2023年12月28日木曜日

 日経平均、ポンと跳ねて7/3以来の高値を示現。
掉尾の一振、を示現するかもしれません。
このまま今年の新高値を更新するでしょうか?

※日経平均日足 年初25000円台でした、現在33000円台。

今日の日本株上昇の背景には、前日26日(火)の米国株市場で
ナスダック総合が22年1月以来の高値まで上昇、
SOX指数が過去最高値を更新したことなどが好感された側面があるでしょう。
今夜の米国株市場は小動きですが、大きく売り込まれる材料もなく
小幅にプラス圏で推移しています。米株市場はひけてみないとわかりませんが、
米国株市場が早期利下げ期待で上昇を続けるなら
日本株市場も強気継続でいいと思われます。

もうひとつ今日の日本株高の材料として権利獲得日だったこともあるでしょう。
12月末日が決算の銘柄の権利確定日は12月29日(金)です。
権利付最終日である今日27日(水)までに株を買えば
権利を取得できるということも、今日の株高の背景にあったと見られます。
明日以降は権利落ちの下落に気をつけなくてはなりません。

もう一つ話題だったのが日銀が東京時間オープン前に公表した
12月の金融政策決定会合の「主な意見」

政策修正の時期で温度差、拙速な利上げに慎重論も=12月日銀会合
https://jp.reuters.com/economy/bank-of-japan/MDYL6JBQVVKPVGHKEY344YQ3OU-2023-12-27/
市場には早ければ年明け1月にもマイナス金利解除に動くとの予想もありますが
日銀委員らの間で利上げに慎重な意見が目立ちました。

「金融正常化のタイミングは近づいている」とする意見が出る半面で、
来春の賃上げが予想よりかなり上振れたとしても、
基調的な物価上昇率が2%を大きく上回るリスクは小さいと指摘もあり、
早期の政策修正に慎重な意見が複数見られたことから、
日銀は政策変更には慎重であるとの見方が株買いの安心感に繋がった可能性もあります。

これが今日の上昇エンジンだったとするなら明日以降も
権利落ち分の下落を吸収してなお掉尾の一振に向けた株買いが続くかもしれません。
今年は現時点でも日経平均が30%も上昇する高パフォーマンスをみせましたが
掉尾の一振がみられるか?!今年の取引もあと2日です。

今年の世界の先物市場のパフォーマンス。
22年ロシアウクライナ戦争リスクで急騰した小麦、パラジウム、天然ガスなどが
下位を独占、戦争は長期化しまだ終わりがみえないのですが
実際には需給に影響がなかったということで、水準調整の下落幅が大きくなりました。

最下位はVIX。ボラティリティです。
これだけ低ボラが続いた1年です、
株式市場にとっては良い1年だったということですね。

さて、リスクオンならクロス円上昇に引っ張られて
ドル円も反発するのではないか、として
ショートを手仕舞ってしまったドル円ですが
やぱり200SMAの威力は大きいですね。
見事に200SMAで頭を押さえられて再下落の様相です。

※ドル円 
ドル円下落の背景は米金利の一段の低下。

※米国債利回り一覧 長短金利すべからく低下

今夜の米金利低下のトリガーはハッキリしませんが、
リッチモンド連銀製造業指数が予想を大きく上回るマイナスだったことでしょうか?

・12月リッチモンド連銀製造業指数:-11(予想:-3、11月:-5)

141.80円の逆指値がつく前に、小幅に反発中ですが
142.14で再度ショートを作りました。。。下げてくれるかな。。。

12月下旬は強いシーズナリティがある、として保有していた
1.0889ドルユーロドルロングですが、年内あと2日というところで
チャート的には伸び切ったところまで来ましたので
1.111ドルで手仕舞いました。

ユーロドル日足 今年もシーズナリティが効いた。
まあ、ドル金利低下のドル安なのでユーロだけが強かったわけじゃないんですけどね。
スイスフラン、ポンド、オセアニアなどの通貨もドルに対して強い月となりました。

※通貨インデックス一覧
ドル金利低下が効いて、Goldが再び騰勢を強めています。
※ドル建てGold日足

Goldには12月の安値を拾っておくと1月に向けて上昇するという
これまた鉄板シーズナリティが存在します。
今年もこれが期待できる展開となりそうです。

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2023年12月27日水曜日

 クリスマス休暇はまだ完全に明けきっていません。
今日26日はボクシングデー。
キリスト教由来の祝日で英国やNZ、オーストラリア、カナダなど
キリスト教のその他多くの国が休日となるため
欧州勢は今日も休みです。米国にはこの習慣はなく今日から市場再開。

というわけで、為替市場東京時間から動き出して入るものの
流動性はまだもどりませんので、ドル円相場にも方向感が出ませんね。

しかしクリスマス明け、米国株市場はリスクテイクでスタート。
SOX指数(半導体)、ラッセル2000などは強いですね。
来年の早期利下げ開始はまだ完全に織り込まれていないということか。
まだ始まったばかりなのか、リスク選好相場がこのまま続くようだと
クロス円が強い展開となり、ドル円もそれに連れて上がりだす可能性もありそうです。

※米国主要株価インデックス


※ドル円、クロス円日足 今夜はクロス円堅調
200SMAの下にいるのはドル円だけですね。

明日から本格的に欧米勢が市場に戻ってきますが
月末であり年末であり、ということでリバランスなどの
テクニカル的なフローがあるならば
どちらかというとドル買いになりやすいかもしれません。

ということで、
144.09円のドル円ショート、145.43円で買い戻しました。
リバウンドなくこのままドル円下落する可能性もありますので、
141.80円近辺に逆指値を置いて下がるケースに備えておきますが
基本は売りスタンス継続ですが、
日足ボリンジャーの中心線、20日移動平均線くらいまで戻るかもしれません。

ユーロドルロングは継続。

NOTE
■日銀のインフレ基調指標、11月は全て伸び縮小 22年4月以降で初
https://jp.reuters.com/world/japan/AP7AFHWJDRPABNCLWJOETRVM7A-2023-12-26/
・日銀のインフレ基調指標、3指標とも前月より伸び率が縮小
・22年4月に2%を超えてから、3指標全てで伸び率縮小するのは初めて
・輸入物価の押上効果が剥落し、物価の基調的な上昇圧力後退

日銀のインフレ基調指標は
総務省発表の消費者物価指数をもとに算出し、毎月発表しているものですが
11月コアCPIは前年同月比+2.5%で昨年7月以来の低い伸び

日銀はインフレについて2つの力があると説明していますね。
第1の力=輸入物価上昇の影響で物価が上がる
第2の力=景気改善の中で賃金と物価双方の伸びが高まっていく

今回の日本のインフレの急上昇は第1の力、輸入物価の上昇によるところが大きく
原材料や資源上昇によるコスト・プッシュ・インフレであったとするなら
まだ日本は緩和解除できる段階にはない、というのが日銀のスタンスです。

第2の力、景気が上がり物価が上がり、賃金も上がるというインフレの好循環である
デマンドプルインフレは一体いつ実現するのでしょうか。

となると、やはり1月のマイナス金利解除もなさそうです。
つまり日銀初の円高シナリオは12月の会合で不発に終わっただけでなく
来年4月頃まではテーマとなりにくいのかもしれません。

■米利下げ見通しに浮かれるウォール街、厳しい現実は見て見ぬふり
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-25/S62HCCT1UM0W00

CRE債務(商業用不動産債務)2028年までに2兆8000億ドルが満期を迎える。
その多くは銀行が抱えている。

という部分がやや気になりますね。
今年はシリコンバレー銀行の破綻、クレディ・スイスの破綻などが
市場を揺るがしましたが、24年以降も注意が必要かな。

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2023年12月25日月曜日

 FRBのインフレターゲット2%のインフレ指標は、CPIではなく、
コアPCE(年率)を重要視しています。
今回のPCEの注目度は非常に高かった。
そして、発表されたPCE価格指数は予想を下回る結果となりました。

米PCE、コア価格指数が予想下回る伸び-利下げ観測を後押し
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-22/S62LK9T1UM0W00?srnd=cojp-v2

■PCEデフレーター(前年比): +2.6%(予想:+2.8% 前回:+2.9%に下方修正)
              →予想、前回ともに下回る
              →2ヶ月連続3%を割り込む
               
        (前月比):▼0.1%(予想:0.0% 前回:0.0%)
             →予想、前回ともに下回る
             →前月比マイナスとなるのは20年4月以来初めて
             
■PCEコア(前年比):+3.2%(予想:+3.3% 前回:+3.4%に下方修正)
            →予想、前回ともに下回る
             →21年4月以降で最小
            
     (同月比):+0.1%(予想:+0.2% 前回:+0.1%に下方修正)
            →予想、前回ともに下回る
    


■PCEコア:過去6ヶ月平均 年率+1.9%  
■個人所得:前月比+0.4%(予想+0.4%)3月以来の大きな伸び
■個人消費支出:前月比+0.2% (予想+0.3% 前回+0.1%に下方修正)
 
PCEコア6ヶ月平均がFRBのインフレターゲット2%を下回る結果となりました。
今後6ヶ月前月比でコアPCEの再加速がなければ
6ヶ月後には1.9%になるということで早期利下げ開始を正当化する内容。
 
週末のFedウォッチを確認すると
3月FOMCでの0.25%の利下げ折込みは75.6%、0.5%の利下げ折込みが12.4%で
88%の確率で3月の利下げ開始が織り込まれています。
24年中は0.25%✕6回で3.75-4.0%への利下げがあるだろうと市場は見ています。
12月FOMCでFOMCメンバーらのドットチャートは
0.25%✕3回の利下げ予想でしたが
市場はもっと早く、もっと多く利下げするだろうと予想しているわけです。

しかし、前日22日NY時間にこんな予想記事が出ていましたので
マーケットには大方、今回のPCEが急減速することが
織り込まれていたのかもしれません。

■12/22 予想記事
米PCEインフレ統計、FRBの闘いがほぼ終了したこと示す見通し
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S60N40DWX2PS00?srnd=cojp-v2
・PCEコア価格、過去6カ月の年率ベースで2%目標達成した公算大
・向こう6カ月も同様に推移する見通し、利下げの論拠強まる一助に

要するに、事前に織り込まれてドル円は下がってしまっていた、と。
だから23日金曜、P
CE発表を受けてもドル円相場はあまり大きく動かなかったのでしょう。。。

※ドル円日足 ただし200SMAを割り込んだ水準で取引を終えた
欧米勢はクリスマス休暇に入っていますし
IMM通貨先物ポジションを確認しても投機筋のポジションは随分整理されてしまった。

23日発表の最新データー(12/19時点のポジション)
6万4000枚まで円ショートポジションは整理された。
今回の最大円ショートは11/14の13万枚。

144.09円のドル円ショート、継続しています。
200SMAを超えるようなら買い戻します。
1.0889ドルのユーロドルロングもまだ継続。

あ、明日25日クリスマスは東京時間まででFX取引終了です。
欧州~NY時間はレートが止まりますのでご注意を。
東京時間も流動性が著しく低下しているでしょうから
突発的な価格変動があるかもしれません。
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そして先週は日本の消費者物価指数も出ています。

■全国消費者物価は2カ月ぶり伸び縮小、食品・エネルギーが下押し
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/RY2T03T1UM0W00

11月全国消費者物価指数(CPI)前年比+2.8%(予想:+2.8% 前回:+3.3%)
          (コアCPI)前年比+2.5%(予想:+2.5% 前回:+2.9%)
コアコア(生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数)は+3.8%とまだ高め。

コアCPI(生鮮食品を除く)は+2.5%に低下してきました。
今年1月には+4.2%もありましたが趨勢的にはインフレは鈍化傾向です。
サービス価格は2.3%上昇、1993年以来30年ぶり高水準の伸びが続いています。

マーケットに大きな反応は見られませんでしたが
24年のマイナス金利解除、YCC撤廃予想はコンセンサスになりつつあります。
そのタイミングが、1月7日4月なのかが焦点となっています。

24年、日米金利差は縮小方向ですので円高の予想が増えてきましたが
151円から140円台まで10円下げましたので
一相場は終わった可能性も無きにしもあらず・・・。ですね。

ここからは140~146円のレンジ相場になりそうな予感。

NOTE
■新NISA積み立て予約、月2000億円規模に ネット証券5社
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2226N0S3A221C2000000/

1月に始まる新NISAですが
ネット証券大手5社の聞き取り調査(証券会社の6割強のシェア)で
積み立て投資の予定金額は20日までの集計で月間2300億円ですって。

年間で2兆円を超えるのですからインパクトは大きい。

しかも、購入予約し銘柄は、
世界株や米国株に投資する投信に人気が集中。

1・「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が725億円
(組み入れの6割は米国株への投資)
2・「eMAXIS Slim 米国株式」605億円
3・「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」169億円 など。

総じて日本株投信の存在感は薄いといい、
米国株への投資が人気であることがうかがえる内容で
これって、コンスタントに「円売りドル買い」が出るんじゃないの!?
と心配になってくる話です。

2000兆円もの個人金融資産(うち、現預金は1000兆円程度)が
ドル資産にシフトする流れを国策で支援していくという話です。

私はこのニュースを受けて日本株に絞ろうと思いました。
なんだかちょっと嫌な予感。。。
そもそも積み立てて米国株投資はすでに行っていることもあり・・・

というわけで、来年は金融政策云々も重要ですが
こうした市場の需給の変化にも目配りしないといけませんね。

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2023年12月22日金曜日

 20日(水)のNY株式市場、引け間際に米株が突如急落しました。

引け前にS&P500は前日比▼1.47%の4697まで一気に下落。
ダウ平均▼1.27%、ナスダック総合▼1.50%など
全11セクターが下落しています。

今夜は反発しているものの、昨日の大きな陰線のはらみ線に終わりそうで
ここからの高値追いは禁物でしょうか。
この急落、特にネガティブ材料はなかったのですが、
どうやら犯人はオプション取引。

真犯人は「ゼロ・デー・オプション」-米国株急落でトレーダーら分析
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S601JNT0G1KW00
・プットオプション取引、過去3カ月で最大の下落のきっかけとされる
・取引の薄さ、買われ過ぎの状況が動きを悪化させた可能性

株式市場における直接の悪材料というわけではないですが
ポジションの需給が偏りすぎるとボラティリティイベント
発生リスクは高まります。

※ややVIX指数が上昇 まだ絶対値は低いですが
これがトレンドの最終局面などで発生すれば
結果的にトレンド転換のトリガーになってしまうことも
あるやもしれません。

欧米勢はクリスマス休暇にはいっており流動性が低下していますので
このような突発的な値動きには注意が必要ですが
相場に張り付いてずっと見てらいれないというのであれば
欧米勢にならってポジションを小さくしておくなどの対処が必要かな。

ドル円、ユーロドルポジションは継続です。

明日の米PCEに注目していますが、こんな考察も。

米PCEインフレ統計、FRBの闘いがほぼ終了したこと示す見通し
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S60N40DWX2PS00?srnd=cojp-v2
・PCEコア価格、過去6カ月の年率ベースで2%目標達成した公算大
・向こう6カ月も同様に推移する見通し、利下げの論拠強まる一助に

11月の米CPIとPPIはインフレ指標で測った過去6カ月の物価上昇率が、
年率ベースで目標の2%に戻った可能性が高いことを示唆。

21日(金)発表のPCEも同様にインフレ目標2%達成を示す見通しで
向こう数四半期中の利下げに向けた論拠が強まる一助となりそう。

弱いだろうことがあまりに周知され、発表前にドルが売られてしまうと
予想通り弱い結果が出ても材料出尽くしで
ドルの買い戻しがでるんじゃないかと
やや不安になりますが、それでもあくまで買い戻しでしょうから
もしPCEに注目受けて乱高下し上がることがあれば、
またそこは売りかな?
発表直前までドル円がどのように動いて
どの水準にいるかにもよりますが。

※ドル円日足 再び200SMAを割り込んできた
NOTE
■米住宅ローン金利の低下続く、半年ぶり低水準-住宅市場の回復に期待
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S610M9DWRGG000
・10月下旬に7.79%でピークを付けて以来、毎週低下

こうして再び住宅セクターが息を吹き返してくると
インフレもまた伸びてくる可能性も出てきますね、まだまだ先の話。


■前回のOPECプラス会合では加盟国の「協調減産」合意ができず
「自主減産」にとどまるという波乱が原油価格下落をもたらしましたが
減産に異を唱えていたのがアンゴラ、ナイジェリア。
そのアンゴラがOPECは脱退を表明しました。

アンゴラ、OPEC脱退-原油生産枠に反発し16年の連盟見限る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-21/S60O71DWLU6800
・アンゴラ脱退によってOPEC加盟国は12カ国に減少
・近年、カタールとインドネシアのほか、最近ではエクアドルが脱退

足元では原油価格に直接影響はなさそうです。
「アンゴラはすでにフル稼働で生産しており、
 OPECプラスが定めた枠に限定していないため、
  脱退による供給見通しへの影響はない」
という状況であるためですが、
長期視点では、OPEC加盟国の減少は
OPECによる原油価格調整が難しくなる、ということですね。
生産調整によって価格を支援し難くなる。
つまり、原油価格はあまり上がらないということです。

生産拠点、石油施設などが攻撃され
供給が途絶えたりすれば話は別ですが・・・。

ひろこの「X」

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2023年12月21日木曜日

米国株市場、今夜はダウが小幅安も
S&P500,NASDAQ、ラッセル2000などが続伸,
全般堅調地合いを継続しています。

12月FOMCで来年の3回の利下げの見通しが示され、
金利先物市場はその上をいく6回の利下げを折込む中、
リスク選好相場が続いています。

※CME Fedウォッチ

しかも、ボラティリティも低い。
VIXはご覧の定位安定。

※VIX指数
ゴルディロックス相場再び、の様相ですが
日本株市場も、日銀のマイナス金利解除はまだ先、
との安心感から買いが広がり、
今年は「掉尾の一振」の格言が意識される展開です。

※日経平均株価 年初来高値に猛接近
今夜はビットコインも大きく反発上昇していますね。

これと言ったリスクが見当たらない中で
しばらくはリスク選好相場が続きそうですが
リスク選好相場がゆえに、円安圧力も根強く
ドル金利低下基調が続いているのに、ドル円の下値も固い。

※米国債利回り 2年10年30年 ドル金利更に低下しそうですが、、、
※ドル円  かろうじて一目均衡表の転換線が上値を押さえている
海外勢のクリスマス休暇入ということもあり
ドル円の値動きも小さいですね。

次のボラティリティイベントは金曜のPCEデフレータだと思いますが、、、
ドル円ショートは継続しています。

といいますか、ドル金利だけではなく世界の金利が急速に低下しています。
今日の世界金利低下のトリガーは英国のようですね。
先進国で最も高いインフレで苦しんでいた英国CPI、急激に鈍化。

■英国のインフレ率、11月は3.9%に鈍化-2年余りで最も低い水準
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-20/S5YEGQT0G1KW00

英11月CPI 前月比 ▼0.2% 予想+0.2% 前回 0.0%
      前年比 +3.9% 予想+4.3% 前回+4.6%
 コアCPI  前年比 +5.1% 予想+5.5% 前回+5.7%
    
・食品価格のインフレ率は22年6月以来の1桁台に
・サービス業のインフレ率は今年1月以来の低水準 +6.6%→+6.3%
・英中銀が注視している基調的なインフレ率も予想以上に低下


短期金融市場では 24年利下げが 145bp(0.25%✕5回)に高まる
最初の利下げは3月の可能性?
ゴールドマン・サックスはBOE利下げ開始予想を6月から5月に前倒し

※世界の長期債利回り 英国の金利低下の勢いが凄まじいですが欧州圏も。
■世界の債券が上昇、英インフレ率低下が利下げ観測あおる    
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-20/S5YG9OT1UM0W00?srnd=cojp-v2
ドイツ長期債は2%割り込んでしまいました。

あまりに急ピッチな世界の金利低下、ちょっと不気味ですよね。
日本の長期金利も急低下。
ここ数日は米金利低下ピッチより日本の金利低下の勢いが強いのか
日米金利差はやや拡大基調。

※ドル円と日米金利差(10年)

日米金利差拡大もあって、
ドル円の下値が固くなってしまっているのでしょう。

ドル円ショート、ユーロドルロング継続です。
海外勢クリスマス休暇につき流動性低下中ですので
あまりリスクを大きく取らないでおきます。

NOTE

■紅海の商船攻撃、世界経済の新たなリスクに-価格上昇と輸送遅延で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-20/S5YONFDWX2PS00

・紅海は最重要航路の一つであり、世界の海上貿易の約14%を担う。
・イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘に絡み
  親イラン武装組織フーシ派が紅海を航行する商船を攻撃。
・輸送の遅延と財の価格上昇につながり
  新たなインフレリスクとなるとブルームバーグ。
・紅海を避けアフリカ喜望峰を通る迂回により
  アジアから欧州の到着日数は最低7-10日増加。

まだ金融市場全般に影響はでていませんが
この火種が延焼すれば話しは変わってきます。

原油市場の反発はこれが意識されていると思われます。

ひろこの「X」

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2023年12月20日水曜日

 12月日銀金ウユ政策決定会合、大規模緩和政策維持。
マイナス金利解除なし。YCCの修正もなし。
先行きの指針を決めるフォワードガイダンスも変更なし。

12時前の日銀の政策変更なしの発表を受けて、
ドル円相場は円安に動き出しました。
15:30からの植田総裁の会見を受けて1円ほど乱高下したものの、
ドル円142円台半ばから今、144.95円まで反発上昇しました。

今回はマイナス金利解除があるのではないか。
今回やらなくても年明け1月実施への地ならしがあるのではないか。
という思惑が広がっていましたが
見事に思惑が外れ、ドル円は買い戻しが優勢となりました。

12/7国会で植田日銀総裁は
「年末から年始にかけてチャレンジングになると思っている」
と発言していました。

「…チャレンジングだと?!」
『早期(早ければ12月に)マイナス金利の解除に踏み切るつもりだ!!』(海外勢)

 12月日銀、大規模緩和維持:D! ドヒャー
日銀会合後の記者会見で真意を問われ植田日銀総裁は
「2年目に入るということで一段と気を引き締めてというつもり」だった。
つまり、ただの意気込みの表明でした。
勘違いした投資家が悪い、、、のか?

そして、やはり繰り返された
「粘り強く金融緩和を継続していく」
これでドル円は巻き返される可能性があるだろうと予想して
ドル円ショートを買い戻し、ロングを作っていましたが
シナリオ通りの動きとなりました。

会見ではこのようなことも述べています。
植田日銀総裁
「1月会合での政策修正の可能性、
 それまでに入ってくる情報次第だが、そんなに多くはない」
「マイナス金利解除後の政策金利、現時点で決め打ちできない」
「政策修正について、来月上げますということになる可能性はあまりない」

あれれ、1月解除の可能性も多くないですって。
そりゃ日銀に期待してドル円ショートポジを作った向きはがっかりよね。
ショートの買い戻しが旺盛(ドル円上昇)となるわけです。

しかし、買い戻しの勢いはNY時間にかけて失速。
日足チャートを確認すると
一目均衡表の転換線超えに失敗しそうな形です。
※ドル円日足

151.90円台からの下落に対しての50%戻りと
一目均衡表の基準線、120SMAが146円台半ばに集約されており
ここは強烈な抵抗となると見られますが、
そのレベルまでドル買いにはならないかもしれませんね。

というのも米金利が下げたまま。反発は鈍いですね。
日銀会合の思惑で動いた分が剥落した後は
やはり米金利動向が重要になってくるのですが
長期債利回りは4%を割り込んだままです。

今夜の要人発言。
バーキン米リッチモンド連銀総裁
「予想通りインフレ率が低下すればFRBは適切に対応する」
利下げに言及したわけではありませんが
インフレ率の低下という条件だけで利下げが可能とも受け止められます。
ウォラーFRB理事の発言に近い印象。

そしてこちらは欧州要人。
ビルロワドガロー仏中銀総裁のタカ派発言。
「早すぎる利下げは、インフレが再発する危険性がある」

というわけで、今夜はドル安、ユーロ高。
※通貨インデックス一覧。
というより、ドル安、円安、それ以外の他通貨高です。

ドル安円安ってリスク選好相場の特徴よね。
米株は今夜も飛ばしてます。

※米国主要株価インデックス どうにも止まらない~
143.007ドルのドル円ロングは東京時間仲値に向けて
142.20円近辺まで下げて白目状態でしたが
日銀会合のイベントトレードポジなので発表を待ち、
日銀現状維持発表でプラス転換!
ただ、NY時間に入る前から失速、勢いがなくなったことから
144.15円で手仕舞い。1円ほどの利食いに成功。

その後、144.09円でドテンショートしました。
日足の一目均衡表の転換線レベルです。
ここが抜けられなそうなので、売ってみました。

今日の高値144.95円超えたら損切り。
次は146円台半ばで売り直しでしょうか。
このまま下がる可能性もありますのでポジション作っておくことに。

今週は金曜日のPCEに注目ですね。

1.0889ドルのユーロドルロングは継続。

12月に強いシーズナリティがあるキウイドルも強い。
乗りそこねました。

12月下旬はドル安となりやすいシーズナリティがありますので
ドルショートは来週くらいまで持っていたいところです。

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2023年12月19日火曜日

 原油が3%を超える上昇となっています。
背景にあるのは供給障害リスク。
※WTI原油 70ドル割れは買いだったか。

このニュースに反応したものと見られます。
■英BP、紅海での石油輸送を全面停止 フーシ派の商船攻撃受け
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023121801024&g=int
BP(旧ブリティッシュ・ペトロリアム)は国際石油資本。オイルメジャーです。
紅海の石油輸送を停止との報道で原油価格が上昇していますが、
こうしたリスクが石油だけにとどまればいいですが、、、

■海運大手が紅海通航を見合わせ、フーシ派の攻撃活発化で-物流に影響
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-15/S5PRM9T0G1KW00
・マースクとハパックロイドなど海運大手、紅海通航の一時停止を発表
・サプライチェーンへの打撃、ドミノ効果は甚大-専門家

イエメン沖で親イラン武装組織フーシ派が船舶への攻撃を活発化。
過去2日間で3度目となる紅海でのコンテナ船攻撃。

世界貿易の約12%は、紅海と地中海を結ぶスエズ運河に依存。
世界貿易の5%が通過するパナマ運河は干ばつの影響で通航船舶数を制限中。

世界貿易の寸断となれば株が落ちるリスクも。
現在のところ米国株は小幅高で、このニュースを警戒するムードはないようですが。

あちらこちらで紛争の火種が今にも燃え上がりそうなのが不気味です。
コトによっては、インフレ再燃のリスクでもありますね。--------------------------------------------------------------------------

■シカゴ連銀総裁、利下げに関する市場の先走りに困惑-物価目標は未達
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-18/S5V8H6DWX2PS00

3月利下げ開始、24年中に6回の利下げを折込むマーケットに
牽制が相次ぎます。

何故ウォラー理事はじめパウエル議長が急にハト派転換したか、
ですが、どうもインフレ指標が想定以上に低下しそうなのだとか。

今日、エコノミストの村上尚己氏に伺ったのですが
今週21日(木)発表されるPCE価格指数ですが
前期比年率+2.3%予想で前月と同じなのですが
2.0%近くまで下がっている可能性もあり、
なんと前月比では+0.1%程度まで低下している可能性がある、と。

ウォラー理事はこう述べていました。
「~インフレ率が本当に低下方向に向かっていると確信が持てれば、
 景気回復などとは無関係に、インフレ率が低下したという理由のみで
 政策金利を引き下げ始めることができる」

景気指標とは無関係にインフレ率の低下という理由だけで
利下げを開始できる、と述べていましたが、そういうことです。
インフレが急低下している、ということね。

そういえば11/17、ウォルマートCEOが
無効数ヶ月に米穀でデフレの可能性がある、と指摘していましたね。

ウォルマートCEO、向こう数カ月に米国で「デフレ」の可能性指摘
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-17/S48SKVT1UM0W01

デフレ?!まさか、と思ったのですが
FRBのスタンス急転の背景に
デフレ化するリスクへの警戒が出始めたのかもしれません。

日本も油断できないんですよ。
イオンがすでに9月.12月と値下げを実施しています。

イオン「値下げ」第2弾を発表 9月に続き、必需品や季節品など29品目が対象
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2312/15/news052.html

流通ニュース、値下げで検索するとこれだけのニュースが出てきます。
https://www.ryutsuu.biz/tag/%E5%80%A4%E4%B8%8B%E3%81%92

明日は日銀ですが、やはり早期のマイナス金利解除を急ぐとは思えません。
むしろ「粘り強く緩和を継続」が強調されそうな予感。

ドル円も週明けは反発上昇基調が続いています。
というわけで145.24円と143.90円のドル円ショートは
142.62円ですべて買い戻しました。
146円くらいまで上がりそうな気もしますので
143.007ドルで軽めロング。

他方、1.0889ドルのユーロドルロングは反発してくれて現在1.0920

今日はナーゲル独連銀総裁が
「利下げを検討するのは時期尚早」

カジミール・スロバキア中銀総裁が
「性急な利下げは長すぎる引き締めのリスクよりも重大」
「過去数ヵ月に見られたインフレ率の好転は、
 勝利を宣言して次の段階に進むには十分ではない」などと
ECBの早期利下げ観測に牽制発言を行っています。

そもそも12月下旬のシーズナリティにかけたポジションなので
あまり材料は関係ないのですが、ユーロ高援護となったことには違いありません。
今日は経済指標は悪かったし。

ドイツIfo期待指数が低下、来年の景気回復期待しぼむ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-18/S5UUMYT0G1KW00

明日は日銀。ドル円乱高下リスクがありますので要注意。

NOTE
日本製鉄、USスチールを1株55ドルで買収-買収総額約2兆円
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-18/S5V04DT0G1KW00
・2024年第2四半期または第3四半期の実行を予定
2兆円のドル買いがでるのだろうか。

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2023年12月18日月曜日

やはり出てきました、FRB関係者からの早期利下げ期待への牽制。

来年早期の米利下げ観測、FRB当局者2人が冷や水-市場をけん制
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-15/S5PNMVDWX2PS00?srnd=cojp-v2
・ウィリアムズNY連銀総裁、3月利下げについて話すのは「尚早」
・ボスティック総裁:来年の利下げは2回、開始は第3四半期

12月FOMCのボードメンバーらの予想中央値は、
2024年の利下げは3回でしたが、
金利先物市場では3月から利下げが開始され
24年中に6回の利下げが織り込まれています。

そもそも、FOMCでのパウエル議長のハト派発言に驚かされたマーケットですが、
そのスタンス変化の裏に何があったのかを訝しがる声も上がっています。

パウエル議長の発言に「当惑」の声、なぜ米金利の低下あおったのか
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-15/S5Q0WXDWX2PS00

なにか表面化していない米国のリスクをFRBは把握しているんじゃないか、とか
来年の大統領選挙に向けて民主党バイデン政権支援で株価をサポートする必要が
あるためではないかとか、色々に憶測を呼んでいるのですが、
NY連銀総裁がすぐさまパウエル議長の発言を否定するかの冷水。
しかも「FOMCで利下げ議論していない。」と発言しています。

前日FOMCの会見でパウエル議長は
「利下げは視野に入り始めている」
「今回のFOMC会合でも利下げの議論をした」と発言したのに。

これは豊島逸夫氏のポスト。
https://twitter.com/jefftoshima/status/1735794639167463648
そう、NY連銀総裁の発言は大きいのです。
NY連銀総裁はFOMC副議長でもあり、常任投票権を持つ議長の補佐役。
FOMC内が割れているということなら、これは深刻な事態で
「FRBに逆らうな」は「FRBを疑え」という市場の評価に繋がりかねないと豊島氏。

今後FRBによる市場との対話に信頼がおけないという認識が広がれば
マーケットの混乱を引き起こすリスクにもなりかねません。

幸いなことに、先週末のNY市場は
米国株が大きく崩れることも、ドル金利が急反騰することもなく
週末の取引を終えていますが、
まだ市場がそのリスクを織り込んでいないだけかもしれません。
週明けからの市場の反応に気をつけたいですね。

そして今週の注目は「日銀の金融政策決定会合」です。

日銀会合を世界が注視-マイナス金利終了、まだ先の見通し
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-16/S5S64NT1UM0W00

植田総裁の「チャレンジング」発言で
12月のマイナス金利解除思惑が急浮上しましたが
後日、日銀「関係者」らの発言として
12月の解除はないとのコンセンサスが広がりつつあります。

それでも、一部には1月のマイナス金利解除の示唆がある
との期待も残っています。
早期解除への示唆があれば、このまま円高のトレンドが継続する可能性が
大きいですが、解除もその時期の示唆もなく、
相変わらず「粘り強く緩和を継続する」の文言が繰り返されるようなら、
ドル円相場は一旦大きくリバウンドする可能性もあるでしょう。

現在保有するドル円ショート、コストは145.24円と143.90円。
200SMAを上回るようなら、コストの悪い方は一旦買い戻すこととします。

NY連銀総裁らから早期利下げ開始期待への牽制もあったことですし、
ここからのツッコミ売りは危険な気がします。
それでも151.90円が当面の高値だったと考えていますので
リバウンド後は戻り高値を売りたいですね。

そうそう投機筋の円ショートポジション、それなりに整理されていました。

※IMM通貨先物ポジション


11/14時点では13万枚もの円ショート(ドル円ロング)
ポジションが積み上がっていましたが
12/12の最新データでは8万1000枚までポジションが急減しています。
すでに5万枚近いポジション整理が起きていますが
まだ8万枚もの円ショートが残っています。

昨年22年は 10/22に10.2万枚あった円ショートポジションが
23年2月に向けて2万枚台まで減少しました。
8万枚のポジション整理です。
この時ドル円相場は151.90円から127円台まで24円も下落しています。

現在残っている8万枚もの円ショートポジション整理が続けば
ドル円下落はまだ続く、ということになりますが、
今週の日銀でいったん逆方向へ動くリスクにも備えなければなりませんね。
また、IMM通貨先物ポジションはあくまで
通貨先物に限定したポジション推移であり
為替市場全体を動かすものでもありませんのでその点はご留意ください。

あくまで、IMMポジションは投機筋の動向を読む一つの参考指標(象徴)ですが
今回円キャリー取引はこの通貨先物市場だけにとどまらず
あらゆるところで積み上げられてきたとの観測も多く
日銀の政策転換、ドル金利の低下など日米金利縮小のペースが
想定より早いということになれば、あらゆる円キャリー取引の
巻き返しが起きるという見方も少なくないということです。

それから、12月後半には上昇するシーズナリティがあるとしたユーロですが
先週末に急落しています・・・・

NY連銀総裁発言でドルに買い戻しの機運が高まったこともありますが、
先週は欧州圏のPMI(企業の購買担当者らの景況感を集計した景気指標)が悪かった。

ユーロ圏PMI、さらに悪化-景気後退入りの確率「極めて高い」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-15/S5PD1KT0AFB400
12月の総合PMIは47に低下、市場予想は48-7カ月連続で縮小領域
製造業・サービス業とも落ち込む、新規受注は大幅減

予想は小幅上昇で回復を見込んでいたのですが、
結果は前月の47.6から47.0へと低下。
景気判断の分水嶺となる50を7ヶ月連続で下回っています。
今年下期にリセッション(景気後退)に入った恐れを強める結果、
ということでユーロ売り優勢に。

ドイツPMIも悪化。
独総合PMI、12月速報は予想に反して悪化 経済縮小局面を示唆
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/JUAXFRI6RZMYFE5L2Q5J22WJEQ-2023-12-15/

先週のECB理事会ではラガルド総裁が利下げ期待を牽制したことでユーロが上昇
していましたが、欧州リセッション確実という中でユーロ買いは続かなかった・・・。

ん~12月後半のユーロ高のシーズナリティ、今年は当てはまらないか?

⬇先週のブログでも書きましたが再掲。
※ユーロドル、過去20年のシーズナリティ
※2015年以降の月足チャート。黄色の矢印が12月。
2016年以外8回中7回で12月はユーロ上昇。
下落トレンドにあっても、12月だけ上がっていたという年も多い。

ドルインデックスからみても、12月は中旬以降ドル売り傾向が強い。
※ドルインデックスの過去20年シーズナリティ

シーズナリティは毎年必ずそうなる、ということではないので
このままユーロが崩れるようなら
1.0889ドルのユーロドルロングはカットせねば。
木曜には1.10ドル台まで上昇していたので、
こんなに反落するとは思いませんでした(T_T)

今週はECB関係者らの発言機会が多いことに注意。
12月5日に、タカ派とされてきたシュナーベル専務理事によるハト派発言で
欧州の追加利上げ見通しが著しく低下するということがありましたが
更にハト派的発言が続けばユーロ下落圧力が強まるリスクか。

今週は海外勢がクリスマス休暇に入っているため著しく流動性が低下します。
基本値動きに乏しい展開となると思いますが、
なにかサプライズがあればボラティリティが急上昇するリスクは高いです。

あまり大きくポジションを取る時期ではないですね。

来週の主な予定 

18日(月)
ブロードベント英中銀副総裁、イベント講演
ECB隔年会議・シュナーベル ECB 専務理事討論会参加

19日(火)
豪中銀議事録(12月5日開催分)
日銀金融政策決定会合、植田日銀総裁 記者会見
カナダ消費者物価指数(11月)
ブリーデン英中銀副総裁、国際金融協会(IIF)講演
ボスティック・アトランタ連銀総裁、討論会講演
レーン ECB 専務理事討論会参加

20日(水)
NZ半期経済報告
中国最優遇貸出金利(ローンプライムレート 1年・5年)
英消費者物価指数・生産者物価指数(11月)
米消費者信頼感指数(12月)
レーンECBチーフエコノミスト「ユーロ圏の見通し」講演

21日(木)
米GDP確報値(第3四半期)

22日(金)
日銀議事録(10月30日-31日開催分)
日本消費者物価指数(11月)
英小売売上高(11月)
米個人所得支出(11月)
米個人消費支出(PCE)価格指数 (11月)
クリスマス休暇に伴い英株式市場と米債券市場は短縮取引
レーン ECB 専務理事討論会参加

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