日銀の金融政策決定会合、ほぼ前日の日経新聞の報道のとおりでした。
イチ新聞社にだけ情報が漏れているというのもどうかと思いますし
結果発表前にほぼすべての情報が出てしまっているのもどうかと、、、。
ETFの買い入れ、日経平均型からTOPIX型になるって事前報道で
先に日経平均寄与度の高いファストリやソフトバンクなどを
ショートできたでしょうし。
◆日銀金融政策決定会合◆
・YCC(イールドカーブ・コントロール)
長期金利誘導 は±0.25%程度に明確化
・ETF購入「年6兆円」を削除「上限12兆円」は維持
必要に応じて買い入れ
★TOPIX連動型のみ購入
・J-REIT1800億円増加ペース上限は維持
・CP等、社債等21 年9月末まで約20兆円の残高上限に買入れ
・一定期間、指値オペを連続して行う「連続指値オペ制度」新たに導入
(金利の大幅な上昇を抑制する手段、
特定の年限の国債を固定金利で無制限に買い入れる指値オペ)
・必要なら躊躇なく追加緩和措置
太字が変更点。
この決定で何が起きるかというと、
日経平均だけが上がる相場は終わります。
このこと自体は悪いことではありません。
TOPIXは東証1部上場銘柄全てのインデックスですので
こちらのほうが幅広い銘柄に恩恵があるでしょう。
昨年秋からの日経平均上昇で30年来高値でも自分の持ち株が
全然上がらない、、、なんてことはなくなっていくでしょう。たぶん。
個別株市場ではどんな変化が考えられるか。
名古屋の長期投資家(なごちょう)@Nagoya_Tyouki さんの考察。
https://twitter.com/Nagoya_Tyouki/status/1373606848062922755
参考になります。
ETFの買い方に関しての変更は悪くないものと思いますが、、、
問題は長期金利誘導のバンド幅を±0.25%に広げたこと。
世界の長期金利はもっともっと高いので
日本だけが0.2%以上の上昇を認めないというのは問題だ、
と見る向きがあるのも理解できますが、
わずか0.05%とはいえ、金利上昇を認めたという事実は大きいのでは・・・?
つまり、長期再開入れ総額は減る、ということです。
金利を抑え込むためには国債をたくさん買わねばならないですが
金利上昇を許すということは買う量が減るわけですよ。
これって、引き締めじゃないの?!
と受け止める向きが多くなれば、円高です。
世界の金利上昇基調の中で、日銀が0.2%からは上がらないように
コントロールしていてくれたおかげでの日米金利差拡大が
ここまでの円安ドル高の、円安クロス円高の動力でした。
それがたった0.05%とはいえ上昇をようにんしたということは
一旦ここまでの上昇の材料は出尽くしたと見られるのではないか、、、?
というわけで。
ドル円と豪ドル円ロングを作り直したばかりでしたが
どちらもコストよりちょっとしたの水準でカットしました。
ちょっとだけ損切りですが、、、。
そして、ドル円、クロス円は
いったん調整を迎えるのではないかとみて
ドル円を108.84円で
ポンド円を151.45円でショートしてみました。
ポンド円はコレまでクロス円上昇を主導してきた印象でしたので
返す刀で下げる時もパフォーマンスが見込めるかな。。。と。
アストラゼネカワクチンの欧州各国での接種一時停止もありますし。
そしてドル円で気になるのが、IMM通貨先物ポジション。
為替市場でも先物で売買するファンド筋が存在します。
これまでこうしたファンド勢はネット円ロングでした。
※売りと買いを相殺したポジションをネットと呼びます。
ネット円ロング=円買いのポジションが大きかったということ。
ところが今年に入ってから円ロングがどんどん減ってきていて
円ロングが減る過程で、ドル円が上昇してきました。
つまりドルショートが買い戻される過程でのドル高ですね。
先々週辺りまで円のネットロングだったのですが、
先週土曜に発表された数字を見てのけぞりました。
なんと、一転45882枚もの円ショートになっていたのです。
この数字は先週16日火曜日までの取引分です。
毎週火曜日分までのデーターが日本時間の土曜の朝に発表されます。
つまりファンド勢は円買いをやめて円売りにひっくり返ったのですが
それがあまりにもすごいスピードで起こりました。
このまま今度は円ショートを積み上げていくでしょうか?!
日銀が引き締めとも受け止められる政策転換を発表しているのに。
また、3月は年金など機関投資からのりバランスの影響も
大きいとされる月ですが、GPIFなどの米債の利食いも相当あったようで
こうしたリバランスの米債売りが米金利上昇をもたらしたとするならば
3月もあと1週間と3日しかないわけで、すでにそういうリバランスの
組み換えなどは出きっちゃった可能性もあるわけです。
となると、米金利上昇圧力も一服することが考えられるわけで
ここから積極的に円ショートドルロングを積み上げるには
やや材料が薄い時間帯に入るのではないか、と思います。
4月、新年度入りとなれば、新たな買いが出てくる可能性はありますが
3月中はもうないのでは。。。。
それとユーロロングもものすごい勢いで整理されています。
ユーロショートでも良かったかも。
今週はユーロの売りも狙ってみようかと思います。
それと、先週書きましたSLRですが、
http://hiroko.yutaka-shoji.co.jp/2021/03/fomcslr.html
FOMCの翌々日となる19日、FRBはこれを延長しないことを発表しました。
これはやや意外でしたが、、、
ただ、これはこれまでの特例措置を正常化させるだけのこと。
FRB、補完的レバレッジ比率の条件緩和措置を3月末で打ち切り
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-03-19/QQ7WFZDWX2PY01
これは銀行などの支援策という側面が強かったものですから
19日金曜のNY株式市場では銀行株などが売られる展開となりました。
記事の中には
「この緩和措置がなくなることに対し、市場が準備をできていた
とは思わない」とする関係者のコメントがありますが
~銀行は米国債などリスク資産の圧縮を迫られ
米債は2000億ドル規模の売りが発生する可能性も~
と報じる向きもあり、これが本当にそうなるなら金利が急騰します。
さて本当にそうなるのかしら・・・。
どちらにしても3月中はリスクテイクしにくい環境にあると感じます。
というわけでドル円、クロス円は短期的には売り目線で。
今週の注目イベントはパウエルFRB議長の演説かな。
22-25日に開催される国際決済銀行(BIS)サミットに参加されるようです。
23日、24日にはイエレン財務長官と上下両議会で
コロナ対応の経済対策に関する四半期に一回のビデオ公聴会でも。
ここではイエレン長官の発言にも注目です。
増税について言及があるかどうか。
■来週の主な注目イベント
22日(月)
2月シカゴ連銀全米活動指数、
2月中古住宅販売件数、
◆メルケル独首相、地域指導者とロックダウンを見直し、
◆22-25日:BISサミット
パウエルFRB議長討論会参加、
ラガルドECB総裁討論会参加、
23日(火)
2月新築住宅販売件数
3月リッチモンド連銀製造業指数
◆パウエルFRB議長とイエレン財務長官下院金融サービス委員会で公聴会
・ブレイナードFRB理事が経済見通しに関する講演
24日(水)
2月耐久財受注、
★02:00 米財務省、2年債入札
23:00 パウエルFRB議長、イエレン財務長官が米上院銀行委員会で証言
ユーロ圏3月マークイットサービスPMI、
ユーロ圏消費者信頼感、
英製造業PMI
独政府、2022年度予算案期限、
仏、独、ユーロ圏3月製造業PMI
25日(木)
10-12月期国内総生産(GDP)確定値、
★02:00 米財務省、5年債入札
~26日EU首脳会談、新型コロナ、ロシアとの関係などを協議
ラガルドECB総裁、ベイリー英中銀総裁、バイトマン独連銀総裁、
ウィリアムズNY連銀総裁が講演
26日(金)
★02:00 米財務省、7年債入札
21:30 2月米PCEコアデフレーター
3月ミシガン大消費者信頼感指数確定値
28日
欧州・英国が夏時間に移行
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