2023年2月28日火曜日

 やはり米株、大崩れとはならずに反発しそうです。

2月中は3日の1月雇用統計発表から始まる労働市場、インフレ指標の
強い数字に下落が続きましたが、PCEの下落を最後に調整終了でしょうか。
NYクローズまで見ないと反発したと断言できませんが。。。

※米主要株価インデックス

今夜発表の住宅指標も強い。
■中古住宅販売成約指数(1月)前月比 8.1%
              (予想 1.0% 前回 1.1%(2.5%から修正)
             
■米耐久財受注、コア資本財が5カ月ぶり大幅増-設備投資が継続
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-27/RQQR01DWRGG001
・コア資本財受注は前月比0.8%増-市場予想は横ばい
・全体の耐久財受注は4.5%減、民間航空機が大幅減

~コア資本財は設備投資の先行指標とされている。
借り入れコストの高騰や景気不透明感の継続にもかかわらず、
企業は長期的な設備投資を続けていることが示唆された。

米金利上昇でも全面リスクオフ相場にはつながらないですね。
利上げできるウチは景気がいいから株は買い、ということなのでしょう。

今夜は米金利上昇の勢いは抑制的。よってドル高一服です。
そして日本株もしっかりです。
27日(月)TOPIXは小幅ながらプラスで引けています。
マザーズ指数は大きく下げていますが、日経平均も小幅安。
先週金曜の米株下落にも関わらず意外としっかりした値動き。
日本株市場の場合3月に入ると配当権利取りの資金も入ってきますね。
米金利上昇の勢いは大きく、リスク資産は買いにくいですが
あまり弱気に傾いてしまわないほうがいいみたい。

為替市場は先週までのドル独歩高の揺り戻し。
ドル高の調整が入っています。
※通貨インデックス一覧
ドル以外の通貨が上昇しているのですが
オセアニア(豪ドル,NZドル)の反発は弱い。
この点はやや気になりますね。
オセアニア通貨は主要通貨市場のリスクアセット代表です。
オセアニアの売りが続いているということは
リスクテイクマネーが為替市場から流出しているのでは。
と心配になりますね・・・。

中国リオープンによる景気押上効果が期待外れだった可能性が。
現に香港ハンセン指数(株)や人民元(通貨)は売りが続いています。
こんなムードだと豪ドルやNZドルは買いにくい。

反発が大きい通貨はポンドやユーロ。
⬇このニュースが効いています。

■英国とEUが合意、北アイルランド巡る離脱後の問題に終止符-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-27/RQQTSHDWX2PS01

これは特に英国の労働力不足や物資不足などのボトルネック解消に
つながる朗報で、インフレを沈静化させるだろうとの期待が
高まると思われます。
よって、英国景気にとってプラスですのでポンド買い、
ということに。

ポンド円を163.29円で
ポンドドルを1.2028ドルでロング参戦してみました。。。

ドル円の押し目も狙っていたのですが
足元の調整がどこまであるか見極めてからですね。

合意が材料出尽くしでポンドが上がらない可能性もありますので
ストップ注文はちゃんと置いて寝ます。

そしてユーロにも強気材料。

■ECBは24年も利上げと市場予想、独10年債利回り11年ぶり高水準
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-27/RQQFOYDWRGG401
・ECBのターミナルレート、来年2月に3.9%と市場が織り込む
・数週間前には今年7月に3.5%前後でのピークが想定されていた
・ドイツの10年物国債利回りは約11年ぶり高水準に
・米国の力強い経済指標、ECB当局者発言が金利見通し修正促す

ユーロも上がりそうなチャートです。
特にユーロ円がよさそう。
リスクを増やしたくないのでポンドだけにしておきます。

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2023年2月27日月曜日

 米2年債利回り、昨年の高値を超えました。
10年物はまだ昨年高値水準に及びませんが、早晩超えてくるのでは・・・
米インフレ、再上昇の兆し。

■米PCE価格指数、予想上回る伸び-利上げ継続への圧力増す
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-24/RQL6X3T1UM0W01
・PCE総合価格指数は前年比5.4%上昇、コア価格指数は同4.7%上昇
・インフレ調整後の個人消費支出は2021年3月以来の大きな伸び

・1月PCE デフレータ:前年比+5.4%(予想:+5.0%、12月:+5.3%)
           前月比+0.6%(予想:+0.5%、12月:+0.2%)
           ~昨年6月以来の伸び         
・1月PCEコア デフレータ:前年比+4.7%(予想:+4.3%、12月:+4.6%)
             前月比+0.6%(予想:+0.4%、12月:+0.4%)

・1月個人支出(PCE):前月比+1.8%(予想+1.4%、12月-0.1%←▼0.2%)
~インフレ調整後の実質PCEは前月比1.1%増加。
 昨年11、12月の落ち込みから反転し、2021年3月以来の大きな伸びとなる。
 
最近のインフレは需要主導型
・1月の貯蓄率は4.7%と前月の4.5%から上昇
し、1年ぶりの高水準

米国個人貯蓄率が上昇しつつ、ボトルネックインフレではなく
個人の需要が強いために価格が上昇しているというインフレであるため
これが一時的な揺り戻しであるとは言い難い内容。

昨年12月のPCE価格指数は伸びが鈍化したことで、利上げペース減速の観測を
強めていたが12月統計の上方修正と1月の再加速で、そうした減速分は
ほぼ帳消しになった格好。
更に週末に出た住宅指標も良好。

・米・1月新築住宅販売件数:67万戸(予想:62.0万戸、12月:61.6万戸)
というわけで、2年債(緑)と10年債(オレンジ)利回り
短期(2年)は昨年高値を超えて上昇。2007年以来の高水準へ。

12月FOMCでのターミナルレートコンセンサスは5.1%でしたが
いえいえ、もっと利上げする必要があるでしょう、
という見方が広がるのも無理はないですね。

セントルイス連銀のブラード総裁は
「今すぐ行動して、信頼回復を急ぐべきだ」と述べています。

FedWatchで市場の金利織り込みをチェックすると
これまで根強く残っていた年内利下げ予想が完全に消えました。
6月に5.25~5.5%まで利上げされた後年内これを継続するという予想に。

しかし、それでは足りない、もっと利上げすべきとの提言がでてきました。

■最高6.5%への米利上げ必要、学会・金融界エコノミストが論文で指摘
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-24/RQLBU4T0AFB501?srnd=cojp-v2
・FOMCが出遅れたことを厳しく批判
・コンピューターモデルの複数シュミレートでは
  23年下期に5.6%、6%、6.5%で金利がピークを付けると予想
  
米国金利、6%台があるなら、米ドル買って放置しておけばいいじゃない。
円キャッシュで持っていても金利はつきません。
また、6%もキャッシュ利回りがあるならキャッシュが最も安全で
利回りの低い商品の魅力が失われますね。
株の配当利回りも6%を超えるものは多くはありません。

というわけで株に売り圧力が。
ノーランディングというフレーズが金融市場に広がっていたところでしたが
急速にノーランディングシナリオが後退。
今度は「バンピーランディング(揺れの大きな着陸)」なんて言葉も。

※主要米国株価インデックス一覧
ただ、決してこれで再び下落トレンド再開となるような下落だったかというと
まだチャート形状が著しく悪化したわけではありません。
どこかの企業が潰れそうだ、というような信用リスクが広がっている
という状況にはないので、下がったら株を買おうという投資家もありそうよね。
そもそも株式市場に過熱感はなくアンダーウエイトのままです。
このまま株式投資のセンチメントが冷え込んでいくかどうかは
もう少し日柄を確認したいところです。

が、ドル金利上昇でドル高というのは続きそうです。

※通貨インデックス一覧
金曜の注目は米PCEだけでなく
東京市場では新日銀総裁候補の植田和男氏の所信聴取が。

■植田日銀総裁候補、基調物価見通し改善ならYCC正常化
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-24/RQF4XVT1UM0X01

メディアの報じたタイトルの論調には、副作用などの文言を用いて
マーケットに波風を立てたがっているようなものも散見されるのですが、
決して植田氏は副作用を問題視して緩和の正常化に言及したわけではありません。
「現状の金融政策は適切で、緩和を継続し企業が賃上げできる環境を整える」
と表明しました。

インフレについての現状認識も
「消費者物価の上昇率は2023年度半ばにかけて2%を下回る水準に低下していく」
「輸入物価の上昇によるコストプッシュ要因であって需要の強さによるものではない」と
指摘し、黒田日銀の考えと同じであることを表明。

共同声明の見直しの観測が出ていることに対しても
「ただちに見直す必要があるとは今のところ考えていない」としています。

YCC政策については、昨年12月の修正をを踏まえて
「本当に市場機能の向上につながっているかどうか、現在見守っているという状況」
「市場機能の低下を抑制するというところに配慮しつつ(YCCという)措置を
どうやって継続するかを考えていかないといけない」と
あくまでYCC継続の方向での修正の可能性を示唆しています。
この言い方だと突然の撤廃の可能性は低そうですが、
YCCについては、原罪の黒田総裁の最後の会合となる3月の
突然撤廃の予想をする向きも多く、この点は油断できないとも思いますが。。。

※ちなみに日本のCPI消費者物価指数
1月の全国消費者物価4.2%上昇へ伸び拡大、41年4カ月ぶり高水準
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-23/RQGEDVT0AFB401

(1) 総合指数は2020年を100として104.7
  前年同月比 +4.3% 前月比+0.4%
 
(2) 生鮮食品を除く総合指数は104.3 (コア)
  前年同月比+ 4.2%  前月比 +0.3%

(3) 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は102.2 (コアコア)
  前年同月比 +3.2%  前月比 +0.4%
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
高い伸び率ながらコア伸び率は市場予想を下回りました。

植田総裁候補、あらゆる面において市場に不安を与えることなく
そつなくイベント通過させたと思います。

というわけで日本株は力強く上がっていましたね。
リートなんか特に。

※日本株インデックス一覧
ただ、日本株も週末の米株の下落が大きかったことを受けて
週明けは軟調スタートとなりそうです。
24日金曜の東京現物市場の日経平均終値が 27453.48円 先物NYクローズが27330円

NY時間のPCE発表もあって力強い上昇を見せたのはドル円。
日足チャートでみて200SMA付近まで一気に上昇してきました。

私、所信聴取前に131円台のロング降りちゃったのよね(´・ω・`)ショボーン
下がったら買い直そうと思っていたのですが下がらず、再度乗り遅れてそのまま。
そのまま持ってればもう2円くらい取れたのに(T_T)
※ドル円日足

200SMA付近はフィボナッチリトレースメントの0.382戻し水準でもあり
一旦136円台レベルでは上値が重くなると思いますが
200SMAを超える上昇となれば次のターゲットは下落に対しての半値戻し
139.60円レベルまでの上昇が見込まれます。

この先もFF金利が6%台まで上昇する可能性が出てきた米ドルの押し目買いかな。
日銀イベントは一旦は終了で足元の円高リスクは後退しています。
次の日銀イベントは黒田日銀の最後の会合、3月10日。来週金曜ですね。

しかし、日本以外の世界の金利が上昇しているというのにドル独歩高です。

※主要国短期債利回り一覧
 
米株が下落する局面においてはキャシュ化が進むことが考えられるため
米ドル高となりやすい。
リスクオフ時はドル高です。
他通貨の金利がどれだけ上がろうともこれには抗えませね。

*********今週の予定************
27(月)
●参議院で日銀総裁候補者に対する所信聴取
●米 1月耐久財受注(22:30)
●米 1月中古住宅販売仮契約(28日 0:00)
●休場:台湾(〜28日)

28(火)
●1月鉱工業生産(8:50)
●1月商業動態統計(8:50)
●1月住宅着工統計(14:00)
●参院、日銀副総裁候補氷見野氏と内田氏への所信聴取と質疑実施
●インド 10-12月期 GDP(21:00)
●米 12月 FHFA 住宅価格指数(23:00)
●米 12月 S&P コアロジック CS 住宅価格指数(23:00)
●米 2月 CB 消費者信頼感指数(1日 0:00)

3/1(水)
●2月新車販売台数(14:00)
●中国 2月製造業 PMI(10:00)
●中国 2月非製造業 PMI(10:00)
●中国 2月 Caixin 製造業 PMI(10:45)
●米 2月 ISM 製造業景況指数(2日 0:00)

2(木)
●10-12月期法人企業統計(8:50)
●2月マネタリーベース(8:50)
●2月消費動向調査(14:00)
●ユーロ圏 1月 失業率(19:00)

3(金)
●2月東京都区部消費者物価(8:30)
●1月失業率・有効求人倍率(8:30)
●米 2月 ISM 非製造業景況指数(4日 0:00)
●米独首脳会談(ワシントン)

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2023年2月23日木曜日

 今夜は2月FOMCの議事録要旨公表。
パウエルFRB議長がディスインフレというフレーズを繰り返したがために
市場がインフレへの警戒を緩めるきっかけを作ったFOMCでした。
(その後の雇用統計やCPI,小売で警戒が再燃するのですが)

FOMC議事要旨:追加利上げ必要、ほぼ全員が引き上げ幅縮小を支持
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-22/RQHWSJT0G1KW01

・多数が25bpsの利上げを支持
・数名が50bpsの大幅な利上げを支持
・12月FF金利予想の5.1%より上がる可能性

足元の経済指標の強さに金利は上昇基調にありますし
ターミナルレートがFOMC想定の5.1%を超えるだろうことは
すでに市場が折り込み始めているためサプライズということでもないのですが
それでも、株式市場は議事録公表を受けて軟調。
為替市場ではドル高が顕著となっています。

このところは1回の利上げ幅が0.25%に縮小されているのを
0.5%幅に拡大すべきとのコメントもでています。
ブラード総裁ですね。

セントルイス連銀総裁、金利5.375%への引き上げを依然支持-早急に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-22/RQHEW7T0G1KW01?srnd=cojp-v2
・3月会合で0.5ポイント利上げを支持する可能性を排除しない

市場では、金利のピーク予想が上方修正されつつあります。

インフレの根強さ鮮明、米金利ピーク予想をエコノミストが上方修正
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-22/RQHIXRT0G1KW01
・米PCE価格指数の予想、2024年上期末まで全ての四半期で上方修正
・3、5月FOMCで0.25ポイント利上げ-年内その後据え置き見込む

というわけでドル高ですが、
ドル円は24日金曜の日銀新総裁、副総裁の所信聴取前には
手仕舞おうかな、と思っています。

米株ですが、3連休明けの火曜日のマーケットで大きく売られましたが、
小売の決算~ガイダンスを受け、この先の小売売上は強くないだろうとの見方が。

ウォルマート、通期利益見通しが予想下回る 慎重な消費姿勢重し
https://jp.reuters.com/article/walmart-results-idJPKBN2UV1GN

米ホーム・デポ株が大幅安、DIY需要鈍化で通期減益を見込む
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-21/RQFSORT0G1LB01

そして今夜はこのニュース。

インテルが大幅減配、16年ぶりの低配当に-投資資金の確保で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-22/RQHFKQT1UM0W01

米株が崩れればふたたびキャッシュ比率が高まるでしょうから
ドル高基調が更に強まる可能性もありますね。
ドル円においては日銀リスクがあるため
ドル買いするならドルストレート通貨がいいかと思います。

例えばユーロ。

1月まで強かったユーロも米金利上昇、ドル高にやられて下落基調ですが
ユーロ自信の強材料も見直し機運がでてきた?

ECBのピーク金利予想で市場は「過剰反応」-ビルロワドガロー氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-22/RQHA8DT1UM0W01
ドイツ銀はピーク金利予想を3.75%に引き上げ-投資家は3.77%想定
ビルロワドガロー氏は中銀預金金利は既に景気を抑制する水準に達していると指摘

そして今日はRBNZ(NZの金融政策)

NZ中銀、政策金利4.75%に0.5%引き上げ 追加利上げ示唆
https://jp.reuters.com/article/newzealand-economy-rbnz-idJPKBN2UW035?feedType=RSS&feedName=special20

サイクロンの被害、非常事態宣言が出された直後ではありましたが
躊躇なく0.5%の利上げを決定しました。
インフレは依然として高すぎるとし、追加引き締めを継続する見通しが
示されました。タカ派的会合であったと見ていいと思いますが
NZドルは直欧州時間にかけて上昇基調を強めましたが
NY時間にはいると全般ドル高基調となりNZドルドルも軟調な展開です。

NZドルショートはかろうじて継続していますが
もっと大きく崩れるイメージだったのよね。。。
今日の高値を再び超えてくるようなら損切りします。

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2023年2月22日水曜日

今夜は欧米のPMI祭。
数字が良ければ株が上がるというわけでもありません。
連休明けの米国株は大きく売られています。

 【ドル】
・1月中古住宅販売件数:400万戸(予想:410万戸、12月:403万戸←402万戸)
・2月製造業PMI速報値:47.8(予想:47.2、1月:46.9)
・2月サービス業PMI速報値:50.5(予想:47.3、1月:46.8)
・2月総合PMI速報値:50.2(予想:47.5、1月:46.8)

2月総合PMI・サービス業PMIが分水嶺である50を回復。
製造業は4ヶ月連続で50割れとなりましたが、1月より予想以上の改善。

こんな数字が出てくると今流行りのキーワード「ノーランディング」の
思惑が広がるというものですが、マーケットはネガティブに反応しています。
金利高、株安です。
※米国債利回り一覧

短期債(2年)は昨年の高値を超えそうですね。
長期債(10年Iは今年の高値更新しています。
というわけで株式市場には向かい風。

※米国主要株価インデックス
そもそもS&P500のEPS成長率が前年比ベースでマイナスになっとり、
ここから米株強気を継続できるとは考えにくいという指摘も。
前年比でS&P500のEPSがマイナスとなったのは2000年以来5回だけ。
その全てで米株市場には調整が入っています。
ここから金利がさらに上昇して昨年のレベルを超えてくるとなると
EPSは更に低下する可能性もありますので、
やはりこの先株を買うのはリスクが高いということになるでしょうか。
還付金の流入だけで上がるというものでもないか・・・。

今週は日銀新総裁、副総裁の所信聴取も注目ではありますが
まだ日本の長期金利が0.5%上限で釘打ちされた状態ですので
こうも米金利が上昇してくると金利差拡大からドル円は上昇圧力が強い。
今日再びドル円相場は135円台に乗せる局面がありました。

ドル円ロング継続です。

【ユーロ】

・2月製造業PMI速報値:48.5(予想:49.3、1月:48.8)
・2月サービス業PMI速報値:53.0(予想:51.0、1月:50.8)
・2月総合PMI速報値:52.3(予想:50.6、1月:50.3)

総合、サービスPMIはしっかりと回復基調を示していますが
製造業PMIが悪化しているのが気がかり。

この数字を受けてユーロはやや売りが優勢となるも
ドイツのZEW景気期待指数は大きく上昇していたことや
ラガルドECB総裁の発言を受けて買い戻され、水準を崩していません。

独・2月ZEW景気期待指数:28.1(予想:23.0、1月:16.9)

ラガルドECB総裁
「3月に50BP利上げを実施する意向」

ドイツ、フランス、イタリアなど欧州圏の金利も上昇の勢いが止まりません。

※主要国短期債利回り一覧 
【ポンド】
・2月製造業PMI速報値:49.2(予想:47.5、1月:47.0)
・2月サービス業PMI速報値:53.3(予想:49.2、1月:48.7)
・2月総合PMI速報値:53.0(予想:49.0、1月:48.5)

英国PMIは総合、サービス業が分水嶺50を回復。予想を上回る好結果。
製造業PMIは50を回復できていませんが1月数値よりもよく予想を超える結果。

ポンド、勢いよく上昇しています。
今夜のPMI祭、英国が最も強い数字だった、ということね。
ここからポンドのロングを考えようかな。。。。

米株が崩れてきたのでリスクテイク時に買われリスクオフ時には
売られやすい豪ドルが軟調。
豪ドル円91.87円ロングは92.61円で手仕舞い、様子見。

明日はRBNZ。NZの金利がどう動くかに注目。
0.5%利上げがコンセンサスですがサイクロン被害で
非常事態宣言が出た直後とあって、波乱があるかもしれません。
どうもNZドルは下がりそうな気がしますね。
0.6214ドルで軽めのショートを作りました。
ストップは0.6270くらいに入れておきます。

今日のひろこのスペシャリストに聞く!は
今熱い鉄鋼株を掘り下げていただきました。
経済ジャーナリスト 和島英樹氏
<ヒデキの注目:鉄鋼株が熱い!>
『電炉企業への高まる関心』
https://youtu.be/R2-h_0ZMvAE
◎高炉と電炉
◎世界主要地域の電炉比率
◎高炉メーカーも電炉転換へ
◎黒鉛電極も重要
◎主な電炉企業

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2023年2月21日火曜日

 今夜の米国市場はプレジデンツデー休場。

よって日本株市場も、為替市場も小動きで
特筆すべき事象はありません。

市場で話題になっているのがノーランディング論。

■ウォール街、「ノーランディング」も想定-米国株は先行き不透明
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-15/RQ3G6YT1UM0Y01
ノーランディング=
金融当局がより長期にわたって
景気抑制的な政策を推進する一方で経済成長が持続する

ハードランディング➡ソフトランディング➡ノーランディングへ?!

もちろん異論もあります。

■株式市場の「ノーランディング」説は楽観的過ぎ-上昇に振り回されるな
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-19/RQB16BDWLU6801

■ノーランディングで米景気後退後ずれ、下期に株価の重しに-BofA
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-17/RQ7XW8DWRGG001
上期はノーランディング想定も、下期ハードランディングリスク

HF勢はショートカバーからリスクテイクに動いていた模様。
足元ではノーランディングシナリオに沿った値動きに見えますね。

■ヘッジファンドがリスクオン姿勢に転じる、12営業日連続でテク株買い
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-20/RQCK4UT1UM0W01?srnd=cojp-v2
・ショートカバーの動きからロングへ、テク株巡る信頼の高まり示唆
・ヘッジファンドは「今追いかけている」-アイコンAのキャラハン氏

日本では3月の日銀会合に注目が高まっています。


■黒田日銀の最後のサプライズあるか、くすぶる3月会合での政策修正
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-20/RQ7V3CT0AFBC01
・市場にサプライズを起こす可能性が指摘されている
・7月までに金融引き締め方向に動くとみるエコノミストは、
 1月調査の54%から70%に上昇
 
早期のYCC修正、いやYCC解除を予想する向きも増えているようですが
となると金利が急騰するリスクに備えよ、ということでしょうか、
日本の機関投資家は金利上昇に備えて日本国債を売り越しています。
売り越しに転じるというのは異例の状態ですね。

■生損保が異例の超長期債売り越し、日銀政策不透明感や金利上昇警戒か
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-20/RQCSGAT0G1KY01?srnd=cojp-v2
・生損保は1月に超長期債を過去最大となる4462億円売り越した。
・データがさかのぼれる2004年以降で売り越しは06年11月以来、2回目
・12月のYCC修正後、金利上昇リスクへの警戒感が高まったため
 ~損切りも入ったか?
 
・海外勢は12月~1月日本国債を売り越し。売越額は4兆1200億円と過去最大

投機筋のJGBショートも膨らむでしょうから
3月会合で緩和維持なら買い戻しによる金利低下、債券価格上昇も
ありそうですけれど、3月が通過しても今後日銀会合のたびに
JGBショートトレードがブームとなるでしょうし、
そんな中にあって機関投資家らは買いにくい展開が続くのでしょう。

131.51円ドル円ロングは133.50円割れで一旦手仕舞うこととします。
現在まだ継続。豪ドル円91.81円ロング 継続中。

NOTE 不穏な動き・・・・

■イラン、ウラン濃縮度84%に IAEAが確認=外交筋
 https://jp.reuters.com/article/iran-nuclear-iaea-idJPKBN2UU0JQ
 
 
■Iran Reportedly On Cusp Of Making Nukes Having Enriched Uranium To 84% Purity
 https://www.zerohedge.com/geopolitical/iran-reportedly-cusp-making-nukes-uranium-enriched-84-purity
 イランが意図的にこの物質を生成したのか、それとも同位体を分離するために使用される高速回転の遠心分離機数百台をつなぐパイプのネットワーク内に意図せず蓄積されたものなのかを判断する必要がある。

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2023年2月20日月曜日

 2月前半のNASDAQの上昇はほぼショートカバーだったか?
売りポジションの買い戻しで上昇が演出されたものと考えられます。

ゴールドマンは顧客向け資料で
「1月31日から2月15日までの米ハイテク株のショートカバーは、
12営業日の合計取引高として過去10年間で2番目の高水準だ」と指摘。

ヘッジファンド、2月前半にハイテク株の空売り買い戻しに奔走
https://jp.reuters.com/article/hedgefunds-strategy-idJPKBN2UR06G

JPモルガンは顧客向け資料で、空売りの買い戻しは通信サービス株と
情報技術(IT)株が中心だったと分析しています。

確かに2月前半、ダウ平均は横ばいで全く上昇していませんでした。
買い戻しで上昇したのはハイテク系中心?
さて、ここから。
売りの買い戻しだけでなく
新規でリスクをとってハイテク銘柄を買う投資家が出てくるか?

BofA Survey Shows Investors Expect Stock Rally to Fizzle Out
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-02-14/bofa-survey-shows-investors-don-t-expect-the-stock-rally-to-last

バンク・オブ・アメリカは2月2日から2月9日まで、
262のファンドマネージャー(運用資産7630億ドル)を対象に調査を行い、
利益期待は改善しているものの、依然として弱気であることを明らかにした。

参加者の83%が、今後1年間の経済成長率はトレンド以下、
インフレ率はトレンド以上と予想しており、
スタグフレーションが最も可能性の高いマクロ環境であると見ている。
過去1ヶ月間、ファンドマネジャーは公益事業、ヘルスケア、消費財などの
ディフェンシブ銘柄から、新興市場の資産や景気に敏感な
シクリカル部門にローテーションを行いました。

ということで、機関投資家は弱気のままです。

ただ、先週のブログにも書きましたが
http://hiroko.yutaka-shoji.co.jp/2023/02/134.html
(金利高でも米株高、資金が入りやすい時期)
2月から確定申告の還付金が株式市場に流入する時期でもあり
5月のセルインメイまで株高が続く可能性も否定できません。

1月の雇用統計の数字やCPIなどの数字を受け
米金利が上昇する中でも大きく崩れていない米株市場、
このまま強気が継続できるか疑問はあるのですが
では、慌てて買い戻した投資家らが、ここから改めて売り直すだろうか?

相場は弱気の中で育つものなのかもしれません・・・。

今週は米金利が更に上昇するか、上昇が止まるのか
24日発表のPCEからデフレータの数字に注目です。

市場予想
PCEデフレーター予想 前年比+4.9%(前月+5.0%) 
コアデフレータ 予想 前年比+4.3(前月+4.4%)
先月までの推移⬇ブルームバーグ


ここでインフレの鈍化傾向が継続しているならドル高基調が止まるかも。
逆にインフレ再加速の兆候があればドル金利上昇でドル高加速。
※米国債利回り一覧

24日は東京時間9:30の日銀の新総裁候補の所信聴取にも注目です。
午後には氷見野、内田副総裁候補の所信聴取が。
就任前にマーケットを揺るがすことはないと思いますが
市場の関心は並々ならぬものがありますので
些細な言葉尻でボラティリティ上昇はあるかもしれません。

ドル円131.51円ロング
豪ドル円91.81円ロング 継続中。
ボラ上昇ならフレキシブルに手仕舞う予定。

■ユーロにも注目です。

ECBインフレ勝利程遠い、3月50bp利上げの公算-シュナーベル氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-17/RQ6YZLDWRGG201
・3月はほぼ全ての妥当性の高いシナリオの下で50bp利上げが必要
・利上げへの経済の反応が過去の例より弱ければ一層強く行動する必要
・量的引き締め(QT)は6月より後に「加速があり得る」

ECBピーク金利、市場は3.75%を完全に織り込む-理事がタカ派発言
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-17/RQ7WGZDWX2PS01
・独10年債利回りは一時9bp上昇し2.57%-11年以来の高水準に迫る
・年内利下げ見通しも後退-昨年12月半ば以来の低い確率

~ECB中銀預金金利が10月までに3.75%となる確率を100%織り込む。
 2月ECB理事会後は3.4%。
 
2月入りからユーロは大きく調整しています。
米金利上昇でドル高基調が強まったことで全般ドル高となったためですが
欧州の金利も上がっているんですよ。
特に短期金利、フランス・ドイツは昨年8月からきれいな上昇トレンド継続。
足元では米金利が再浮上したことに負けてドル高ユーロ安となったのですが
ドル金利上昇が止まり、欧州金利上昇が続くようなら
再びユーロが買い戻される可能性はあるかと思います。
その意味で、今週末の米PCEの数字は注目ですね。
欧州の金利上昇が止まればその限りではありませんけど・・・

■22日火曜はRBNZインフレ NZの金融政策決定会合です。

New Zealand Inflation Expectations Drop Before RBNZ Rate Review
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-02-14/new-zealand-inflation-expectations-drop-before-rbnz-rate-review

今回会合は 0.5%と0.25%とで利上げ予想が分かれていますが
気をつけなくてはいけないのが大災害後の会合だ、ということ。

サイクロン「ガブリエル」によって、
北島全域で洪水や地滑りなどの大きな被害を受けていますが、
先週14日、史上3度目の国家非常事態が宣言されました。

ニュージーランドが史上3度目の非常事態宣言…サイクロン被害拡大、停電も
https://www.yomiuri.co.jp/world/20230215-OYT1T50032/

外為どっとコム総研さんによると
過去2回の同宣言の後、RBNZは利下げしており、
今回も利下げに踏み切る恐れがあります。
https://twitter.com/gaitame_com/status/1626485777504026627

過去2回の非常事態宣言後のRBNZインフレでは利下げしていたと。
さて今回は・・・ということになりますが
前提として、インフレが高止まりの中での利下げは難しいか?
今回の利上げを見送る、という可能性はあるか?

しかしながら市場は0.25,もしくは0.5%の利上げ予想がコンセンサス。

NZの総合インフレ率は月次での伸びは鈍化しているものの、
Q3,Q4と前年同月比では7.2%と高止まり中。
また前年同月比でコアインフレは加速していますので

タカ派スタンスを緩める訳にはいかないと思いますが
NZにとって未曾有の大災害後のRBNZインフレだけに
サプライズには警戒しておきたいですね。

NZDJ/USD Wトップをつけて下げだしたようにも見えますが、、、
200SMAでサポートされるか、1/6の安値を割れると下落が加速しそう。

**********今週の予定***********

2/20(月)
・米国市場休場(プレジデンツデー)
・ブレイナードFRB副議長、退任予定

21(火)
・独 2月 ZEW 景況感指数(19:00)
・英2月製造業PMI速報値
・ドイツ2月製造業PMI速報値
・ユーロ2月圏製造業PMI速報値
・カナダ1月消費者物価指数
・米2月製造業PMI速報値
・米 1月 中古住宅販売件数(22日 0:00)

22(水)
・ 22(水) 1月企業向けサービス価格指数(8:50)
・NZ 準備銀行金融政策決定会合
・1月 31日・2月 1日開催の FOMC 議事録(23日 4:00)
・独 2月 Ifo 景況感指数(18:00)

23(木)
・天皇誕生日 日本休場
・トルコ中銀金融政策決定会合
・米 10-12 月期GDP改定値(22:30)
・20 カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(〜25日インド)

24(金)
・1月消費者物価(8:30)
・1月全国百貨店売上高(14:30)
・日銀総裁・副総裁候補者に対する所信聴取が衆議院で実施(参議院は 27日)
・ロシアのウクライナ侵略開始から1年
・米 PCE1月個人所得・個人支出(22:30)
・米 1月新築住宅販売件数(25日 0:00)

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2023年2月16日木曜日

 1月米CPIの数字を受けてインフレは高止まりする、との警戒から
米金利があらゆる年限で上昇する中で、
米国株は大きく売り込まれる局面もあったのですが、
NY市場引けてみれば、なんとNASDAQ総合指数は
0.57%のプラスで引けました。
今夜もNASDAQ総合指数はプラス圏で推移しています。

※米主要株価インデックス

金利上昇でもNASDAQが崩れないとは。
最悪期は超えた、という見方でいいのでしょうか。
こんなニュースもあるのですが、悪材料には反応薄。

■台湾ICチップ輸出が1月に急減、中国・香港向け-世界的需要減か
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-15/RQ455PDWRGG201?srnd=cojp-v2
・台湾から中国本土・香港への集積回路(IC)チップ輸出が先月、
 2009年1月以来の大きな減少を記録:前年同月比27.1%減少
・エレクトロニクス需要の世界的な落ち込みを示唆

今夜発表された小売売上高も予想を上回る強い数字でした。

■米小売売上高、1月はほぼ2年ぶりの大幅増-全分野で堅調な消費
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-15/RQ4IY2DWRGG001
ほぼ2年ぶりの大幅増:1月は13カテゴリー全てが増加。

・米1月小売売上高:前月比+3.0%(予想:+2.0%、12月:▼1.1%)
しかし米国の景気はホント強いですねぇ。
政策金利が5.25~5.5%まで上昇することを
金利先物市場では織り込まれていますが
(0.25%刻みで後3回の利上げか)
株式市場はまだ上を目指す展開のような気がしますね。

この時期から5月くらいまでは米国株が上昇するアノマリーがあります。
米国の確定申告は例年1~4月中旬。還付金は2~5月に支払われるため
この還付金が株式市場に流れ込むことで株があがるのですが
税還付が5月中には終わってしまうことから5月には株を売れ
(セルインメイ)などの格言があるように
株の下落が起きやすいとされています。

大和証券の木ノ内氏のレポートによると
例年5月までに3000億ドルレベル(約40兆円レベル)の資金が
還付されるとか・・・この全てではないにしても
結構な金額が株式市場に流入しやすい時期ではあるんでしょう。

そうだとするならば足元の株高は需給。
QTだとか、利上げによる金融引締めで市場の流動性が低下する、
という懸念は棚上げで40兆円規模の還付金がリスクテイクする時期。
ただしこれは5月まで、ということですが、
過去をよくよく検証してみると利上げ継続期に株が下がることって
実は少ないんですよね。
むしろ「利下げ開始」とともに相場が崩れるパターンが多い。

なんだかんだ経済が強いから利上げしているんでしょ、ってことです。
利上げできるうちは買いだ、という考え方。

利上げが止まった途端に、やはり景気は悪くなっていたのだ、
とばかりに利食い売りが席巻するという可能性がありますので
株急落のリスクは利上げが停止される7~8月の夏頃、
あるいは利下げ開始が想定される12月頃になるのかもしれません。

※FF金利とNASDAQ、S&P500


ドル円相場はご覧の上昇。136円まで早いかも。
ドル円131.51円ロング
豪ドル円91.81円ロング 継続です。

今日は英国のCPIも話題。
インフレ鈍化していた!というのですがまだ前年同月比10%台。

英国インフレ率 CPI
・英・1月消費者物価指数:前年比+10.1%(予想:+10.3%、12月:+10.5%)
            ⬇前月比▼0.6%(予想▼0.3% 12月+0.4%)
            

・英・1月消費者物価コア指数:前年比+5.8%(予想:+6.2%、12月:+6.3%)
生産者物価指数の方は前月比で大きく上昇しているので
インフレのピークアウト確認、というにはまだ時期尚早かと思います。

・英・1月生産者物価指数・産出:前年比+13.5%
                                           (予想:+13.3%、12月:+14.6%←+14.7%)
               前月比+0.5%(12月▼0.8%)
             
やっぱりまだポンドは安心してロングできませんね・・・。
                            
NOTE
ニュージーランド、サイクロン「ガブリエル」で国家非常事態を宣言
https://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL6N34T0EP
サイクロン「ガブリエル」がNZ離れる、甚大被害の調査始まる
https://jp.reuters.com/article/newzealand-weather-idJPKBN2UP029

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2023年2月15日水曜日

 米1月CPI.やはりインフレがやや強めにでました。
項目別ではまちまちもインフレ再浮上の兆候も。

1月消費者物価指数:前年比:+6.4%(予想:+6.2%、12月:+6.5%)
           ~12月からは鈍化も予想を上回る  

    CPIコア指数:前年比:+5.6%(予想:+5.5%、12月:+5.7%)
           ~12月からは鈍化も予想を上回る 
 1月消費者物価指数:前月比:+0.5%(予想:+0.5%、12月:+0.1%←▼0.1%)
              ~前月比では22年10月以来で最大の伸び
              ~12月分はマイナスからプラスへ修正
              
    同コア指数:前月比:+0.4%(予想:+0.4%、12月:+0.4%←+0.3%)
              ~前月比変わらずだが、前月12月分が上方修正

内訳を見ていくと~
・サービス(家賃除く)が小幅減速
・家賃は12月ピークから減速も前月比+0.7%
・ガソリンなどエネルギーが12月▼3.1%から+2.0へ 3ヶ月ぶりプラス圏へ
・中古車は前月比▼1.9%、あれ?事前報道では強い可能性が高かったのに・・・
・アパレル12月+0.2%から+0.8%に伸び加速:21年12月以来の大きさ
・航空運賃▼2.1
・家庭での食品 +0.4%、2021年8月以降で最も小さい
・処方薬 +2.1%、過去最大の伸び
・老人ホーム +1.4%、過去最大の伸び
・自動車修理 +2.7%、8月以降で最大
・卵 +8.5%!

前の年との比較ではインフレは鈍化しているものの
前月からの伸びの比較でみるとインフレは12月より勢いを増しており
ディスインフレと言えるのかやや不安が芽生える内容。

とはいえ、想定内の数字でもあり、CPI発表直後は乱高下したものの
ドル売り、株高となる局面もありました。
この内容なら材料出尽くしでリスクを取りにいける、と考えた向きがあったのか、
それともイベントディールでショートカバーが出ただけなのかわかりませんが
米主要株価指数は軒並み昨日の終値を超えて上昇する局面がありました。
しかし、現在は売り叩かれて下落に転じています。
トリガーは要人発言でしょうか?

リッチモンド連銀のバーキン総裁
「インフレが目標値達成するには時間がかかる」
「リスクは経済よりもインフレだ」
「インフレが目標値を上回る水準で持続するなら
  さらなる措置を強いられる可能性」
 特別目新しいコメントではないのですが。

Fedウォッチを確認すると市場は3月、5月に加え6月の利上げも折り込んでいます。
3月に0.25%で4.7~5.0%へ
5月に0.25%、5.0~5.25%へ
6月に0.25%、5.25~5.5%へ

そして12月に0.25%利下げして5.0~5.25%に。

12月年内利下げを折り込んだままなの?と意外な気もしますけれど
現在の金利が4.5~4.75%で、その後3回利上げしてからの利下げで
12月に5.0~5.25%になる、ということですから
現時点から見ると高くなっていますのでお間違いなく。

というわけで米金利はご覧の上昇。
2年債はまだですが、2年未満の短期ゾーンの金利は
去年の高値を超えてきていますね。
というわけでドルが巻き返して上昇する展開に。
※通貨インデックス一覧
ややポンドが強いのにはEUとのブレグジット交渉に
スピード進展がありそうだ、という期待が強まっているというニュースが。
今日番組でロンドンFXこと松崎美子さんに伺ったのですが
詳細続報は松崎さんを追いかけて。

このニュースが好感されているようです。

英・EU、北アイルランド巡る対立解消へ新たな合意発表へ=英紙
https://jp.reuters.com/article/britain-eu-idJPL6N34U00S
・英領北アイルランドの貿易規則を巡る双方の対立を解消する
 新たな取り決めが2週間以内に発表される見通し

ポンドも面白そうですね。

ドル円131.51円ロング
豪ドル円91.81円ロング 継続です。

※ドル円日足

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