いや~またしても強い結果に驚かされました米雇用統計。
■3月の米雇用者数は30万3000人増、1年ぶりの大幅増-失業率低下
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-05/SBGYSRDWLU6800
🇺🇸非農業部門雇用者数(前月比)
+30.3万人(予想20.5万人:2月27.5万人から27.0万人に修正
🇺🇸失業率 3.8%(予想3.9% 2月3.9%)失業率も低下。
🇺🇸平均時給(前月比) 0.3%(予想0.3% 2月0.2%)
🇺🇸平均時給(前年同月比) 4.1%(予想4.1% 2月4.3%)
・NFPほぼ1年ぶりの大幅増、過去2カ月分が合わせて2.2万人上方修正
こうなると、利下げを急がなくてもいいのではないか
という話になりますよね。
早速サマーズ元財務長官がこんな意見を。
■サマーズ氏、米雇用統計は中立金利が「はるかに高い」ことを示唆
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-05/SBH95RDWX2PS00?srnd=cojp-v2
・サマーズ氏の見方では中立金利は4%以上
(3月FOMCで示された中立金利は2.6%)
中立金利が4%以上である可能性というのは衝撃的。
よって、6月利下げは不適切とサマーズ氏。
他にも
■4月6日 0:10 ダラス連銀総裁、
利下げについて考えるのは「あまりに早過ぎる」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-05/SBH5OWDWRGG000
■4月6日 2:19 ボウマンFRB理事、
利下げの時期には「まだ至っていない」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-05/SBH9ZNDWX2PS00
しかし、Fedウォッチの金利先物市場の折込を確認すると
6月利下げ折込みは53%程度あるんですね。
これは日々目まぐるしく変化するのであまりアテになりませんが。
※米国債利回り一覧 長短金利全てが上昇
こうなると、ドル円も152円の節目を突破し急伸するか?と思われましたが
以外と地味な値動きでしたね。
※ドル円 152円にタッチしなかった 結局レンジの中
152円をつけさせたくないオプションの防戦売りがあるとかないとか
いろいろ思惑はありますが、介入警戒が強いこともあるでしょう。
152円を突破し踏み上がって介入~というシナリオを期待した向きも
あったかと思いますが、期待はずれに終わりました。
オプションのせいなのか?
だとすれば期日がくれば152円の抵抗は消えるときが来ます。
時間の問題で152円を突破するでしょう。
あるいは、これだけの金利上昇でもドル円の上値が重いということは
上昇の勢いが弱いということなのか?それは考えにくいですが
株が崩れだしたら、ドル円上昇圧力も弱まると思われますが
米株、雇用統計を受けてむしろ米景気が強いとして買われているんですよね。
■株反発、強い雇用統計で景気楽観論強まる-151円60銭台
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-05/SBHJVCDWRGG000
この株高には違和感を覚えるのですが、
そろそろ1-3月期の米企業決算。
決算次第では荒れそうな気もしますが、足元は米株の強気は継続中。
■PER2年ぶり高水準、決算発表に注目=今週の米株式市場
https://jp.reuters.com/markets/japan/47B44XIXEJPXBH5K7DOETM4HSU-2024-04-07/
・S&P500は年初から9%以上上昇。
第1・四半期としては2019年以来の大幅な上昇
・このペースの株高を維持するのはハードルが高い
・12ヶ月先予想PERは20.7倍
3月下旬に記録した約2年ぶりの高水準21.2倍に近い
・株高が続くには企業決算が予想に一致するだけでなく予想を上回る必要
・アナリストは第1・四半期の企業の増益率を5%と予想。
~昨年第2・四半期以来の低水準(昨年第4・四半期は10.1%の増益)
先週金曜に米長期金利は4.4%まで上昇しましたが
4.5%を超えてくると景色が変わりそうではありますが。
日本株市場はチャート形状が悪いですね。
日経平均もTOPIXも一目均衡表の基準線をも下回ってきました。
日経平均は3/22の史上最高値41087円から調整が続いていますが
ここで重要なのが海外投資家の日本株買いが止まっていること。
Xの「masa」さんのポストを参考に。
https://twitter.com/Masa_Aug2020/status/1776761854720942129
であるならば、ドル円の上昇圧力も軽くなっているはずですが、
昨今のコモディティ高でドル需要が増加しているとか
コンスタントに出てくるNISAなどの海外投資のドル買いとか
実需のドル買いがドル円相場の下値を支えているのか、
あるいはやはり投機筋のドル買いが衰えていないことも
ドル円が日本株が崩れても崩れずに膠着しているひとつの要因かもしれません。
※IMM通貨先物ポジション COT
なんと先週火曜までの時点でさらに円ショートポジションが積み上がり
14.3万枚まで拡大しています。
これが整理される(巻き戻される)時のインパクトはそこそこ大きいと思われ
やはり、ここからのドル円ロングには慎重にならざるを得ない、
と言う気がしますね。介入への警戒もありますし。。。
ドル円の膠着はいつまで続くでしょうか。
今週は米国からインフレ指標が出てきます。
あまりにインフレが強く、さらに金利上昇となれば
米株は持つでしょうか。
金利高はドル高ですが、株が崩れだしたらドル円相場は
単純に上昇というわけには行かないのでは、、と思うのですが。。
99.23円豪ドル円ロングは100.39円まで上昇したのですが
4日木曜NY市場後場に米株が大幅下落となった際に
崩れまたも100円割れ・・・。
木曜NY市場の突然のリスクオフの背景は
CIAが、領事館襲撃への報復として
「48時間以内にイランがイスラエルを攻撃すると警告」などの報道で
中東の地政学リスクが高まったことや、(それによる原油一段高)
カシュカリ葬祭が年内利下げがない可能性に言及するなどが
嫌気された可能性が指摘されていますが、直接の理由ははっきりしません。
金曜は利下げに慎重な要人発言がでても株高でしたしね。
■4月5日 2:09 今年は利下げ実施しない可能性も-カシュカリ総裁
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-04/SBFEV7DWLU6800
豪ドル円ロングは99.80円に引き上げた逆指値で消滅。
現在ノーポジとなりました。
コモディティ高ですので豪ドルロングの好機狙い。
NOTE
ゴールドが雇用統計を受けて勢いよく上昇し、史上最高値を更新していますが
これは高インフレ時代到来を折込みにいくものと考えられます。
今週のインフレ指標が強く、更にドル金利が上昇しても
ゴールドは崩れないと思われます。
利下げ思惑が広がっても上がるでしょうし、
ゴールドはどちらにしても強いという無双状態に入っています。
**************今週の予定***********
今週も要人発言多し。
8日(月)
日本実質賃金(2月)
米NY連銀調査インフレ期待(3月)
9日(火)
ボウマンFRB理事、イベント講演(質疑応答あり)
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、討論会参加
10日(水)
日本国内企業物価指数(3月)
★★NZ中銀政策金利
今回は据え置き予想も市場の7月利下げ折込み50%
8月利下げ折込み100%が変化するか?
★★カナダ中銀政策金利
今回据え置き予想も6月利下げ予想
カナダ中銀、FRBに先行して利下げか 成長鈍くインフレ沈静
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/XZHQUHVVTVJMFDTV64LCBYS4ZU-2024-03-27/
★★米消費者物価指数(3月)
(予想+3.5/前回+3.2% コアCPI予想+3.7%/前回+3.8%)
米FOMC議事録(3月19日-20日開催分)
植田日銀総裁、信託大会で挨拶
岸田首相とバイデン米大統領、会談
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、討論会参加
グールズビー・シカゴ連銀総裁、討論会参加
11日(木)
中国消費者物価指数・生産者物価指数(3月)
★★ECB政策金利、ラガルドECB総裁 記者会見
★★米生産者物価指数(3月)
ウィリアムズNY連銀総裁、講演(質疑応答あり)
コリンズ・ボストン連銀総裁、NYエコノミッククラブで講演
ボスティック・アトランタ連銀総裁、討論会参加
OPEC月報
12日(金)
日銀「生活意識に関するアンケート調査」
中国貿易統計(3月)
米ミシガン大学消費者信頼感指数(4月)
ボスティック・アトランタ連銀総裁、住宅に関する討論会参加
デイリー・サンフランシスコ連銀総裁、フィンテックに関する討論会参加☞ひろこのX
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