないと思います。
今夜の米国株市場は小幅高。
今日は一時ゴールドも上昇していましたがこちらも上げ幅削っています。
しかしながら、今夜の米国金利は低下傾向が強い。
これは単に明日から始まるFOMCを控えての
ポジション調整の可能性もありますが。
※米国債利回り一覧
日本の金利は上昇は止まっているものの高止まり。
※日本国債利回り2年10年
というわけで日米金利差の拡大のフェーズが終了しており
ドル円が膠着しているという状況に変化なし。
※日米金利差とドル円 1/18から金利差はやや縮小傾向
今週は月末週とあって、リバランスにも注意が必要ですが
それよりもFOMCと雇用統計でしょうねぇ。。。
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