夜間の日経平均先物、38500円を割り込む下落となっています。
※日経平均先物
6日も下げ続けるって
21年9月27日から10月6日までの8日続落以来、2年9カ月ぶり。
リスクオフ相場に入っています。
※日経平均
今夜は米株も軒並み安。
昨日4~6月期決算を発表したTeslaやAlphabetが
時間外取引で下落していましたが
Teslaは今夜12%下落する局面も。
※Tesla
■テスラ4〜6月45%減益 2四半期連続、欧米中で振るわず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN213ON0R20C24A7000000/
■Alphabetの4~6月期は増収増益も広告減速、クラウドはAI追い風に29%増収
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/09584/
※マグニフィセント7 Apple,Alphabet、Microsoftなど軒並み弱い
このところ大型株の決算発表後のネガティブな反応が目立ちます。
いよいよ投資家心理が弱気に転じているように見えますが、
今夜は前のNY連銀総裁のビル・ダドリーの発言も
重しとなっているとの見方も。
■I Changed My Mind. The Fed Needs to Cut Rates Now.
(考えを変えた。FRBは今すぐ利下げが必要。
9月まで待つのは景気後退のリスクを不必要に高める。
https://www.bloomberg.com/opinion/articles/2024-07-24/the-fed-needs-to-cut-interest-rates-now
ダドリー氏はこれまでずっとタカ派でした。
しかし、米景気が弱いので7月に利下げすべきだ、というのです。
記事中には労働市場の悪化、インフレの急減速に言及しています。
これを受けて、米景気ってそんなに悪いんですか??ってことで
リスクポジションを落とす動きが加速している可能性もありそう。
ダドリー氏は現役のNY連銀総裁ではありませんが
そもそもNY連銀というのはFOMCにおいては
議長をささえるNO2ポジションで他の地区連銀とは別格の重要なポスト。
常に投票権を有しています。
その重責を担ってきたタカ派のダドリー氏の
スタンス変更はインパクトが大きいのでは・・・
元来利下げは米国株市場にとってプラスですが
市場のコンセンサスは9月のFOMCでの利下げ開始です。
それを7月にやるべきだ、というほどに1ヶ月半待つことすらリスクである、
という指摘は市場にはネガティブサプライズとなっていると思われます。
かといって
フェドウォッチの7月利下げ確率が上がっている訳でもないですが
(現在7月利下げ確率は6.7%程度)
しかし、短期金利は急低下。早期利下げ開始、あるいは年内3回の利下げの
可能性を急速に織り込んでいるようにも見えますね。
※米国債利回り とうとう30年と2年の金利がひっくり返った
金利急低下でドルも買いにくいですが
株式市場がリスクオフ相場の様相を強めているためキャッシュ化の動きも
あると見られ、ドルインデックスは膠着。
一方、円は急激に上昇しており、こちらは典型的なリスクオフ相場の動き。
日銀への警戒も強いと見られます。スイスフランも上昇していますね。ね。
※通貨インデックス値動き比較
これ、河野さんとか茂木さんの発言が影響しているのだとしたら
株をこれだけ下げさせてしまったってことでもありますよね。
管轄外の立場で安易に金融政策に口出しすべきではないと思います。
為替市場においては18万枚にも積み上がった円のネットショートポジションが
巻き返されていることによる円高かと思われますが、
いよいよ38.2%下落水準をも下抜けてきました。
NYクローズの足をみないと確定ではないですが。
※ドル円日足
日米の金融政策に目を奪われている中で中国も深刻。
日本ではあまり大きく報じられていないのですが
中国の長雨での洪水被害は甚大なようです。
4日前には橋が崩落する事故も。
■中国、橋崩落で11人死亡・ 30人不明 習主席「救助に全力を」
https://jp.reuters.com/markets/commodities/3QDZYXNTVNJ6VPUHUIGVIO74TY-2024-07-20/
この記事の写真は3日に撮影されたようですが
SNSでは首席が倒れて容態が良くないという噂もあるようです。
需給が緩いことから下落が続き安価に放置されてきた大豆やとこもろこしが
下げ止まって反発しそうなチャートになっているのは
洪水被害を受けた中国による
ソフトコモディティ輸入が増えるのではないか、という思惑もあるようです。
情報が少なくて真相はわかりませんが。
22日には中国は利下げを決定していますね。
■中国人民銀行 利下げを発表 景気を下支えするねらいか
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240722/k10014518991000.html
1年ものの金利が引き下げられるのは、去年8月以来、11か月ぶり
利下げも効いていません。
上海総合指数は下落基調を強めています。
こんなニュースも。
■最高額で売れた香港高層ビル、価値急落-中国信用バブル崩壊の象徴に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-23/SH1S6NT1UM0W00?srnd=cojp-v2
中国からの資金流入によりバブルが発生していた香港不動産市場が急落中。
バブルの象徴となっていた高層ビルは半値担っているスペースもあるとか。
香港の不動産価格急落は銀行など金融セクターにも波及するリスクが。
※香港ハンセン指数
こうした中国リスクが、豪ドルやNZドル下落を加速させていると思われます。
NZドル円ショート継続です。
※ドル円、クロス円日足
ドル円は200SMAくらいまで下げるのでは?
このレベルは今回の上昇トレンドの半値押し水準でもあります。
NZドル円は200SMAを割り込んでしまっています。
NOTE
■米新築住宅販売、6月は予想外の減少-金利・価格の高止まりで
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-24/SH4SELT0AFB400
・昨年11月以来、7カ月ぶり低水準-在庫は2008年以来の高水準
・販売価格の中央値は41万7300ドル、在庫増加が価格の伸びを抑制
■ブラックストーンの商業用不動産REIT、ディストレス増大で減配
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-24/SH4JQBT0AFB400
■カナダ中銀、2会合連続で25bp利下げ-焦点は下振れリスクにシフト
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-24/SH4RO7DWRGG000
インフレ懸念の後退に伴い、追加利下げの可能性も示唆
■ユーロ圏経済活動は7月に停滞、ドイツは予想外の縮小-ユーロ下落
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-24/SH4QOGDWX2PS00
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