2017年11月27日月曜日

ドル安が鮮明となってきました。

※通貨インデックス一覧


下がってるのドルだけでしょ。

一番上がってるのがユーロですので、ユーロドルの買いが妙味あり!!
ということで、先週ロングしたユーロドルロングはいい感じに育ってます。
もちろんロング継続。

12月のFOMCではほぼ利上げが織り込まれているだけでなく
税制改革法案が通ればドル高。。。。という
そもそもの教科書的コンセンサスってなんなんでしょうねぇ。
実際の為替市場はその通りに動かないものです。

何故ドル売りになっているかはわかりません。
年末に向けてのカレンダー的なものなのか、あるいはドルが主導というよりは
勢いのあるユーロが主導して買い戻しが旺盛ということでのドル安かもしれません・・・。

後付の理由はいくらでもあるんですけどね。

①ユーロ上昇の理由としては、、、、

先週20日月曜の日本時間早朝、ドイツ連立政権発足に向けた交渉が決裂したと報じられ
ユーロが急落したのですが、その後、連立交渉相手である自由民主党の
ブシュマン議会院内総務が、メルケル首相が少数与党政権を樹立すれば
同党は支えていくとの認識を示したことでドイツ政治に対する過度な警戒が後退したことや
先週末に発表されたECB議事要旨で(10 月 26 日開催分)で資産買入策の終了時期を巡り
メンバー内で意見が割れていたことなどを材料にユーロが猛烈に買い戻された、、、とか。

②ドル金利が上がらない理由としては、、、

米国の税制改革法案の行方が不透明。下院通過も、上院での協議を経て
成立まで漕ぎ付けることができるか市場は疑心暗鬼に。
年初はどんなに遅れてもサンクスギビングデー前までには通るとの見方があったが
サンクスギビングデーを過ぎても決まっていない、、、この事実に失望でドル売り。

あるいは、法案が成立したとしても、トランプ大統領が選挙期間に掲げた公約に比べると
減税規模が縮小する見込みであるため、サプライズはゼロ。
ここからのドル金利上昇材料にはなり得ない。とか。

③円高の理由としては、、、

11月13日のスイスのチューリッヒ大学での黒田日銀総裁の講演で言及があった
「リバーサル・レート」
詳しくはこの日のブログの下の方を読んで
http://hiroko.yutaka-shoji.co.jp/2017/11/blog-post_20.html

但し、週末金曜日はドル円相場が幾分戻りを試していますが、これは
安倍首相が首相官邸で浜田内閣官房参与、本田悦朗駐スイス大使と会談したと伝わったことが
一因との報道も。来年3月に日銀の黒田総裁の任期が切れるのですが、
浜田氏が本田氏を推薦したのではないか、との憶測。
本田氏は金融緩和に積極的、、、、というか、今の日銀の緩和でも足りないと批判しています。
本田氏になれば、更なる緩和が、、、との期待と思惑でドル円が上がったという指摘。

まあ、そうじゃなくても、111円台には本邦機関投資家勢のドル買いがずらりと並んでいて
下値を支えているという話ですけどね。実需買いで上がっただけじゃないかと思いますが、
一応こういうニュースもあるということで。
今後本田悦郎氏の名前がアルゴに組み込まれたりして。


こうした材料は全て後付けで、足元のドル安は
年末に向けたポジション整理の一環のような気がしますが、
まだ続くと思うので。ユーロドル買いとドル円ショートはカナダ円ショートは継続です。

但し、ドル円はこの秋の上昇に対しての半値押しを達成しているので
ここで下げ止まる可能性も否定できませんが。
112円台半ばまでの反騰はあるかもしれませんね。
その時は一度やめて売り直すかな。

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気になるのが中国ですね。

中国の金融当局は不動産取引を抑える目的などで市中の貸出金利を高めに誘導しているんだけど
長期金利が上昇しており、節目の4%を超えてきました。

※中国長期金利


中国の長期金利の上昇傾向というのは今に始まったことではないので
それ程驚くことはないと思うのですが、この夏は小康状態で揉みあっていたのが
再上昇、という感じなので、これを嫌気して中国株が下がったという指摘も。

※上海総合指数

中国債券相場、下げ続けばオフショア借り入れに影響
https://jp.reuters.com/article/column-china-bond-idJPKBN1DO0JJ

世界株高に3リスク
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO23910510V21C17A1EA2000/

週明けからすぐに世界の株に影響というようなレベルの値動きではないんだけど
ひょっとすると中国発の株安というシナリオもないわけではない。

今、日経平均は方向感がなく、ただの押し目だったのか、天井付けちゃったのか
見極めが難しいので手を出していませんが、為替市場では円高気味なので
あまり買う気にはなりません。

米株は堅調地合いを継続しているんですけれどねぇ、、、これもなんか気持ち悪くて。

足元では株価インデックスは様子見。

11/30にはOPEC総会です。原油がOPEC総会に向けたラリーを続けていて
WTI価格で60ドルを目指す勢い。果たしてイベント通過後に高値を維持できるのか??
(先物市場の原油のロングポジションは過去最高レベルに積みあがっている)
原油が材料出尽くし出崩れればダウが崩れるリスクもあるかな、というkがしますので
11月30日以降の原油価格動向には注意が必要。

※WTI原油価格

※原油CFTC建玉ポジション(23日がサンクスギビングで最新データ-は月曜更新)


もし、OPEC総会通過も原油上昇が継続、加速するなら、株高も勢いづくと思いますが
それこそ、いよいよトップアウトが近い動き、じゃないかな、と。

この点にも留意しておきたいかな。
  
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他に今週のイベントは。。。。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=402581

27日(月)
米新築住宅販売件数(10月)
NY連銀総裁、講演

28日(火)
米S&Pケースシラー住宅価格(9月)
フィラデルフィア連銀総裁、講演
パウエル次期FRB議長、指名承認公聴会

29日(水)
英首相、党首討論
米GDP改定値(第3四半期)
米中古住宅販売成約指数(10月)
米地区連銀経済報告(ベージュブック)
NY連銀総裁、講演
サンフランシスコ連銀総裁、講演
イエレンFRB議長、上下両院合同経済委員会で証言

30日(木)
中国製造業PMI(11月)
米個人所得支出(10月)
米新規失業保険申請件数(25日までの週)
ダラス連銀総裁、講演
OPEC総会

1日(金)
日本雇用統計(10月)
日本消費者物価指数(10月)
米自動車販売台数(11月)
米ISM製造業景況指数(11月)
ダラス連銀総裁、講演
セントルイス連銀総裁、講演
フィラデルフィア連銀総裁、講演


28日のパウエル次期FRB議長、指名承認公聴会に注目している向きも多いようです。
為替を早速動かす程の発言があるのかしらね。
29日にはイエレン議長の証言、こちらにも一応敬意を払う意味で値動きがあるかも、です。
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