2024年2月26日月曜日

 東京市場の3連休が終わります。
連休前の2/22木曜、日経平均は過去最高値を更新しました。

※日経平均日足 22日は4営業日ぶりに反発で最高値更新

※月足 1989年12月29日の史上最高値38915円を34年2カ月ぶりに更新
22日早朝(21日NYクローズ後)に発表された
NVIDIA決算が予想を上回ったことと、それでも材料出尽くしとなることなく
NVIDIAの株が急騰したことに安心感が広がった、ということですが、
3連休に入ることがやや不安でしたが、
22日木曜、23日金曜のNY市場では異変は起きず、
金曜日はハイテク銘柄中心にやや利食いが旺盛となるも
NVIDIA決算を好感した株上昇の流れを継続して週末の取引を終えています。

※NVIDIA 決算受けて上昇

※主要米国株インデックス

これなら週明け月曜からの日本株市場を心配することもなさそうです。

しかし、俯瞰してみるとS&P500、ダウ平均などは
随分200SMAから乖離して上昇しています。
移動平均線に回帰する調整があっても不思議はないのですが
売ると踏まれる相場が続いていますね。

投資のカリスマ、バフェット氏は現状の株式市場を「カジノ的」と
警鐘を鳴らしています。

バフェット氏、株高騰「カジノ的」 投資機会乏しさ憂う
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN243HQ0U4A220C2000000/

バフェット氏「目を見張る」業績終わった、長期的に株主貢献へ
https://jp.reuters.com/markets/japan/FISDDPCPWRJYZBWSHCJCGRO2KQ-2024-02-25/

23年通期の株式売買動向では241億ドル(約3兆6200億円)の売り越しで
342億ドルの買い越しだった22年から一転しています。
バークシャーハサウェイの投資待機資金は最高水準に積み上がっています。


すぐに危機が訪れるということではありませんが、
危機の再来が次の収益機会だ、その備えがある、
というバークシャーのスタンスは見習っておきたいですね。
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リスクオン相場継続なのでクロス円は上昇基調。
ドル円は意外と上値が重い印象ですが、それでもトレンドはドル高円安。

※ドル円、クロス円日足
投機筋は先週火曜までの時点で、
円ショートポジションを更に積み上げていますね。

※ 120778枚の円ネットショート(ドル円ロング)

投機筋らの過去最大の円ショートは18万枚。まだ余力はありそう。
しかし、やはりドル金利が低下に向かえば
ドルロングも手仕舞いがはいるでしょう。

気がかりなのは先週末にかけてドル金利は長期ゾーンが急低下。

※米国債利回り一覧
これがドル円の上値を重くした一因でしょう。

特に金利低下の材料は見当たりませんが、
先週末にかけての要人らの発言を整理すると
「利下げは急がないが、年内には利下げを開始する」
というスタンスをこぞって打ち出しています。

FRBウォラー理事
「1月消費者物価指数(CPI)伸び拡大は利下げ開始時期の判断に
 慎重な姿勢で臨む理由となる。」(利下げ開始時期は遅れるの意)
「引き続き年内の利下げ開始を見込んでいる」

ジェファーソン副議長
「インフレ改善を受けた過剰な緩和を警告したと同時に年後半の利下げ予想」

ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁
「速やかな利下げは予想しないと慎重な姿勢を表明したと同時に、
 利下げのポイントに近づいた可能性がある」
 
最新のFEDウォッチを確認すると
最初の利下げは6月で、なんど年内3回の利下げに織り込みが後退していますね。
FRBの見通しにほぼ収斂したといっていいかな。
となると、過度な利下げ織り込みの後退によるドル高期待も
ここからは大きく見込めないということになります。

※FEDウォッチ
となると、ドルの上値は限定的でしょうか。。。

ドル円150.32円ロングはコストに逆指値。
92.46円キウイ円ロングは92.85円割れに逆指値。

今週はドル金利を占うイベントとして月曜に2年債5年債の入札が。
そして何と言っても29日木曜にPCEデフレータ。

米PCEコア価格指数、1年ぶり大幅上昇か-金融当局が重視の指標
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-25/S9EE98T0AFB400

PCEコア指数は前月比0.4%上昇の見込み。(1年ぶり大幅上昇か)
1月は昨年12月に続く2カ月連続の上昇の予想。

この場合、ドル金利上昇でドル高となりますが、さて。。。
PCEが上ブレし、ドル金利が上昇、これに米株市場が敏感に反応
(株売り)する可能性も否定できません。
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NZドルに関しては今週RBNZ会合があります。

ANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行)は、
RBNZは今月と4月に合計50bpの利上げを行い、
政策金利を6.0%に引き上げるとの見通しを示しています。

11月、RBNZ(NZ中央銀行)は
「インフレ圧力が予想より強ければ、
  OCRはさらに引き上げる必要があるだろう」
とのスタンスを示していました。

というわけで、すでにNZドルは上昇基調にあるのですが、
もし利上げがなかったら失望売りが広がるリスク。

利上げがなくても声明文で追加利上げの可能性が残されれば
大きく下げることはないと思われますが、
「インフレ圧力が予想より強い場合には、
  さらなる利上げが必要になる可能性が高い」
この文言は前回RBNZ会合会合時の声明文。これが残れば押し目買い。
これが消えていればNZドルは売り転換でしょう。

※NZドル/ドル日足

※NZドル円日足
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ユーロですが、先週木曜はフランスのPMIで急騰。
その後ドイツやユーロ圏のPMIが冴えず上昇が続かず、結局行って来い。
激しい動きを見せました。

                  結果        前回
2月仏製造業PMI速報値        46.8        43.1
2月仏サービス部門PMI速報値     48.0        45.4

2月独製造業PMI速報値        42.3        45.5
2月独サービス部門PMI速報値     48.2        47.7

2月ユーロ圏製造業PMI速報値     46.1        46.6
2月ユーロ圏サービス部門PMI速報値  50.0        48.4

2月英製造業PMI速報値        47.1        47.0
2月英サービス部門PMI速報値     54.3        54.3

※ユーロドル15分足 フランスPMIでこんなに反応するのもびっくりですが・・・
先週はECB要人らからは、早期利下げ開始に否定的メッセージが発せられ、、、

リトアニア中銀シムカス総裁
「3月の利下げ論外。夏には景気抑制的な姿勢を緩和できる可能性がある」

ギリシャ中銀ストゥルナラス総裁
「3月に利下げすることは絶対にない」「初回利下げは6月と見ている」

オーストリア中銀ホルツマン総裁
「FRBより先に利下げを実施する状況は見当たらない」

ややユーロ売りが緩和されたようにも見えますが
日足チャートを見ると、方向感が見えず、あまり手掛けたくないチャート。

※ユーロドル日足 結局22日木曜は長い上ヒゲがつきました。
ただ、クロス円はリスクオンなので上昇基調。
ユーロ円は押し目買いでいいでしょうか・・・?

※ユーロ円日足

------今週の主な予定-----------

26(月)    
日本1月企業サービス価格指数(8:50)
米1月新築住宅販売件数(2/27 0:00)
米2年国債入札
米5年国債入札
*米アマゾンドットコム、ダウ工業株30種平均に採用

27(火)    
日本1月消費者物価指数(8:30)1.8%へ低下予想 2%を割り込む可能性
配当・優待権利付き最終売買日
米1月耐久財受注(22:30)
米12月FHFA住宅価格指数(23:00)
米12月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(23:00)
米2月消費者信頼感指数(2/28 0:00)
米7年国債入札
*米大統領選民主共和両党ミシガン州予備選

28(水)    
米10-12月期GDP改定値(22:30)
豪1月消費者物価指数(9:30)予想前年比+3.5%(前月+3.4%から上昇予想

29(木)    
日本1月商業動態統計(8:50)
日本1月鉱工業生産指数(8:50)
RBN:NZ中銀政策金利会合
中国2月製造業購買担当者景気指数(PMI)(10:30)
◎米1月個人消費支出(PCE)価格指数(22:30)
◎米1月個人所得(22:30)
◎米1月個人支出(22:30)
米1月中古住宅販売仮契約(3/1 0:00)

3/1(金)
日本1月失業率(8:30)
日本1月有効求人倍率(8:30)
日本2月消費動向調査(14:00)
日本10月新車販売台数(14:00)
日本10月軽自動車販売台数(14:00)
中国2月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)(10:45)
◎米2月ISM製造業景況指数(3/2 0:00)

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