日銀のマイナス金利解除の可能性があるにもかかわらず
前日、週明け18日(月)の日経平均が1000円超の上昇です。
◎日経平均 39740.44(+1032.80)△2.67%
◎TOPIX 2721.99(+ 51.19)△1.92%
海外市場を受けた形ならこれほどまでに日本株が上がることは考えにくく、
日本市場へ独自の思惑が働いているものと思われます。
要するに連日の3月会合でのマイナス金利解除観測報道で
当初驚きをもって下落で反応した市場にその可能性はすっかり織り込まれ、
マイナス金利が解除されたからといって、
日米金利差が急速に縮小するわけでもなく、
円安基調が変わらず続いていることが第一にありますが、
他にも
資本コストを意識した経営で日本企業の意識が変わっているということや
安全保障の観点からの日本への半導体投資の流れ、
春闘賃上げ5%超を達成した日本が
本格的にインフレ時代に入るということなどが
改めて意識されているのかと思われます。
これらの事実にはなんら変化はないのです。
そもそも、日銀総裁は
「マイナス金利を解除することになったとしても、
極めて緩和的な金融環境が当面続く」
「どんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、
緩和的な金融環境を維持していく」
などマイナス金利解除は正常化であって、
引締めではない、ということを繰り返し発言しています。
イベント前にすべてを織り込んでしまったのかどうかは
イベントを迎えてみないとはっきりしませんが、
売り方が買い戻しを迫られており、このまま高値を奪還しそうな勢い…
ともかく明日、日銀会合です。
そして、今週は日本市場が水曜日祝日で休場です。
その夜にFOMCの結果が出てきますので
明日は短期ポジションには手仕舞いが旺盛となる可能性もありますので
明日も今日のような破竹の勢いで日本株が上がるとは思えませんが
日銀の出口を織り込んでも下がらないという相場で
トレンドが下落転換するとは思えませんので
積極的に売る向きも出てこないでしょう。
日銀が間違えなければ、ですが。
今後のさらなる利上げに言及するような自信を見せたらだめです。
正常化なら許容できても、利上げに耐えうる環境ではありません。
3/15 「需給ギャップ」2期連続のマイナスに 内閣府
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240315/k10014392221000.html
内需が弱い。
需給ギャップマイナスということは物価上昇圧力は弱いということです。
決して日本の景気がいいわけではありませんね。
ちょっとでもタカ派的なメッセージが出てくると
一転日本株売りとなるリスクがありますので、その点にだけは注意。
■今夜、AppleとAlphabetの株が強いのはこのニュース。
AppleがiPhoneにグーグルの生成AI「Gemini」を搭載する方向で交渉している
とブルームバーグが報じました。
Alphabet
Apple
かといって米国株市場全般が強いわけではありません。
FOMCを控えて全般小動きですね。
ドル円はご覧の反発基調です。
明日の日銀で乱高下あるでしょうけれど
下がったところが拾いたいと思います。
FOMCは長期金利見通しが上る可能性を指摘する向きも。
中立金利が上がるかもしれないということです。
現在FOMCは年内3回の利下げ見通しですが
今回、これが3回のまま維持されるか?
村上尚己氏と今日お話したところ
FOMCメンバーの2人がタカ派に転向すれば
年内利下げ回数は2回に減ってしまうとか。
となればドル金利がさらに上昇する可能性があり、
ドル円相場は再び150円大台を回復する可能性が高いということになります。
先週のCPI,PPIが強かったからなぁ・・・。
日本は内需が弱く油断するとデフレに戻りそうなのですが
米国はどうなっているんでしょうか。
これも財政支出の規模の違いか。
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今週はBOEもありますが。
英中銀に利下げ促す材料、2月インフレ率は2年半ぶりの低水準へ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-18/SAJJJUDWLU6800
足元ポンドは弱い。
※通貨インデックス一覧 ドルは再上昇の兆しか
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