2024年3月28日木曜日

 ドル円相場、1ドル151.97円まで円安ドル高が進行。
34年ぶり安値を更新しました。
151.90円台というのは22年、23年のドル円の高値水準でですが
これまでの高値は151.94円でしたので、
ここをわずかに上回る瞬間があったということです。
しかし、その後日本の通貨当局が動きました。

3者会合です。

■政府・日銀3者会合、円安「あらゆる手段排除せず対応」と財務官
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-27/RZ5TI9DWRGG000
・円安背景に投機的な動き、ファンダメンタルズに沿ったものと言えず
・2週間で4%の円安傾向、なだらかなものとは到底言えない

■円安に「あらゆる手段」 介入辞さず―政府・日銀が緊急会合
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024032701044&g=eco#goog_rewarded
・「あらゆる手段を排除せずに適切な対応を取っていく」
・為替介入を辞さない構えで投機的な円安を強くけん制

しかし時事通信のサイトのアフィリエイト広告うっとおしいな。
記事が見にくい。。。

この3者会合の前にも市場牽制発言がありました。
今日27日(水)昼頃に円が34年ぶり安値を示現した後に
鈴木財務大臣が「断固たる措置をとりたい」と為替市場牽制の
レベルを引き上げています。

■【速報】鈴木財務大臣「断固たる措置とりたい」33年8か月ぶり円安水準
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1077332

ドル円 5分足

5分足でみるとそれなりに牽制効果があったように見えないでもないですが
⬇️日足でみると、僅かな値動きです。
151.97円 ⇒ 150.02円 90銭くらいは下落したかな。
しかし、実際に介入がはいればこれではすみません。
2022年の2度の介入時は5円程度は円高になっています。

昨年23年は介入せずに済みましが
これはドル金利が急速に低下したためです。

今回も、ドル金利が急低下してくれれば介入せずに済むのですが、、、
今週金曜に発表されるコアPCEが強めの数字が出る予想とあって
あまりそれも期待できないかな、、という気もします。
そもそもFOMCは来年25年以降の経済金利見通しを引き上げています。
これがそもそものドル高要因である、との指摘もありますし。

これだけ市場牽制に動いているのですから
152円に乗せて急伸する局面では介入のリスクが高まると思います。
ここで無理にドル円ロングにトライすることもないでしょう。

かといって介入を期待してドル円を売るのも避けたい。
介入が入る時は、更に急激な円安進行があった場合と想定されますので
一度、上方向をテストする動きがなければスワップコストを払い続ける羽目に。
この消耗戦に参加する気はありません。

それから今日話題となっていたのはこのニュース。

■大量の円オプションの期限迫る-152~155円で介入リスク高まる公算
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-27/SAZJY0T1UM0W00?srnd=cojp-v2

150.50円におよそ30億ドル(4600億円)のドル円オプションとありますが
プットの売りのようですね。
円高にはならんだろう、とプレミアムを受け取るポジション。
しかし、介入警戒が高まっています。
もしこの150.50円を割り込んだら?
相場はさらに円高に走るリスクが高いということですが
明日までにそのような値動きがあるでしょうか。

今夜はドル金利が低下。
なぜここ2営業日ドル金利の低下圧力が強いのかイマイチわかりません。
債券買いが強いということですが、FOMCが示した年内3回の利下げを
改めて意識する動きなのでしょうか?

ドル金利低下を素直に反映してゴールドが上昇開始。
※COMEXゴールド
米株市場も全般堅調ですね。
AM2:50 VIXも低下
ただ、四半期末ということで米国株の需給にこんな指摘も。

■5兆円近い株売りも、年金基金が期末調整で-ゴールドマン
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-27/SB05VNT0AFB400
2023年6月以降で最大の調整額
S&P500種株価指数は昨年10月後半から約26%急騰、
 短期的な利益確定売りにさらされやすくなっている
 
リバランスで米株が売られる可能性を指摘しています。
ただこれはテクニカル的な調整売りですので
恐れることはありません、下がったなら買いたい投資家は多いでしょう。
少なくとも4月半ばくらいまではカレンダー的にも株高となりやすい。

米株、日本株が堅調となれば
ドル円もなかなか下がらないということになりますが、
リスクオンのドル円ロングも介入警戒で手仕舞いがはいるのか、
そしてここからドル金利の低下がどこまで続くかがポイントですね。

為替はノーポジ

NOTE
■今年のドイツ成長率は0.1%に、主要経済研究所が大幅下方修正
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/QDFXRG2FFZMGVHOVARV6GBIA5Q-2024-03-27/
従来予想は+1.3% +0.1% に大幅下方修正。
25年予想も+1.5%から+1.4%に引き下げ。
インフレ率は24年が2.3%で25年は1.8%に低下する予想

■ユーロ圏賃金指標、利下げを正当化=チポローネECB専務理事
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/AVTJHIG5TRIAFMJYBYA7ZPZOYY-2024-03-27/
賃金伸び鈍化でインフレ率が2025年半ばまでに目標の2%へ低下見込み

ECBは6月利下げかな。

■トランプ・メディア株続伸、一時18%近く上昇-時価総額14億ドル増加
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-27/SB0EYET1UM0W00?srnd=cojp-v2
トランプさんってイーロンがTwitterにやってきてXに変わる前、
Twitterのアカウントを凍結されているんですよね。
そして自身でSNSを立ち上げたのですが
その「トゥルース・ソーシャル」がIPO。
26日上場初日に16%上昇、翌日27日も一時18%上昇と堅調。
時価総額は約14億ドル(約2120億円)増加、
トランプ氏保有株価値は50億ドルあまりと見られるとか。

これで訴訟費用は捻出できる?

■トランプ氏、保有株で40億ドルの棚ぼた利益も-訴訟費用も優にカバー
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-28/S9KEDYT0G1KW00

大統領候補者の企業が選挙前にIPO,株が活況で
訴訟費用をカバー?って、ほんとアメリカって面白い国ですね。
ミーム化しているという指摘もありこの先どうなるかわかりませんが、、、

■NZ財政収支、26/27年度の黒字化達成ほぼ不可能=財務相
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/V2TEEYXKI5IHTB3YMYMITKKHGU-2024-03-27/
経済成長率が鈍化し、税収が減少すると見込み
5月30日に最新の財政収支公表輿丁

別に財政収支の黒字化に拘る必要はありませんけどね。
ただ経済成長率鈍化で税収が減少する見込み、ということですので
NZドルの先行きは悲観的です。買われる通貨ではないでしょう。


ひろこのX

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