2023年8月31日木曜日

 ドル円、上値が重いですね。
昨晩のJOLTS求人件数が予想外の減少だったことをきっかけに
米金利が急低下した流れが続いています。

今夜も米景気指標冴えないものが目立ちました。
◆米GDP、4-6月改定値は2.1%増に下方修正-個人消費は堅調
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-30/S07ET1DWRGG001
4-6月期GDP改定値 前期比年率+2.1%(速報+2.4%)下方修正
※ただし個人消費は速報+1.6%から+1.7%に上方修正

◆米ADP民間雇用、8月17.7万人増 予想下回る
https://jp.reuters.com/article/usa-economy-employment-idJPKBN30517Y
・米・8月ADP雇用統計:+17.7万人
                       (予想:+19.5万人、7月:+37.1万人←+32.4万人)

雇用関連指標が冴えないことが
昨日のJOLTSショックを引き継ぐ形で米金利低下をもたらしています。

※ただ、米国は住宅関連指標は強いのよね。
・7月中古住宅販売成約指数:前月比+0.9%(予想:-1.0%、6月:+0.3%)

※米国債利回り一覧

米金利低下がドル高をストップさせ、足元ではドル安転換に見えますが
如何せん今週は月末週であるため
月末要因がどれだけ絡んでいるか。

足元、ややドル円の上値が重く円高気味なのは
月末のリバランス要因によるところが大きく、
基本は円安トレンドだよ、という記事⬇

◆円の対ドルでの反発、持続は見込み薄-月末の調整フローが逆風に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-30/S07LR8T0AFB401?srnd=cojp-v2

来週以降もドル金利低下、ドル安が続くのかどうかがポイントですね。
今週末は雇用統計です。
これが悪ければ、更に金利が下がりドル安が続く可能性もあるとは思いますが・・・。

※通貨インデックス一覧 ドル独歩安、これは月末だからなのか?
今日はドイツCPI受けてユーロが強含む局面も。
◆8月のEU基準ドイツCPI速報値、前年比+6.4%・前月比+0.4%
https://is.gd/TsWXeG
* 8月国内基準ドイツCPI速報値 前年比+6.1%(予想:+6.0%)予想より強い
* 8月国内基準ドイツCPI速報値 前月比+0.3%(予想:+0.3%)
* 8月EU基準ドイツHCPI速報値 前月比+0.4%(予想:+0.3%)予想より強い
* 8月EU基準ドイツHCPI速報値 前年比+6.4%(予想:+6.3%)予想より強い
   
◆ドイツとスペインのインフレ下げ渋る、ECBは警戒を継続
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-30/S07DVNDWRGG001
・ECB当局者はCPIデータが9月の政策決定に重要と強調
・フランス、イタリア、ユーロ圏のCPI統計は明日31日に発表される

というわけで、欧州金利は上昇しています。
米金利が下がっているので、ユーロドルは上昇となりますね。

※主要国短期金利比較

明日、フランス、イタリア、ユーロ圏CPIが発表されますので
これらの国のインフレ率がどうなっているかで、欧州金利が動きます。

ユーロドルロングは継続です。
コストより上には逆差しをおいて利がどこまで伸ばせるか。

豪ドルドルロングは今日そこそこ上昇したんですが
NY時間に入って上値を削っていますね。。。
もう少し粘ってみます。

◆豪7月CPI、前年比4.9%上昇と予想下回る-金利据え置き観測
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-30/-4-9-5-2
前年同月比4.9%(予想5.2%)
インフレが抑制的であるため、追加利上げはないだろうということですね。

このCPIで一旦豪ドル売られたのですが欧州時間には買い戻され
結構上昇していたんだけどな・・・。(月末要因可と思いますが)

NOTE
◆ヘッジファンドが環境銘柄を空売り-米インフレ抑制法の支援は裏目か
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-30/S07FKADWLU6801
・多くのヘッジファンドが再生可能エネルギー株の空売りを開始

気候関連の刺激策がインフレを促進

金利上昇リスク

負債依存のグリーン企業が苦況に。

・グリーン企業は「金利に極めて敏感」-アナコンダ・インベスト
・グリーン企業支援のためのインフレ抑制法(IRA)で投じられる巨額資金は
 逆にインフレや金利高を誘発するとの見方
 
・IRA,今後10年間に最大3兆3000億ドル(約438兆円)が
 再生可能テクノロジーなど環境関連資産に投じられる可能性
 
・カリフォルニアに本社を置くサンパワーの株価は7月下旬以来、約30%下落
・マキシオンソーラーテクノロジーズは同期間に株価が半減

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2023年8月30日水曜日

ドル金利、急低下。

ジャクソンホール会合を受けて上昇していた米短期金利が
今夜、大きく下落しています。

※米国債利回り一覧
今年3月の高値水準を超えようか、というところに来ていたのですが
高値超えに失敗。短期金利は4.8%台へ沈んでいます。

トリガーとなったのは米労働市場への暗雲。
しかしJOLTSってこんなに重要な指標でしたっけ・・・・?

◆米求人件数、7月は約2年ぶり低水準-市場予想を大きく下回る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-29/S05OCCDWX2PS01?srnd=cojp-v2
・882万7000件に減少、予想950万件-前月は916万5000件に下方修正
・離職率は2.3%に低下、2021年1月以来の低水準
・求人件数はこれで過去7カ月で6回目の減少

コンファレンス・ボード消費者信頼感指数、下方修正もネガティブ。

◆米CB消費者信頼感、8月は106.1に低下 予想上回る落ち込み
https://jp.reuters.com/article/usa-economy-confidence-idJPKBN304187?il=0
・8月の米消費者信頼感指数は106.1と
  7月改定値の114.0(117.0から下方修正)から低下

一方で住宅の指標は強いのですが、
◆全米の住宅価格指数、5カ月連続で上昇-強い需要と在庫逼迫で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-29/S05LHGDWRGG001

今夜は企業の求人件数の急減にマーケットが反応。

そして、あっという間に11月FOMCでの利上げ確率が低下。
7月の利上げが最後で、追加利上げなしというのが
最新の金利先物市場の折込みです。
これはまた直ぐに変化する可能性は否めませんが、しかし目まぐるしい。
※CME Fed Watch

これを受けてドル円相場、145円台に沈んでいます。
今日21:00前から急騰147.37円まで上昇していたのですが
典型的な行って来い相場となりました。

※ドル円5分足 これは酷い(T_T)
21時ころのドル円急伸にはニュースがなく、
足元のレンジ上限を超えたことでストップが狩られる動きだったのかと
推察しております。いわゆるショートカバー。

だからこそ、ストップが狩られて踏み上がった後は
その下がスカスカで、あっという間に落ちてしまったのかと思われます。

ユーロドルは昨日の高値を超えたところで逆指値をおいていましたが
これがヒット。1.0851ドルショートは1.0825ドルで買い戻し。

そしてドル独歩安ということで
ユーロドルを1.0847ドルで
豪ドルドルを0.6453ドルでロング参戦。

ユーロドルは200SMAがサポートとなり反発。
豪ドルドルは短期的にWボトムをつけたように見えます。
MACDもゴールデンクロス。
フィボナッチ・リトレースメント38.2%戻しの0.6567くらいまでは
上がるんじゃないか・・・・と期待。
ただし中長期には弱気なのでスウィングでの短期反発狙い。

※ユーロドル日足 200SMA


ユーロにはこんな材料も。
◆ECBの9月利上げ確率、五分五分に上昇=金融市場
https://jp.reuters.com/article/eurozone-bonds-idJPKBN3041AX

※豪ドルドル日足

今夜はドル独歩安。
1~2日はこの流れが続きそう。
その後のことは,PCE価格指数や雇用統計をみて、ですね。
※通貨インデックス一覧

NOTE
円建てゴールド、大手地金商 田中貴金属の店頭小売価格が
1グラム10000円台に乗りました。

◆金価格、史上初の1万円超え…円安・ドル高基調が押し上げ
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230829-OYT1T50085/

◆田中貴金属工業 円建てゴールド価格推移
https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/d-gold.php
◆アップル、9月12日にiPhone15と次世代ウオッチ発表へ-日程決定
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-29/S05UWMDWX2PS01

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2023年8月29日火曜日

 これ以上の米金利上昇はあるでしょうか。
先週のPMIの数字が良くなかったことで米長期金利上昇が止まり、
一方でジャクソンホール会合を受けて短期金利は5%台へと上昇していましたが
今夜は長期金利、短期金利ともにやや軟化しています。

米2年債入札が比較的好調だったことが利回り低下に繋がっているようです。
買いが旺盛となれば金利高は抑制的となります。

今日日中は、11月FOMCでの利上げ折り込みは50%を超えていましたが
現在FEDウォッチを確認すると49%に低下。
今週はインフレ指標であるPCE価格指数や雇用統計など重要指標が発表されますが、
FRBは今後の政策をデーター次第としていますので
まだ本当に11月に利上げがあるという確信に至るには早計でしょう。

ジャクソンホールでのパウエル議長の講演には新味はありませんでしたし
もともとFRBは6月FOMCで年内後2回の利上げを見込むとし
その後7月に1回の利上げを実施、となると年内後1回の利上げがあるはずなのに
市場が勝手に年内利上げ折り込みを後退させていただけです。

それがジャクソンホール会合を受けて
そもそものFRBの想定に戻っただけですので何ら驚くことでもない、
とすればここからの短期金利上昇も
限定的ではないかと思われますが、どうでしょうか。

ちょうど今年3月に短期金利が急騰したレベルに接近。
ここを超えて上昇するかどうかに注目ですね。
長期金利のほうは去年の高値を超えたものの、
再びそのレベルを割り込む低下となっています。

※米国債利回り一覧


ただ、それもデーター次第で
PCEや雇用統計があまりに強い数字になれば
短期金利の一段高は否定できないか・・・。

ドル円は今夜の米金利低下で上値が重い展開となっています。

今夜の発表された指標が好結果。
米株市場はやや強含みで推移。

・米・8月ダラス連銀製造業活動指数:▼17.2(予想:▼19、7月:▼20.0)

ドル金利低下でドル上昇が一服しており
他通貨がやや強含んでいます。
かと言ってトレンドが変わるほどではありません。

ユーロも小幅反発。
こんな発言も。

ECBホルツマン氏、サプライズなければ9月利上げに前向き
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-28/S03IDUT1UM0W01
・インフレは克服されておらず、9月の利上げが恐らく必要だろう
・31日には8月の消費者物価指数
 9/7にはユーロ圏4-6月期GDP確定値が発表、これらに注目か?

31日発表の欧州CPI予想は前年比+5.1%
7月の+5.3%からは減速する予想となっていますが
5%台はまだまだ高インフレ。
コアCPIは前回+5.5%、今回予想が5.3%です。

また、同日21:30には米国のインフレ指標
PCEコア価格指数が発表されますが、
こちらの予想は前年比+4.2%。(21年9月来の低水準だった)
6月の+4.1%より住居費などの影響でやや上昇する見込み。

週末9/1金曜の米雇用統計予想も記載しておきます。
NFP予想 16.3万人
失業率予想 3.6%

1.0851ドルのユーロドルショート継続していますが
月末ってユーロが強含む傾向が強まることが多いので
明日再び今日の高値を超えるようなら買い戻します。
また同じコスト付近で売り直したいところではあるのですが。。。
特に新しいアイディアもなく新規はなし。

NOTE
英中銀、高金利をまだしばらく維持する必要-ブロードベント副総裁
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-27/S02GABDWLU6801

2023年8月27日日曜日

 2023年のジャクソンホール会合は
年内利上げ確率を上げる結果に。

事前にジャクソンホール会合では
自然利子率、中立金利などが上がっている可能性が議論されるのでは?
と騒ぎすぎたために、会合前にすでに
ドル金利高、ドル高、株調整が入っていましたが
蓋を開けてみれば自然利子率など話題にものぼらず。

中立金利に関しては、パウエル議長が講演で
特定の水準を確定するのが難しく
金利抑制的な水準を定めるには不確実性がある、との見解を示しました。

要するにそれが上がっているのか、現状が望ましいのか、
はっきりしたことはわかんないんですよ、というニュアンスで、
タカ派的となることを期待した向きにとっては拍子抜け。

パウエル議長の講演はタカ派トーンではあったものの
従来から示しているスタンスを踏襲したに過ぎず、
一見するとノーサプライズ、ノーイベントに見えますが・・・。

◆FRB:タカ派スタンス堅持だが従来通りでサプライズなし
パウエルFRB議長のジャクソンホール講演要旨
https://is.gd/S9nVGS
・適切であればさらに金利を引き上げる用意がある
・インフレ率が2%に持続的に低下すると確信できるまで、
  ~金利を制約的な水準に据え置く
・データに基づいて次の金利動向を決定する
・中立金利の水準は明確ではない

◆日銀:従来どおりハト派スタンス維持
日銀総裁、緩和維持は「目標やや下回る」基調インフレが理由
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-jackson-hole-ueda-idJPKBN302005
・日銀は基調インフレがなお目標を下回っているために金融緩和を継続している、
 との従来通りスタンスが改めて示す

◆ECB:タカ派スタンス堅持もサプライズなし
ECB総裁、インフレ抑制「中銀はまだ勝利せず」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR25CTP0V20C23A8000000/
・ECBは「インフレとの戦いにまだ勝利していない」
・「政策金利を十分に制約的な水準に定める必要がある」
~インフレ抑制へ金融引き締めを続ける構え
~次回9月ECBでの利上げはあくまで「データ次第」で
  追加利上げの是非を慎重に判断する方針

ラガルド講演全文はこちら
Policymaking in an age of shifts and breaks
https://www.ecb.europa.eu/press/key/date/2023/html/ecb.sp230825~77711105fe.en.html

事前にタカ派となる期待が盛り上がりすぎたため
株式市場にはむしろ安心感が広がり上昇となりました。
◆米国株式市場=上昇、FRB議長講演を消化
https://jp.reuters.com/article/ny-stx-us-idJPL4N3A63VB

--------------------------------------------------
ただ、ジャクソンホール会合を受けて短期金利が上がってきました。
長期金利はほぼ動かず。これまでの長期金利上昇は一服したのですが、
短期金利は今年3月のシリコンバレーバンク破綻で急落する直前の
金利水準に到達しています。
短期金利が今サイクルの高値を超えてくるようだと、
やっぱりドル高が続くということになるでしょうか。

※米国債利回り一覧 短期(2年)金利上昇が加速

FRBは6月FOMCで年内あと2回の利上げの可能性を示し、
7月に利上げを実施していますが、ジャクソンホール会合前は
年内あと1回の利上げは金利先物市場では織り込まれておらず、
7月利上げで打ち止めの可能性を織り込んでいましたが、
ジャクソンホール会合を受けて「11月利上げの可能性」が出てきました。
折り込みは46.7%ですが、据え置きの確率より高くなってきました。
※CME FEDウォッチ


ジャクソンホール会合前は、年内の利上げの可能性を織り込んでおらず
7月の利上げで打ち止めか、という折り込みだったのですが
(FOMC6月見通しでは年内後2回やるとの見通しが示されているにも関わらず
 マーケットはその内1回7月利上げで終わりの可能性を織り込んでいた)

ジャクソンホール会合を受けて年内の追加利上げの可能性が出てきたことで
為替市場ではドル全面高の展開となりました。

※通貨インデックス一覧

※ドル円 ん~高値超えてきそう。。。
要するにドル高のトレンドに変化はなかった・・・。
介入警戒はくすぶるものの、ジリジリと円安が進みそうです。

こんな数字も影響しているかな?

ミシガン大学消費者信頼感指数(確保値)1年・5-10年インフレ予想

1年先のインフレ期待値 3.5%(速報値 3.3%)
5-10年先のインフレ期待値 3.0%(速報値 2.9%)

ドル高継続ということで
1.0851ドルのユーロドルショート継続。

************来週の主な予定***************
28日(月)
・豪小売売上高(7月)
・英国市場はサマーバンクホリデー祝日のため休場

29日(火)
・日本雇用統計(7月)
・米 6月 FHFA 住宅価格指数(22:00)
・米 6月 S&P コアロジック CS 住宅価格指数(22:00)
・米 7月 JOLTS 求人件数(23:00)

30日(水)
・月消費動向調査(14:00)
・豪消費者物価指数(7月)
・ドイツ消費者物価指数(8月
・米 8月 ADP 雇用統計(21:15)
・米 4-6月期 GDP 改定値(21:30)
・ 7月中古住宅販売仮契約(23:00)
・米GDP改定値(第2四半期)

31日(木)
・日本7月鉱工業生産(8:50)
・中国製造業PMI・非製造業PMI(10:30)
・ユーロ圏 7月失業率(18:00)
・ECB議事録(7月27日開催分)
・ユーロ圏消費者物価指数(8月)
・インド 4-6月 GDP(21:00)
・米 7月個人所得・個人支出(21:30)
・米個人所得支出(7月)
・米PCE価格指数(7月)
ピル英中銀チーフエコノミスト、会議「先進国の金融政策」出席
ボスティック・アトランタ連銀総裁、討論会参加
コリンズ・ボストン連銀総裁、講演

1日(金)
・日本4-6月期法人企業統計(8:50)
・中国 8月 Caixin 製造業 PMI(10:45)
・米 8月雇用統計(21:30)
・米 8月 ISM 製造業景況指数(23:00)

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2023年8月25日金曜日

NVIDIAの決算、予想を超えてきました。

 エヌビディア株急伸、上場来高値-AIの追い風が業績見通し吹き上げ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-24/RZWEHJT1UM0W01

超絶好決算が飛び出しましたNVIDIA.
業績内容は記事を参照いただくとして、
気になるのが今日の米株市場です。

NVIDIAも上昇し上場来高値を更新したのですが、
寄り天ですね。
GAFAMT銘柄全てそう。

米主要株価インデックスも高寄り後、値を削っています。
ジャクソンホール会合前に
リスクテイクするより、リスク回避する方向で
ポジション整理が進められているのでしょうか。
高寄り後、値を削る展開というのは利食いが優勢ということかと思います。

ジャクソンホール会合出席の要人らのコメントが
ぽつぽつ報じられていますが、天王山は
25日午後11時5分~のパウエル議長講演でしょう。

年内の米追加利上げ必要とは想定せず=フィラデルフィア連銀総裁
https://jp.reuters.com/article/idJPL6N3A50CD?il=0
ボストン連銀総裁、米国は一段の利上げ必要かもしれない
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-24/RZWJDMT0AFB401?srnd=cojp-v2
米経済の再加速、FRBの利上げ終了遅らせる可能性-ブラード氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-24/RZWAIYDWX2PS01?srnd=cojp-v2

昨日の欧州PMIを受けて乱高下したいたユーロドルを
1.0851ドルで売り参戦。
トレンドは下落方向で継続していると思いますが
明日のパウエル議長が思ったよりタカ派的でなかったり
自然利子率の議論が市場の思惑と異なるようなら
ドル安となりユーロが巻き戻すリスクもありますので
コストに逆指値をおいておきます。

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2023年8月24日木曜日

 ユーロ圏PMI、8月はサービスも縮小局面 製造は底打ち示唆
https://jp.reuters.com/article/eurozone-economy-pmi-idJPKBN2ZY0KC
・ユーロ圏・8月製造業PMI:43.7(予想:42.7、7月:42.7)
・ユーロ圏・8月サービス業PMI:48.3(予想:50.5、7月:50.9)50を割り込む。


製造業、底打ち示唆とヘッドライン。
前月42.7が43.7に改善していますが、それでも景気の分水嶺50を下回っています。
サービス業は今年始めて50を割り込んでしまいました。

・独・8月製造業PMI:39.1(予想:38.8、7月:38.8)
・独・8月サービス業PMI:47.3(予想:51.5、7月:52.3)


ドイツの製造業も持ち直しているようですが、30台ですよ。
サービスPMIは50を割り込む悪い結果。
総合PMIは20年5月以来の低水準です。

これを受けてユーロは急落。
ECBの9月理事会での追加利上げへの期待は後退したようです。

◆ECB、9月に利上げサイクル一時停止へ=JPモルガン
https://jp.reuters.com/article/eruope-ecb-jp-morgan-idJPKBN2ZY17H
・9月0.25%の利上げ確率 40%程度
・年内の0.25%乗り上げ確率は60%弱
・10月に最後の0.25%の利上げを決定するとの予想

イギリスポンドも同様に急落しました。

◆英総合PMI、8月速報47.9で2年半ぶり低水準 マイナス成長リスク
https://jp.reuters.com/article/britain-economy-pmi-idJPKBN2ZY0R9
・英・8月製造業PMI:42.5(予想:45.0、7月:45.3)
・英・8月サービス業PMI:48.7(予想:51.0、7月:51.5)
       総合PMI:47.9 21年3月以来の低水準


英国PMIは総合、製造業、サービス全てが50を割り込む結果。
GDP成長率が第3四半期にマイナスに転じる可能性が出てきた模様。
インフレが高いままですので、これで経済成長がマイナスとなれば
スタグフレーションですね。。

ところが、ユーロ、ポンドともに急落分を取り戻す大きな反発を見せます。
米国のPMIも悪かったからですね。
これでドル売りになりました。

◆米総合PMI、8月は6カ月ぶり低水準=S&Pグローバル調査
https://jp.reuters.com/article/usa-economy-pmi-idJPKBN2ZY1BH

・米・8月製造業PMI:47.0(予想:49.0、7月:49.0)予想外の低下
・米・8月サービス業PMI:51.0 (予想:52.2、7月:52.3)2月以来最低
・米・8月総合PMI:50.4(予想:51.5、7月:52.0)


50を7カ月連続で上回ってはいるものの
製造業とサービス業の両方で予想を下回る結果でした。

ドル金利が急低下したんですね。

※米国債利回り一覧


しかし、金利低下は米国だけではありません。
欧州、英国のPMIも振るわず、英国、欧州の金利も急低下しています。

※主要国長期債利回り一覧

円金利だけ下げていません、PMIショックなので日本は関係なし。
ということでドル円、ユーロ円、ポンド円などがご覧の下落。
円高方向に反応していますね。
ジャクソンホール会合前に、PMIでこれだけ動くとは・・・。
う~む・・・ノーポジのまま。

今夜はNY引け後にNVIDIA決算。

NOTE
◆米30年物固定住宅ローン金利、7.31%に上昇-2000年以来の高水準
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-23/RZUC3XT1UM0W01

住宅購入申請の指数は6週連続で低下し、1995年以来の低水準
借り換えも含めた全体の住宅ローン申請指数は184.8に低下し、1996年以来の低水準

ところが、今日発表された新築住宅販売件数は驚異的強さ。

◆米新築住宅販売、7月は1年半ぶりの高水準-市場予想も上回る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-23/RZUKHAT0AFB401
・7月新築住宅販売件数:71.4万戸(予想:70.4万戸、6月:69.7万戸)

このカラクリは多くの住宅所有者がコスト増で住み替えに消極的となっているため、
中古住宅の在庫不足を招いており、
住宅の買い手は新築物件を購入せざるを得ないからだとか。
建設業者も購入者に優遇措置を拡充していることも手伝っている模様。

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2023年8月23日水曜日

米長期金利上昇はやや勢いを弱めています。
21日月曜より低下しており、
一方で日本の長期金利が高値を更新していることから
ドル円相場の上昇の勢いも削がれています。

※米国債利回り一覧

※日本国債利回り 10年 2年
10年金利は9年半ぶりの水準へ上昇してきた

※ドル円 上値追い一服ですが、まだトレンドが転換したわけではない
今日は国家隊(と呼ばれる中国政府の株購入)が出ていたのか
上海総合指数が下げ止まって反発したことから
豪ドル、NZドルなどオセアニア通貨も反発基調を強めました、

※上海総合 5分足
ただし日足でみるとこんな程度です⬇
※ドルストレート通貨 オージー・キウイが反発した
キウイドルショートの利幅が削られる展開・・・
NZドル0.5960ドルショートは0.5960ドルで買い戻し。
今夜はNY引け後にNVIDIA決算、明日は米英欧のPMI,
24~26日はジャクソンホール会合とイベントが続くのでノーポジです。

しかし、7/31と8/3には長期金利上昇で臨時買いオペを実施したのですが
その水準を超える金利上昇でも日銀は動きませんでしたね。

足元で円安が進み、
昨年の1回目の介入を実施した145円レベルを超えてきたこともあり
ここで緩和強化には動けないということでしょう。
世界の金利が上がっているのですから日本の金利が連れ高となるのは
自然なことです。。。
1%まで許容するというのですからこのまま金利が上がっていけば
ドル円上昇も限定的となるかもしれません。
米金利がさらに上昇を加速させなければ、ですが。

財務相は24年度予算の概算要求で
10年国債の利払い費の前提となる積算金利を1.5%に引き上げています。

◆国債利払い費の金利1.5%に引き上げ、来年度予算の概算要求-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-22/RZKN46T1UM0W01
・23年度予算から0.4ポイント引き上げる
・昨年は要求段階で1.3%だったが、1.1%に据え置かれた

NOTE
◆9月に経済対策検討へ、月内に燃油対策の方向性提示を党に指示-首相
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-22/RZSCUDT0G1KW01
・ガソリン経由補助金事業は4月末期限を9月末に延長していたが期限迫る。

・23年1月から補助上限額を35円から徐々に引き下げ、
 6月以降は段階的に補助率を縮小している。
 
◆米雇用者数、年間50万人下方修正のリスク-23日に年次基準改定発表
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-22/RZSL7DT1UM0W01?srnd=cojp-v2
23年3月まで1年間の米雇用者数は、
23日に発表される年次ベンチマーク(基準)改定で増加幅が下方修正される見通し

3月まで1年間の雇用者増が速報値で50万人近く下方修正されるとみている。
1カ月当たり約4万人の下方修正に相当

この規模の下方修正があったとしても、
雇用者数の伸びは月平均で30万人程度と力強いペース

◆1~2年は日本格付け変わらない、日銀正常化波乱ならリスク-S&P
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-22/RZPRSVT1UM0W01?srnd=cojp-v2
・日本国債の格付けは今後1、2年は変わらないだろう

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2023年8月22日火曜日

 明日23日(火)は英欧米のPMIが発表されますし、
NY引け後にNVIDIAの決算が出てくるし、
24~25日はジャクソンホール会合ですし、
イベントを控えて様子見気分が強いマーケットではありますが
米金利上昇は止まらず、ドル高基調が強まっています。

※米国債利回り一覧

長期金利4.35%台は2007年以来16年ぶりの水準。

この金利上昇はジャクソンホール会合に向けて
自然利子率が上昇している可能性を折り込むものと考えられますが
米景気がいいということで長期金利の水準訂正が起きているだけだとするなら
それほど悲観することはないはずですが、米株は軟調地合いが続いています。
ただし、暴落するというセンチメントではありません。

※米国主要株価インデックス
ドル金利が強いのでドル高だ、というのと同じく
欧州金利、英国金利など主要国の金利がすべからく高いので
今日は「円安」という側面が強かったですね。

※主要国長期金利比較
為替市場、足元では短期債より長期債がフォーカスされています。
円金利も上昇しているのですが、要はボラティリティ。

ということでクロス円が強い。
オセアニアは今日は強かったですが、トレンドは弱いのでご注意を。
やはり中国リスクはオセアニア通貨に色濃く反映しているのかもしれません。

※ドル円、クロス円日足

ドル円は再び146円台に乗せてきましたが
介入警戒はあまり強くありません。
JPモルガンは日本の為替介入は「150円付近」を想定している模様。

いつ介入が来るか怖いのですが、
ドル円ショーターは焼かれまくっている相場ですね。
ドル円、クロス円は静観です。

今はドルストレート通貨のほうが安心感がありますが
ユーロドル1.0931ドルショートは1.0885ドルで買い戻しました。
明日欧州のPMIが発表されることもあり、リスクを避けたい。
NZドルショートは継続しています。

※ドルストレート通貨日足
人民元下落が一服しているのですが
どうやら中国は人民元買い介入を実施しているようです。

関係者、中国の国有銀行がオフショア人民元買いを実施しているもよう
https://fx.minkabu.jp/news/272586

先週こんな記事がありましたので驚きではありませんが。
8/17 中国が国有銀行に為替介入の強化指示、急激な元安阻止
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-17/RZJ58NDWX2PS01

といいますか、今日、中国利下げしていますよね。
利下げして元を買うという矛盾。
(日本も中国を笑えないのですが)
◆中国、1年物LPRを小幅引き下げ 5年物は予想に反し据え置き
https://jp.reuters.com/article/cn-cen-rate-cut-idJPKBN2ZW02Z?il=0

更に、自社株買いを政府が推奨。
◆中国企業、相次いで自社株買い発表 当局の株価対策受け
https://jp.reuters.com/article/china-stocks-idJPKBN2ZW06G?il=0

人民元安が中国経済にとってプラスであるという時代ではなくなっています。
米中貿易は規制強化で自由ではありません。
足元の元安は海外からの投資が途絶えたことと
国内からの資本流出によるものかと思われます。

しかしこれらの中国リスクは、
現在のところマクロ経済を冷やすフェーズにないようですね。
今日は東京株式市場、全般反発基調にありました。

今週はNVIDIA決算にジャクソンホールと重要イベントが控えていますので
新規ポジションはなし。

NOTE
Surge in zero-day options sparks fears over market volatility
https://www.ft.com/content/7799af5a-f62d-4905-8f88-8aa53e205e47

ここ数週間、極端に日付の短いオプション市場が活況を呈している
S&P500種指数が1日のオプション総数に占める割合は、
8月11日までの1週間で、ゼロデイ・オプションが55%を占め、過去最高。

アナリストの間では、連日の活発な動きが
株式の急落を引き起こしているのではないかという懸念が広がっている。

S&P500のゼロデイ・オプションは、
S&P500オプション全体の出来高の43%を占める。

ゼロデイ契約の需要は過去3週間でさらに急増。
S&P500のゼロ・デイ・オプション購入日数上位10日のうち4日が8月。
この間、ベンチマークである米株価指数は4%以上下落。

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2023年8月20日日曜日

 この週末も中国のネガティブニュースが。
◆不動産大手の中国恒大集団、米国で破産法の適用申請
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1808C0Y3A810C2000000/
・恒大の債務総額は22年末で2兆4374億元
・有利子負債6123億元の27.3%は米ドル及び香港ドル建て

チャプター11じゃなくて15?
米連邦破産法15条は米国籍以外の企業が
米国内の資産を保護する目的で申請するもので、
認められれば債権者による資産の強制的な差し押さえを回避できるとあります。
米連邦破産法11条は原則120日以内に再建計画を策定することになっていますが
再建することが前提ではないということでしょうか。
しかし恒大集団が務の支払いができずデフォルト状態となったのは

この報道は18日金曜のと東京時間に飛び出しました。
恒大集団は21年12月にドル建て債務のデフォルトを起こしており
22年3月には株の売買も停止されていましたので
驚きはそれほどなかったように見えますが、
先週は同じく、不動産大手の碧桂園が7日、
発行したドル建て社債2本総額2250万ドル(約33億円)の利払いが
できなかったことがニュースになっていましたよね。
利払いが行われなかったのは2026年2月満期債と30年8月満期債ですが
30日間の猶予期間内に支払いができなければデフォルト(支払い不能)となります。

そして、これに関して週末でてきたのがこれ。

◆中国・碧桂園、私募債の償還延長提案へ 債務再編急ぐ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM190J80Z10C23A8000000/
私募債の償還を3年間延長する案を債権者に提案する
対象は9月2日に償還期限を迎える人民元建ての私募債で、
元本残高は約39億元(約780億円)

9月2日償還分の元建て私募債の償還延期を
債権者が受け入れるのかどうかわかりませんが、
まずは7日に利払いができなかった社債の支払い猶予が
30日後にやってきますので、ここで支払いができなければ(これはドル)
デフォルトとなるわけで・・・。

そして流石中国。

◆中国不動産大手の碧桂園、ハンセン指数銘柄から除外-定例見直しで
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-19/RZM42ET0AFB401
香港ハンセン指数から碧桂園を除外することを決定。
先週は若年層の失業率の公表を一時停止することを決めました。

◆中国、若年失業率の公表一時停止 海外投資家の信認さらに低下も
https://jp.reuters.com/article/china-economy-unemployment-idJPKBN2ZQ06F

不動産企業だけが問題ではありません。
中国は政府の負債も問題です。

◆土地売却で財力誇った中国地方政府、不動産危機で借金まみれに
https://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2023081880021
大手投資銀行ゴールドマンサックスは
中国地方政府の負債規模が94兆元(約1880兆円)に達すると試算した。
中国のGDPに占める地方政府負債の割合は
2019年の62.2%から昨年には76%へと急激に上昇

中国地方政府の債務って1880兆円もあるの?
と思ってちょっと調べてみたら
6月の記事ですでに1100兆円(22年末)という資産がありましたね。
あれから8ヶ月でさらに700兆あまり増えたということでしょうか。

◆中国、地方政府の「隠れ債務」1100兆円 深まる財政難
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM059Q10V00C23A6000000/

記事中に出てくるこの文章。

中国の中央政府(国務院)は「地方政府の合法的な資金調達ルートは地方債のみ」と定める。実際には融資平台が資金を調達し、公共事業などで経済を支えてきた。

この「融資平台」が新たな火種なんですよね。
※融資平台(LGFV)は、中華人民共和国の地方政府が傘下に置く投資会社

◆23年時点の債務残高は66兆元(1300兆円強)だそうです。
https://twitter.com/yoichitakita/status/1690519783819939840

先週、こんな報道がありました。

◆中国、約20兆円のLGFV債務を地方政府に付け替えへ-(8/11)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-11/RZ8330T0G1KW01

付け替え?債務負担を地方政府に付け替えるというのは要するに
公的に飛ばしを行うということでしょう?!
さらに週末にはこんな報道が。

◆中国、融資平台の社債利回り低下 暗黙の政府保証見込み買い殺到(8/18)
https://jp.reuters.com/article/china-lgfv-bonds-idJPL4N39Z0HO
中央政府が地方政府の債務問題に取り組む方針を示したことから、
投資家は暗黙の政府保証を見込んでLGFVの社債に殺到

中央政府にどんな策があるというのでしょうか。
付け替えでLGFVの破綻を先延ばししている現状で・・・

さらに大手の資産運用会社が投資商品の支払いが滞っている模様。

◆中国、大手資産運用会社の投資商品支払い遅延で作業部会設置ー(8/14)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-14/RZDF20T0AFB401
・中融国際信託で複数の高利回り投資商品の支払いが滞っている
・中植は1兆元(約20兆円)超の資産を管理

◆中国不動産危機、影の銀行に波及-信託商品の投資家が異例の抗議
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-17/RZICSXDWRGG001
中国の信託業界は2兆9000億ドル(約425兆円)規模
信託セクターの不動産へのエクスポージャーは2022年末時点で
約2兆2000億元と総資産の10%に相当。

◆深まる中国シャドーバンキング(影の銀行)の問題
https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2023/fis/kiuchi/0818_4
多くの信託会社は地方政府や国有企業が株主になっており、
一部の融資は地域のインフラ計画を支えている。
そのため、信託商品には政府による暗黙の保証が付いている、とみなされることが多い。

というわけで、中国リスクがマーケットに影を落とすリスク。

◆中国に悪材料相次ぐ、身構える世界の株式運用者-有望だった投資裏目
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-19/RZMBLWT0G1KW01?srnd=cojp-v2
・対中エクスポージャーが大きいグローバル企業から成る
   MSCIの指数は今月に入り約10%安
・バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストは
   米国株がさらに約4%下落する可能性がある

◆中国の「リーマン・モーメント」懸念する投資家
https://jp.wsj.com/articles/investors-fear-chinas-lehman-moment-is-looming-c75e0383

中国のニュースまとめるだけですごいボリュームになっちゃう💦
次々に噴出する中国リスクに
金融市場がチャイナショック的な下落になるのか否か、
この秋は予断を許さないムードになってきました。

たとえば、中国政府がLGFV救済のためにドルを調達、
米国債を売るなんてことがあればドル金利はさらに上昇します。
中国、中東諸国がこのところ米国債保有を減らす傾向にあることは
周知されつつありますが、これが加速しないといいですね。

◆サウジアラビアは6月に米国債保有を32億ドル削減し、約7年ぶりの低水準となった
https://twitter.com/Barchart/status/1691914240771182702
隣国のUAEは40億ドル近くを売却した。
中国も6月に113億ドルを売却し、2009年半ば以来の低水準となった。

ただ、米株がさらに急落するようなら資金は債券市場が受け皿となるでしょうから
これ以上ドル金利が上がらないような気もするんだけど、
ドル金利の行方に関しては今週のジャクソンホール会合の注目度が高いですね。

注目のポイントは先週書きましたのでこちらを↓
◆ジャクソンホール会合では「r*」が話題に?~中国危機がドル高をもたらす可能性
http://hiroko.yutaka-shoji.co.jp/2023/08/r.html

そしてもう一つの注目はNADIAの決算。
23日(水)取引時間終了後に5-7月期決算を発表します。

chatGPTブーム(生成AI)需要期待でNVIDIAの株は
22年末比で3倍にまで大きく上昇しました。
期待で買われた側面は大きくなかったか?
この金利高で、本当に成長できているのか・・・。

このところ、株安でもドル円相場はリスクオフの円高になりません。
相関が強いのは米長期金利。
利上げなどの金融政策が注目されるときには短期金利に相関するのがセオリーですが
足下では利上げではなく、景気後退懸念の払拭による金利高の長期化に
市場のフォーカスが集中しているということですが、
中国リスクによる先行き不安が高まるような動きが強まれば
長期金利上昇も一服し、ドル円上昇も一服する可能性も出てくるかと思われます。

ユーロドル1.0931ドルショート
NZドル0.5960ドルショート 継続ですが
ドル金利が急低下することがあればドル高も一服するでしょうから
利食いできるうちに買い戻すこととします。

リスクオフ相場が広がればドルへのレパトリでドル高加速、
って線もあるかもしれませんが。
人民元売り蛾続くことでドル高継続とかね・・・

********今週の主な予定************

23日、8月のユーロ圏及びドイツ・フランス、英国、米国のPMI(購買担当者景気指数)が
一斉に発表されます。ユーロ、大きく動くかもしれません。

欧、英、米の景況感に注目
https://fx.minkabu.jp/news/272516

<8月21日(月)>
◆独7月生産者物価指数(PPI)
◆香7月消費者物価指数(CPI)
◆決算:ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)

<8月22日(火)>
◆米7月中古住宅販売件数
◆米8月リッチモンド連銀製造業指数

<8月23日(水)>
◆NZ小売売上高(第2四半期)
◆ドイツ製造業PMI・非製造業PMI速報値(8月)
◆ユーロ圏製造業PMI・非製造業PMI速報値(8月)
◆英国製造業PMI・非製造業PMI速報値(8月)
◆米製造業PMI・非製造業PMI速報値(8月)
◆米8月総合購買担当者景気指数(PMI)速報値
◆米7月新築住宅販売件数
◆決算:エヌビディア(NVDA)

<8月24日(木)>
◆米7月耐久財受注
◆米ジャクソンホール会議(25日まで)
◆決算:ギャップ(GPS)

<8月25日(金)>
◆8月東京都区部消費者物価指数(CPI)
◆独4-6月期国内総生産(GDP)改定値
◆8月IFO企業景況感指数
◆米8月ミシガン大学消費者態度指数確報値

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2023年8月18日金曜日

 米長期金利上昇は今日も続いています。
4.3%台に乗せてきました。
米株はこの金利高に押されて今夜も軟調です。
(高寄りするも上げ幅削る展開)

米国の超長期金利(30年)は2011年来の高値更新です。

30年物米国債利回りが2011年以来の高水準に上昇
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-17/RZJ7QLT1UM0W01

金利上昇は米国だけではありません。

世界の国債利回りが15年ぶり高水準、日本の入札不調が売りに拍車
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-17/RZIMSET0AFB401
~世界の国債売りに拍車をかけたのは日本で、
 日本の財務省が17日に実施した20年物国債入札は極めて低調だった。
 
確かに日本の金利も上昇してきましたね。
日銀の政策変更の思惑も高まりつつあるようです。

日銀の追加利上げまで織り込むOIS市場、1年後予想が半年ぶり水準
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-17/RZIJ59T1UM0W01?srnd=cojp-v2
金利スワップ市場は1年後に日本銀行のマイナス金利政策の解除にとどまらず、
次のステップとなる利上げまで織り込み始めている。

だったらもっと円高になってもよくない?
今の市場のテーマがジャクソンホール会合やドル金利だからなのかな。
現在のところ日銀利上げ観測が頭をもたげ始めたというのに
円高となる兆しがありません。。。

世界の金利上昇で株式市場は軟調。
ところがドル円相場は今日146円台半ばまで上昇しました。
欧州時間からNY時間にかけて調整がありましたが
再び買い戻されています。

株安でもドル円が下がらない展開。。。
今日の値動きだけ切り取ってみれば
債権売り、株売り、通貨売りで日本はトリプル安ですね。
欧州株も安く、ユーロ売りですので欧州もそうですが。

米金利上昇が止まらない背景箱のところのブログで
書いてきましたので改めて書きませんが、
今夜の米指標も強く、金利上昇に拍車をかけているようです。

・米・8月フィラデルフィア連銀製造業景況指数:12(予想:▼10.0、7月:▼13.5)
・米新規失業保険申請、5週間ぶり大幅減少-労働市場の強さ続く
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-17/RZJC76DWLU6801

ドル高基調続きそうですので
ユーロドル、キウイドルショート継続しています。

NOTE
中国も大変です。
世界の金利高トレンドに逆行し中国の金利は低下が続いていますが、
止まらぬ人民元安で中国当局は介入強化指示。

中国が国有銀行に為替介入の強化指示、急激な元安阻止-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-17/RZJ58NDWX2PS01

それから中国の数字は信用できないという記事。
まあ、薄々みんな思っていたことですが・・・

中国の住宅不振、公式データよりはるかに深刻か-仲介業者や民間情報
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-17/RZID4RT1UM0W01?srnd=cojp-v2
・公式統計、不動産開発企業の記録的なデフォルトにもかかわらず極めて底堅く推移
・不動産仲介業者や民間のデータ提供者が明らかにする状況はこれよりもはるかに厳しい。

今週のマーケット・ディーパーは
りそなアセットマネジメント運用戦略部
チーフ・ストラテジスト黒瀬浩一氏に解説いただきました。

日米の株価、上値が重くなってきました。
ここからの日本の景気?
米国生成AI相場はバブルなのか?

株がなぜ下げ始めたのか、
そしてここからのネガティブ材料とポジティブ材料、
米国テックバブルの見極め方などなど動画をぜひ!
<日本の景気敏感株にみる投資家の前のめり>
『生成AIバブルはもう既に5-6合目』
https://youtu.be/5BHHSmvwb8w
今週のひろこのウィークリーゴールドは
中国のゴールド買いについて。
池水さんに伺っています。

このところネガティブニュースばかりの中国ですが
ゴールド市場における存在感は大きい。
中国の野望が透けて見えます。

<人民元建てゴールドは史上最高値レベルに>
『止まらない中国の金(ゴールド)買い』
https://youtu.be/5FcCYAGtJO0
◎人民銀行のドル買いの背景
◎上海ゴールドプレミアム
◎中国ゴールド需要

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