ドル円相場、155.50円を超えてきました。
想定内の動きとはいえ、やや戻りのスピードが早いのでは、、、。
介入はもうできないというわけではありませんが
押し下げ目的での介入はないだろうという認識もあり
半値戻りくらいまでは買い安心感もある、ということで
今回の下落幅に対しての半値戻りである156円近辺、
(このレベルは一目均衡表の転換線とも合致)
この辺りまではロングを引っ張っても良いかもしれません。
ただ155.50円で一目均衡表の基準線まで到達していますし、
156円まで後50銭程度ですので、欲張らずに手仕舞ってもいいでしょうか。
153円台で買ったドル円、半分を155.50円で半分仕切りました。
残り半分は156円ターゲット。
※ドル円日足
今日は日銀、植田総裁の講演が話題でした。
円安牽制発言があった、などと報じられていますが
マーケットの反応は薄く、日銀のスタンスは従来と変わらないと
市場が認識していることが伺えます。
岸田首相と会談していましたので、やや円安を助長しかねない発言を
控えるなどの配慮を求められた可能性はありますが。
■物価見通しの上振れリスク大きくなれば「金利早めに調整」-日銀総裁
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-08/SD5CDRDWRGG000?srnd=cojp-v2
「経済・物価見通しや、それを巡るリスク変化すれば、当然金利を動かす理由」
「物価見通しの上振れリスクが大きくなれば金利を早めに調整」
「最近の円安を十分注視する」
「急速で一方的な円安は不確実性を高め、日本経済にマイナス」
「今後、大規模緩和からの出口進める中で、国債買入額を減額していくことが適当」
大前提として「物価見通しの上振れリスクが大きくなれば」です。
その兆候がなければ日銀が為替を意識して動く、ということはありません。
というわけで、円安ドル高基調へ回帰してしまっているのですが、
円安なら日本株、なぜ今日はこんなに大きく下げてしまったのでしょう。。。
5月8日(水)
◎日経平均 38202.37(-632.73)▼1.63%
◎TOPIX 2706.43(- 39.79)▼1.45%
テクニカル的にみれば、下落幅に対して50%戻りレベルで頭を叩かれた格好。
※日経平均
7日のNY株式市場が決して弱かったわけではありません。
なぜ東京株式市場がこれほど売られたのか、よくわからないのですが、
一つの仮説として、日経がドラッケンミラー氏のNVIDIA株売りを指摘していますね。
■日経平均632円安 ソロス一派「NVIDIA株売却」に過敏反応
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB081GX0Y4A500C2000000/
・スタンリー・ドラッケンミラー氏がCNBC番組で
半導体大手エヌビディア株の持ち高を減らしたことを明かした。
~この発言が影響、7日の米国株市場でエヌビディア株は1.7%安で終えた
~半導体インデックスとも呼ばれる日経平均はNVIDIAと相関が高い
⬇️
ホントかな?ということで日経平均とNVIDIAのチャート比較です。
確かによく似た動きをしていますね。
となると5/21のNVIDIAの決算は
日経平均にとっても非常に重要ということになります。
※日経平均とNVIDIA イエローがNVIDIA ブルーが日経平均
ただ、7日NVIDIAが下げた、と書かれていますが、
それほど大きな下落ではありません。
今日の日本株下落がNVIDIA下落の影響というには
ややパンチが弱い。
※NVIDIA日足
あまり影響は大きくないように思いますね。
■5/4 バフェット氏投資会社、アップル株追加売却 13%相当
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0429D0U4A500C2000000/
24年1〜3月期に米アップル株を13%程度売却
※Apple日足
では何が今日の日本株売りの主体だったのか。
岡崎さんは今日、米景気後退リスク、株価反落リスクが高いと
お話されていました。その序章ではないかと。
確かに今夜は勢いよくリバウンドしてきた米株やや軟調ですね。
※米国主要株価インデックス
足元の米金利低下は、FRBによる年内利下げ開始期待の再燃かと
思われますが、景気後退入りを警戒した債券買いという見方もできます。
つまり、この1-4月に見られたような米金利上昇は終了、金利はもう上がらない。
※米国債利回り 今夜はやや金利反発
先週はこの金利安を歓迎して米株がリバウンドしていたのですが
実は利下げ開始の号砲というのは株価下落のサインでもあるんですよね。
※FFレート推移とS&P500 利下げ開始時期に株価は大きく崩れる
景気後退懸念、米金利低下、利下げの可能性再燃、株価下落リスク、、
となれば日本株にも影響が及ぶでしょうから、
最終的にはドル円相場も崩れると思うのです。
ドル金利が低下していくわけですから。
足元のドル円上昇はあくまで介入という特殊なドル円急落のリバウンド。
確かに現状では絶対的金利差がある、ということですが
再度160円を目指す展開となり、再度介入を強いられるのか、
それとも自ずとドル金利低下に引っ張られて下落を開始するのか。
ここからはこの点に注目しておきたいと思います。
NOTE
■ソフトバンクG、英半導体企業グラフコア買収で交渉中-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-08/SD5OBVT1UM0W00
2016年にソフトバンクGが英ARMを買収した際にはポンド円が上昇しました。
買収規模が243億ポンド(3兆4000億)だったことで
為替市場の影響が大きかった。
2016/7/18
■ポンド上昇、ソフトバンクがARM買収合意-大規模買収で資金需要へ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-07-18/OAI87E6K50Y601
今回のグラフコアは2020年の資金調達時に28億ドル(約4350億円)の
価値があると評価されたということで、現在価値がわかりませんが
どちらにしてもARMほどの金額ではなさそう。
為替に影響が出るほどではないと思われます。
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