2023年1月31日火曜日

 ・令和国民会議(令和臨調)が政府・日銀の共同声明の見直しを提言。
 この報道でドル円相場が高値から1円ほどの急落、
 日経平均はじめ日本株が売り込まれました。
(その後戻りましたが)

・春節明けの中国。
 香港ハンセン指数、売りから始まりました。
 春節の国内旅客数は前年比+74%とのことですが
 コロナ禍以前に比べると半減しています。
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■令和臨調、物価2%「長期の目標に」 政府・日銀に提言
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB300QQ0Q3A130C2000000/
政府・日銀の過去10年の政策効果を検証、新たな共同声明を結ぶよう提言。
■骨子案
①政府・日銀の共通目標に賃金上昇も明記
②政府は潜在成長率を高め持続可能な財政構造を確立する
③日銀は物価2%目標を長期的に目指す
④政府・日銀の連携を定期的に検証・開示する

2%のインフレターゲットは今や先進国の標準目標ですが
これを緩めるというのは?今年の春闘では賃上げ期待も大きく
インフレ目標達成が見えてきたところです。
ここまで黒田日銀が積み上げてきたものが水の泡とならねばいいですが。

しかしこうした民間の提言になぜマーケットが過剰に反応したのか。

この提言を行った令和臨調の共同代表に
日本総合研究所の翁百合理事長の名前があるからですね。

官邸は黒田総裁の後任に雨宮正佳副総裁、女性初の副総裁として翁百合氏を
充てるべく最終調整に入った、という一部報道もあり
日銀副総裁候補として有力視されているのです。

経済界では広く知られていますが
1990年代に「岩田翁論争」という有名な経済論争がありました。
当時の岩田規久男上智大学教授と翁邦雄日本銀行調査統計局企画調査課長
による「マネーサプライ論争」です。経済界では広く知られていますが、
後に岩田氏は日銀副総裁になられました。
岩田氏が副総裁時代には2%インフレ目標達成は叶わなかったのですが…。
その時期の財政政策、成長戦略に問題があったためと理解しております。

翁氏とは一度だけインタビュアーとして仕事でご一緒したことがありますが、
話題の翁百合氏は翁邦雄氏の奥様。
翁百合氏は日銀の金融政策においてその副作用が懸念されるとして
政府・日銀の政策協定(アコード)見直し、2%物価目標の柔軟化の
必要性を説いてきました。また防衛3文書をめぐって設置した有識者会議の
メンバーでもあり増税の必要性をも説いています。

簡単にまとめると財政規律派、緊縮派の印象が強く
翁氏が日銀副総裁となればこれを円買い、日本株売りの材料と
とらえる投資家が待ち構えているというのが
今日のマーケットの反応だったかと思います。

2月10日には日銀人事案が国会に提出される予定ですが
このタイミングでこうした提言を行った、ということは…?!
思惑がマーケットを神経質にしていますね。

今日はその後、黒田総裁の緩和を継続するとの発言で
ドル円も日本株も急落前の水準を回復しています。

■金融緩和の継続で賃金上昇伴う物価目標の実現可能=黒田日銀総裁
https://jp.reuters.com/article/kuroda-idJPKBN2U906P
衆院・予算委員会で
「金融緩和を続けていくことで、賃金の上昇を伴う形で
 物価目標を持続的・安定的に実現することは可能だ」
「引き続き物価2%目標維持し、金融緩和を継続する必要」
日銀人事を巡る報道でドル円、日本株のボラティリティはますます
高まりそうですので、レバレッジは低めに。リスクは抑えめに。
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春節明けの中国株、軟調です。

アジア株 総じて下落、香港株は急反落
https://minkabu.jp/news/3503811

香港ハンセン指数

今夜はナスダック総合指数も売りが優勢。
テクニカル的に強烈な抵抗ポイントに見えますね。
昨日のブログにも書きましたが
Tesla個別株OPの影響で全体が上昇していたという可能性も否定できない中、
しかも、今週はMeta、Apple、Amazon、Alphabetといったテック企業の決算、
FOMC,雇用統計というビッグイベントを控えています。

これらイベントを全てこなして上昇するようなら強い。
上る可能性も否定せず柔軟に行きたいと思っていますが
今ポジションは軽めにしておきたいですね。

というのも、今夜、ドル円と日経先物が意外と強い。
日経平均は現物引け値より100円程度高い水準にあります。
ドル円も130.30円までじり高。。

※世界の株価から CFD,先物が強い
※ドル円

米株には警鐘を鳴らす向きがありますが、
大きなイベントを控えたこの局面では当然といえば当然。

上値追うなとモルガンSウィルソン氏、JPモルガンも売り勧める
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-30/RPADDRDWRGG301?srnd=cojp-v2

豪ドル0.7007ドルロングは先週金曜の安値割れで手仕舞いました。

イベント控えて為替はノーポジとなりました。

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2023年1月30日月曜日

 23年入りから堅調地合いを継続してきた米国株はじめとしたリスク資産市場、
今週はイベントが多く、さらなる上昇ができるか否か正念場。

力強く12月の高値を超えて上昇トレンドを確固たるものにするには
今週の米テック企業決算、FOMC、雇用統計などのイベントが
前向きに評価される必要があります。

※米主要株価インデックス一覧  

SOX半導体指数、NASDAQ総合、ラッセル2000など金利上昇に弱いセクターの
買い戻しが大きく、これらは12月の高値を超えてきています。
このまま浮上できるでしょうか。

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■年初からの米株上昇の背景にあったのは・・・?

中国リオープン、米金利上昇が限定的&年内利下げ期待などが
米株反発の材料と指摘されていますが、
実はTeslaなど個別株オプション市場が鉄火場と化していることも
影響しているとの指摘があります。

■Tesla Has Become One of the Hottest Stock-Option Trades on Wall Street
https://www.wsj.com/articles/tesla-has-become-one-of-the-hottest-stock-option-trades-on-wall-street-11674777247 an. 27, 2023 5:03 pm ET
(テスラはウォール街で最もホットな株式オプション取引の一つになった)

~テスラオプションの取引はここ数カ月で急増している。
1日平均で300万枚近くの契約が交わされ、1年前の150万枚から増加、
他のどの銘柄よりも多くなっている。27日金曜日は全オプション取引の約13%を占めた。
トレーダーは2022年の初めからテスラ関連のオプションに7000億ドル近くを投じ、
他のどの株式や上場ファンドよりも多くなっている。

テスラの株価は木曜日と金曜日に23%以上上昇し、
両日ともS&P500種株価指数の最高値を記録した。
NASDAQ総合指数との相関も強い。

Teslaの個別株OP市場の投機的値動きが
米株市場全体、インデックス価格上昇の背景にあるのでは?
と考えることができなくもない、というわけです。
彼らがまだまだ価格を吊り上げる可能性もありますし
急落をもたらす可能性も否定できません。

まだまだ米株を楽観視できる地合いではなさそうです。

もう一つ、株式市場にはネガティブなニュース。

■米企業年金は歴史的な積み立て余剰、1兆ドルの債券購入も視野に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-29/RP8DXCT1UM0W01
~株式よりも変動の少ない債券に資金を再配分し、
 業界用語でいう「リスク軽減」を図ることができるようになっている

22年中は債券市場が軒並み暴落しましたが
一転今年は債券投資の年になる、というわけ。
金利も高いですしね。
株から債券へと資金シフトがテーマとなれば株のパフォーマンスは期待薄。

今週の注目はとにかくイベントが多いので
ボラティリティ上昇に注意。

FOMCは0.25%利上げがコンセンサス。
サプライズはないと思いますが、
株価インデックスが12月高値を超えてくるなど楽観が広がっていることから
考えると、パウエル議長がタカ派コメントで水を差すリスクには備えておきたい。

Meta、Apple、Alphabet、AmazonなどGAFA決算も株式市場の
センチメントを大きく変えるリスクイベントです。急反落に注意。

仮に株価がこれらのイベントをクリアし上昇が継続するなら
今年は春先まで株高でセルインメイ、5月急落パターンかな・・・。
本当のリスクは「インフレの再上昇」ですね。
現時点ではあまり心配されていませんが。

株が急反落するようなら、為替市場では再びドル高です。
昨年11月からドル安基調が続いていますが
今週のイベントでドル高への揺り戻しが来ないとも限りません。

ドル高イベントが到来した時に最も売られそうなのがポンド。
あまり材料もないのに今年ドル安基調だ、というだけで
ずいぶん上昇した印象です。
ここからドル高となる場合はポンドを売りたい・・・。

豪ドル0.7007ドルロングは継続していますが
木曜~金曜の安値を割るようなら一旦手仕舞います。

■OPECプラス、2月1日会合で現行方針維持の公算=関係筋
https://jp.reuters.com/article/oil-opec-idJPKBN2U31BU
・OPECプラスは2月1日にオンライン形式で会合を開く
・11月会合で日量200万バレルの減産決定、12月前回会合では生産方針を据え置き
・次回の「OPECプラス」の全体会合は6月予定

据え置き予想。
今週OPECPLUSによる混乱はないと思いますが、
エネルギーマーケットにはもっと重要なイベントが。

■What Europe Risks With Wider Sanctions on Russian Oil
https://www.washingtonpost.com/business/energy/what-europe-risks-with-wider-sanctions-on-russian-oil/2023/01/21/32c8ceea-995e-11ed-a173-61e055ec24ef_story.html
(ロシア石油への制裁強化で欧州が冒すリスクとは?)

2月5日から、EUはイギリスやアメリカと共に、
ロシアのディーゼルやその他の石油製品の海上輸入を禁止する。

ロシアの燃料輸出の価格制限と相まって、
ロシアのエネルギー収入減を意図しているが
需要家が代替燃料を確保できない場合、農業や道路運送など
「ディーゼル燃料」に依存する産業に新たなコストが発生し、
インフレを抑制することが困難になる。


昨年12月5日~ロシア産原油輸入停止措置がスタート。
マーケットには大きな混乱は見られませんでしたが、
2月5日~は「石油製品」の輸入まで停止します。
ガソリンやディーゼル燃料といった精製された製品のことです。

実は欧州は石油製品輸入のロシア依存も高いのです。
これは製油所の精製能力をロシアに依存しているということです。
つまり、原油で輸入しても国内に需要を賄えるだけの精製能力(製油所)がない。
故に、今回の石油製品輸入停止のほうが混乱が大きいとも指摘されていました。

記事では新しい製油所が立ち上がりつつある中東の供給元が、代替先となる、
とあります。また、中国やインドが石油製品輸出国としての存在が大きいのと
米国がロシアに代わってギャップを埋めると予想されていますが、
どうなるでしょうね。

「2022年の世界の石油製品貨物量に占めるロシアの割合は全体で9.3%、
 原油市場のシェアを約0.5ポイント上回っている」

 
今回も価格上限設定がありますが、
ロシアの燃料の一部は、欧米のサービスに依存しないシャドゥタンカーを経由し
上限なしの価格で輸送される可能性があるため、効果がないとの指摘も。

ロシア産の軽油を上限価格で購入し、自国で精製しEUに高く売りつけることで
中国、インド、米国らが儲かるって話でもあります。

いずれにしろこんなことは初めてですので、
何が起きるかは全く予想できません。

NOTE
原油価格、OPEC支配力強まる 米シェールの停滞を反映
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB247B00U3A120C2000000/
・OPECの生産調整が相場に与える影響は10年前の5倍に高まった
(ロシアなどを加えたOPECプラスとして生産シェアを高める一方、
 ライバルである米国のシェールオイル生産が低迷しているため)

************今週の予定***************

30日(月)
日銀国債買い入れオペ(残存3-5年、5-10年、10-25年、25年超)
中国市場、春節大型連休明け取引再開

31日(火)
日本2年債入札
日銀議事録(2012年7月-12月開催分)
日銀5年物共通担保資金供給オペレーション実施
日本雇用統計(12月)
中国製造業PMI・非製造業PMI(1月)

ドイツGDP速報値(第4四半期)
ユーロ圏GDP速報値(第4四半期)
IMF世界経済見通し(改訂版)

1日(水)
NZ雇用統計(第4四半期)
ドイツ10年債入札
ユーロ圏消費者物価指数(1月)
米ADP雇用者数(1月)
米自動車販売(1月)
米ISM製造業景気指数(1月)
★★米FOMC
米下院共和党、新型コロナウイルスの発生源を巡る公聴会開催

米企業決算:Meta

2日(木)
日本10年債入札
東京国際金融機構フォーラム、中曽前日銀副総裁や清水日銀理事が出席
英中銀政策金利
ECB政策金利、ラガルドECB総裁 記者会見

米企業決算:Apple、Alphabet(Google)、Amazon

3日(金)
GPIF、昨年10-12月期の運用結果公表
米雇用統計(1月)
米ISM非製造業景気指数(1月)
ミシガン大学消費者信頼感指数
EUウクライナサミット

5日(日)
EU、ロシア産石油製品の輸入禁止
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2023年1月27日金曜日

 ◆米GDP、10-12月速報値は2.9%増-個人消費減速も在庫が寄与
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-26/RP3HL7T1UM0W01
予想の2.6%より強い数字ですが、前回3.2%より伸びは鈍化。
・個人消費は2.1%増に減速、実質国内最終需要は0.8%増加

◆米新規失業保険申請件数、再び予想外の減少-9カ月ぶり低水準
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-26/RP3HLOT0AFBW01

・前週分の米新規失業保険申請件数 18.6万件、予想 20.5万件
・前週分の失業保険継続受給者数 167.5万人、予想 165.9万人

・10-12月期米個人消費(速報値、前期比年率)+2.1%、予想 +2.8%
・10-12月期米コアPCE(速報値、前期比年率)+3.9%、予想 +4.0%

・12月米耐久財受注額(前月比)+5.6%、予想 +2.5%
・12月米耐久財受注額(輸送用機器を除く、前月比)-0.1%、予想 -0.2%

・12月米新築住宅販売件数 61.6万件、予想 61.2万件
       (前月比)+2.3%、予想 -4.4%

今夜発表の米GDP速報値や米耐久財受注額、新規失業保険申請件数が
予想より強い内容だったことでドル買いが優勢。金利もやや上向きに。

ん~このところドル売りがトレンド化していたので
豪ドルロングに絞ったのですが、、、まだ継続としましょう。

来週FOMCですので、今からドル高方向にトレンド化するとは
思えませんが、このところのドル安基調の巻き返しが起きています。

米株は昨晩のTesla決算は好感されTesla株が大幅上昇。
米株全般堅調地合い継続しています。

今日は韓国KOSPIが一段高となっていましたね。
半導体セクターが持ち直しているということの証左でしょうか。

NOTE 
◆東証「猶予組」26年3月まで
プライム銘柄、基準未達270社 上場維持へ改革急務
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67895450W3A120C2EA1000/?fbclid=IwAR0PPLIW1WyElOugJIis059P_aUHs-F_RvPWcR3h7S6bfvGF_xlqaenaiWw
・プライム市場などの上場基準に満たなくても暫定的に上場を認める「経過措置」を
 実質4年で終わらせる案を発表➡26年3月まで
・プライム市場で基準を満たしていない約270社は上場維持に向けた経営改革が急務

◆低PBR企業に資本効率の改善迫る 東証が開示拡充要請へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC235JT0T20C23A1000000/

◆論点整理を踏まえた今後の東証の対応案 (東証)
https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/follow-up/nlsgeu000006gevo-att/fi1l5r0000000tc8.pdf

~業改革が進むということは日本株上昇への期待につながると考えていいかな?
 自社株買いなんかも増えそうです。

◆日銀は長期金利の柔軟化を、変動幅拡大や年限短期化も選択肢-IMF
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-26/RP2ZGBT1UM1R01?srnd=cojp-v2
IMF、日本経済に関する審査報告書
日銀はさらに柔軟な長期金利の変動を検討すべきだ
柔軟化の選択肢は長期金利の変動幅拡大、目標水準引き上げなど 
金利目標の年限短期化、量的目標への移行も選択肢
日本の実質成長率、22年は1.4%、23年は1.8%と予測

介入は、無秩序な市場環境や急激な円の変動による金融安定のリスク、
通貨変動に伴うインフレ期待の不安定化といった特殊な状況下に限定されるべき

IMFになにか言われたからと言って日銀がそれに従って動くわけではありませんが、
IMFには日本の財務省からの出向組も多いと聞きますね。
今週のひろこのスペシャリストに聞く!は
ソニーフィナンシャルグループの石川久美子氏に解説いただきました。
オセアニア通貨、豪ドルとNZドル、どっちが上がる?

   <どう見る?2023年の為替相場>
『命運分かれるオセアニア通貨』
https://youtu.be/Tl8h7VgxHNs

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2023年1月26日木曜日

 ドル安基調が続いています。
対して、上昇が鮮明なのが豪ドルとユーロ。

米通貨インデックス一覧

◆今夜、米財務省は430億ドル規模の5年債入札を実施。
最高落札利回りは3.53%という結果。
応札倍率は過去6回入札平均の2.39倍を上回り需要が強いことが確認され
米国債は反発=債券利回りは低下。
これが今夜のドル安の一因。

さらにこんなニュースも。
◆FRB利上げ2月が最後のシナリオも-債券トレーダーはヘッジで備え
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-25/RP1AT1T0AFBR01
・OPトレーダー、2月の利上げが引き締めサイクルで最後になるシナリオを検討
・今後2回の会合での0.25%ずつの利上げは、多くの人々にとって基本シナリオも

3月ではなく2月(来週)のFOMCで利上げ打ち止めのシナリオに備える動きが
で始めた、ということでこれも.ドル金利低下圧力。

そして、今日はカナダ中銀が利上げを実施。

◆カナダ中銀は予想通り0.25%の利上げを決定。
 声明で次回以降の金利据え置きを示唆。
 インフレは年央に3.0%、24年に2.0%に鈍化を予想。

カナダの利上げサイクル、今回の会合で打ち止めとなった可能性が。
これはカナダ売りの要因でもあり、実際カナダ・ドルは売られていますが
同時に、米国の利上げサイクルも最終局面であり
来週の2月FOMCでタカ派スタンスが後退するのでは、
という思惑につながった可能性もあるのでは、との声も。

カナダと米国は隣接していますし、カナダが手綱を緩めるということは
米国もその時が近いとみなされてしまったということね。

さらに、ユーロが堅調である、
ということも反対側でのドル売り基調を強める結果に。

◆独Ifo期待指数、4カ月連続で改善-リセッション回避の公算強まる
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-25/RP1AT1T0AFBR01?srnd=cojp-v2
Ifo景況感指数(1月) 90.2 (予想 90.5 前回 88.6 )

◆Ifo企業期待指数(1月) 86.4(予想 85.3)
 Ifo所長「ドイツ経済はより強い自信を持って新年入りした」

◆ドイツ政府、今年の経済成長率予想をプラス0.2%に上方修正
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-24/ROZMN6T1UM0Z01
・10月時点ではマイナス0.4%予想、新経済予測を正式発表へ
・来年の成長率見通しは1.8%、前回予想の2.3%から引き下げ

欧州からは好材料が相次いでおり(暖冬であるということもプラス)
ユーロが上昇トレンドを継続させています。
よってドル売り。

また、今日はポンドが巻き返す局面が。

◆英PPI、12月産出指数は前月比-0.8% 予想外の低下
https://jp.reuters.com/article/idJPL4N34A6CF
・英・11月生産者物価指数・産出:前年比+14.7%

12月の生産者物価指数(PPI)産出指数が前月比で0.8%低下した。
投入指数は前月比1.1%低下。ともに20年4月以降で最大の低下。
インフレ抑制を目指すイングランド銀行(英中央銀行)にとっては朗報。

インフレが高いことが英国のネガティブ要因でしたが
緩んできたことは好材料というわけで
これが昨日PMIの数字を受けて売り込まれたポンドの買い戻しにつながった?

結果ポンド高となったのでドル安。

さらに今日は豪ドルが勢いよく上昇!

◆豪・10-12月期消費者物価指数
            :前年比+7.8%(予想:+7.6%、7-9月期:+7.3%)
    : 前月比+8.4%(予想+7.6% 7-9月期 +7.3%)
インフレ率は33年ぶりの高水準を記録。
一部大手豪銀が2月7日の豪準備銀行(RBA)での
0.50%の追加利上げ見通しを示しました。

英国はインフレの低下を好感しポンド安が巻き返されたのですが
豪州はインフレ加速で豪ドル高。

分かり易いのは豪州のインフレが高い=金利先高感=豪ドル高ですね。
ポンドの動きはトリッキーです。。。

ただ、ここで共通して言えることは「ドル安」

あらゆる材料を結果「ドル売り」につなげてしまっています。

というわけで、ドル円相場においてもドル売りが顕著となり
今日は130円大台割れ。

129.50円割れで手仕舞うとしていたドル円128.72円ロングは
129.48円で手仕舞いました。。。
利食いではありますが131円台まで上がったのに、伸びなかった。残念。

値動き整理すると、ドル安基調がトレンドとして強いため、
ドル円、クロス円を取引するよりも
素直にドルストレートでドル売りするほうが良いと判断。

ユーロ円140.65円ロングも140.91円で手仕舞いました。
豪ドル0.7007ドルロングを育てます。

NOTE 戦況に変化は出るのでしょうか?
 
ドイツ、ウクライナに戦車「レオパルト」供与へ-同盟国と100台超
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-25/RP1F62T1UM0X01
・第一弾で14台、同盟国によるウクライナへのレオパルト再輸出も許可
・米国、25日にも「M1エイブラムス」供与を発表する見込み

米国、戦車「M1エイブラムス」31両をウクライナに供与へ-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-25/RP1RQAT0G1KW01
・米政府、戦車供与で4億ドル規模の軍事支援
・ドイツも「レオパルト2」100両以上を同盟国と提供すると表明
今週のひろこのスペシャリストに聞く!は
ソニーフィナンシャルグループの石川久美子氏に解説いただきました。
オセアニア通貨、豪ドルとNZドル、どっちが上がる?

   <どう見る?2023年の為替相場>
『命運分かれるオセアニア通貨』
https://youtu.be/Tl8h7VgxHNs

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2023年1月25日水曜日

 アジア市場が旧正月で休場、アジアからの材料がない中で
今夜は欧米の製造業、サービス業PMIなどの指標で神経質な値動きに。

休場:台湾(1/20〜27日)
   中国(〜27日:30日取引再開)
   香港(〜25日:26日取引再開)
   韓国(〜24日)、シンガポール(〜24日)
  
◆英国の景気後退リスク強まる-生産は低迷、財政赤字は過去最大
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-24/ROZK1HT0G1KW01?srnd=cojp-v2
・12月の財政赤字は過去最大。金利上昇で国債費が増加。
・「労働争議や人員不足、輸出の減少、生活費の高騰、金利上昇」などが
 景気の落ち込みをいま一度加速させている
・EU離脱に関連した通商問題、労働力不足など構造問題による経済への打撃に直面

・英・1月製造業PMI:46.7(予想:45.5、12月:45.3)
                    ~6カ月連続の50割れ         
・英・1月サービス業PMI:48.0(予想:49.5、12月:49.9)
                    ~2年ぶり低水準に悪化
・英・1月総合PMI:47.8(予想:48.8、12月:49.0)

短期金融市場ではBOEのピーク金利見通しが後退、
市場が織り込む8月までの追加利上げ幅は101bpと前日の105bpから縮小。

ポンドの戻りも一服しそう。

ポンド円159.47円ロング
➡ 160.43円で手仕舞い

◆ユーロ圏経済活動、1月は予想に反し拡大-ソフトランディングに期待
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-24/ROZFROT0AFB801
・ユーロ圏・1月製造業PMI:48.8(予想:48.5、12月:47.8)
・ユーロ圏・1月サービス業PMI:50.7(予想:50.1、12月:49.8)
・ユーロ圏・1月総合PMI:50.2(予想:49.8、12月:49.3)
         ~総合PMIは50.2に上昇、昨年6月以来の50超え

◆ドイツ政府、今年の経済成長率予想をプラス0.2%に上方修正-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-24/ROZMN6T1UM0Z01

・独・1月製造業PMI:47.0(予想:48.0、12月:47.1)
・独・1月サービス業PMI:50.4(予想:49.5、12月:49.2)
・独・1月総合PMI:49.7(予想:49.6、12月:49.0)

ユーロ円140.65円ロング継続

◆ユーロ、対ドルで9カ月ぶり高値圏 利上げ余地を意識
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB245I10U3A120C2000000/

そして米国は~
・米・1月製造業PMI:46.8(予想:46.0、12月:46.2)予想外に上昇
・米・1月サービス業PMI:46.6(予想:45.0、12月:44.7)予想外に上昇
・米・1月総合PMI速報値:46.6(予想:47.0、12月:45.0)12月より改善

・米・1月フィラデルフィア非製造業指数:▼6.5(12月▼12.8←▼17.1)
・米・1月リッチモンド連銀製造業指数:▼11(予想:▼5、12月:1)
                   ~20年5月来で最低に悪化

・1月CBI製造業受注指数 ▼17(12月▼6)市場予想▼8をも下回る大幅悪化
   輸出受注 ▼22 (12月▼19)一段の低下
   
PMIの数字が良くてドル円一時大きく上昇したのですが(131.11円まで)
リッチモンド連銀製造業指数などの悪化を見ていってこいの急落。
ドル金利は抑制的でドル高基調にはありません。
どちらかというとドル安継続中ですが
ドル円128.72円ロングはもう少し継続してみます。
明日以降129.50円を割れるようなら手仕舞います。

米株は指標を受け下落する局面が見られましたが、切り返しています。
株式市場の強気は継続していますのでドル円、まだ粘ってみる。。。

豪ドルが堅調ですね。
0.7007ドルで軽めにロングしています。
豪ドル円ではなく豪ドルドルで。
ドル円の上昇力があまり強くないのが気になるので、、、。
ドル安気味だからなのですが、であるならばドルストレート通貨での
豪ドルロングの方がいいでしょう。

これは2週間前のニュースですが

中国、豪州産石炭の禁輸を事実上解除 関係修復へ
https://jp.wsj.com/articles/china-moves-to-repair-ties-with-australia-by-lifting-coal-ban-11673529998

これは先週のニュース

豪州産小麦の豊作、国際相場を下押し アジア市場席巻
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB128KE0S3A110C2000000/

売るものが豊富であるということは豪ドルにプラスですね。

NOTE
ニューヨーク証取、取引開始時に異例な数の銘柄が取引停止に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-24/ROZWOVDWRGG001
何があったのかな??

今週のひろこのスペシャリストに聞く!は
ソニーフィナンシャルグループの石川久美子氏に解説いただきました。
オセアニア通貨、豪ドルとNZドル、どっちが上がる?

   <どう見る?2023年の為替相場>
『命運分かれるオセアニア通貨』
https://youtu.be/Tl8h7VgxHNs

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2023年1月24日火曜日

 やはり、円高基調は止まった。
中央銀行に逆らうべからず、です。

日銀は先週の1月会合で
「共同担保資金供給オペ」実施を決定。
まずは今日23日、5年物のオペが実施されるとあって注目していました。

◆長期金利0.375%に低下、日銀が5年共通担保オペ1兆円-先物は大幅高
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-22/RORNMTDWRGG001
・通知額1兆円に対して3兆1290億円の応札。応札倍率は3.13倍。

記事中には2年物の5.8倍に比べやや盛り上がりに欠けたと指摘する声もあったと
ありますが、結果、金利は低下しましたし、円高は止まりドル円は上昇しています。
今、この流れに向かうのはリスクが大きすぎますね。
素直に円売りのトレンドに乗るほうがいいでしょう。

通達額に対し応札が振るわないということがでてくると
風向きが変わると思われますが、しばらくは大丈夫じゃないかな・・・

というのも、市場は戻り売り狙いが多すぎる印象。

◆外為:ドル130円前半に上昇、5年物共通担保オペで円金利低下
https://jp.reuters.com/article/tokyo-frx-idJPL4N3480OC
~「オペ関連を材料にした円売り圧力も限られてくるのではないか」

◆円は1ドル=120円に上昇の余地、日銀YCC柔軟化の中で-CIBC
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-23/ROY15SDWLU6B01

◆アセットマネジャーが円買い越しに転じる、日銀出口観測で1年半ぶり
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-23/ROWW0LDWLU6801
・アセットマネジャーが約1年半ぶりに円の買い越しに転じた

これはCFTC建玉明細ですので、先週末に発表された分、つまりは
先週17日火曜日までのポジションで、日銀会合前の時点のデーターですね。
水曜の日銀会合後、彼らのポジションがどうなったかは今週末発表の数字を
確認するしかないのですが、日銀出口観測を材料の円買いがテーマになっているなら
またドル円の戻りを売り向かってくる可能性が考えられます。

確かに日銀会合直前までは私も円ロングでしたが、
151円から127円台まで25円近く円高になっているのに
この局面からさらに円買いスタンスを継続する勇気はありません。
共同担保資金供給オペは緩和強化です、
これを軽く見ないほうがいいように思います。

というわけで今日は狙っていたユーロ円を
140.65円で買い参戦。

ただし、これは足元短期的な見通し。
2月国会に提出される日銀総裁後任人事の人選によっては
またセンチメントが急変するリスクもあります。

さらには米金利が一段安となればドル安が加速し
ドル円が下がるリスクもはらんでいますので、米国景気指標や
決算発表を受けての株価動向には注意が必要ですね。

◆イエレン財務長官、米国のインフレに「極めて有益な兆し」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-23/ROXQMMDWRGG101
・住宅市場の過熱も今年半ばまでに冷めるだろうと予想

インフレの沈静化の傾向ということも好感されてか
米株は今夜も堅調。主要インデックスは12月高値を超えそうです。

ドル円128.72円
ポンド円159.47円 ロングも継続です。

NOTE
◆ECBカジミール氏、あと2回の0.5ポイント利上げを支持
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-23/ROXRQHDWX2PS01
・インフレ率が2カ月連続で低下したことは朗報だが、利上げのペースを緩める理由はない

足元のユーロ高は、中国リオープン、天然ガス下落などの材料もありますが
米金融政策のピボット(転換)がテーマとなる中でECBがタカ派的である、
ということがあるのだと思います。
米国は次回は0.25%の利上げがコンセンサスとなりつつありますが
ECBは後2回0.5%?

向こう半年は銅が最強、原油を上回る強気見通し-MLIV調査
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-23/ROXQLJDWRGG001

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2023年1月23日月曜日

 日本株、米株、短中期的に底入れしたような気がします。
チャート的に、、ですが。


本格化する企業の決算発表で先行き見通しの悪化が
増えるようだと再び下落するリスクは拭えませんが、
中国リオープンで中国需要の増加期待がありますのでそう悪くはないかも。

◆主要決算に注目、ハイテク株の反発持続力試す=今週の米株式市場
https://jp.reuters.com/article/ny-stx-us-idJPKBN2U00D1
・23年のガイダンスが予想ほど悪くならない必要がある
24日㈫Microsoft
25日㈬Tesla、IBM
26日㈭intel
2/1㈬Meta
2/2㈭Apple、Alphabet、Amazon

⬇期待は中国リオープン
◆今年の石油需要、過去最高更新へ 中国経済再開で=IEA
https://jp.reuters.com/article/iea-oil-idJPKBN2TX0NM
IEA:今年の世界の石油需要が過去最高を更新するとの見通し示す

~中国のロックダウン後の回復のタイミングとペースが
 2023年のGDPと石油需要の伸びの最大の原動力になる

米株は先週金曜の上昇(陽線)がセンチメントを明るくしています。

FRBウォラー理事の
「金融政策は十分に景気抑制的な領域にかなり近い」
カンザスシティ連銀ジョージ総裁の
「インフレはまだ高いが低下を歓迎する」
との発言が好感されたようです。
また、ネットフリックス(NFLX)のF4Q決算が良かったこと、
アルファベット(GOOGL)が従業員の6%に当たる1.2万人の人員削減予定を発表
したことなどが好感されました。
企業のレイオフは悪材料ではなく、コスト削減なので好材料。

この日は米国債利回りが上昇する中での株価上昇でした。
金利が上昇する局面でもNASDAQ総合指数が上がっていた、
この点が重要ね。

先週半ばの欧州、米株の急落で
中国リオープン材料が息切れかと思われましたが
持ち直しました。特に香港ハンセン指数が一段高ですので
リスクテイク継続で良さそうですね。

※主要国の株価インデックス
香港ハンセン指数、英国FTSEは10月、ドイツDAXは9月に底入れしているんですよね。
日経平均はあまりにも弱い。(12月日銀後の円高、増税論のせいかと思いますが)
さすがに割安が過ぎませんか・・・ドル円が戻れば日本株大きく戻りそうね。
為替市場ですが、クロス円は乱高下。
特に先週の水曜の日銀の金融政策決定会合後の急騰、急落の上ヒゲ💦
そのまま円高に走るかと思えば金曜に再び急上昇、方向感がありません。

※ドル円、クロス円日足
冷静にドル円だけを見るとボリンジャーの中心線の下に位置しており
きれいな下落トレンドにあるのですがクロス円は横ばいでわかりにくい。

ドル円相場、まだ下がるでしょうか?
ドル円が下げ止まればクロス円は大きく上昇しそうですが。

※米国債券利回り一覧 米金利は持ち直し基調
先週の日銀会合での現状維持+共同担保資金供給オペ発表で
日本の長期金利が低下していますが
世界の長期金利は再び上昇基調に。
これはクロス円上昇圧力に繋がるかもしれません。
※世界の長期債利回り一覧
日銀は5年物の共通担保オペを23日に実施します。
至極わかりやすく言うと
金融機関がこれを使って低利で資金調達し、
日銀の代わりに(より利回りの高い)5年物債券を購入することで
5年物の債券利回りが低下する事を狙った政策。

23日の5年物共通担保オペは、貸付利率を入札で決める「金利入札方式」
貸し付け予定額はオファー時に通知されます。
この政策の波及効果がどれほどのものかで、今週のドル円相場が左右されます。
応札額に注目ですね。応札が大きければ金利低下圧力が大きくなるというわけです。

となれば、ドル円上昇、クロス円上昇圧力となります。

ということもあり
ドル円を128.72円
ポンド円を159.47円で買い参戦しています。
この政策がコケるとまた円高に走る可能性もありますが、、、。

ユーロ円にすればよかったかな、、、とも思ったり。
◆ラガルドECB総裁、現在の政策路線継続は「自分の信念」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-20/ROS5A3DWLU6801
・財政政策、ECBに必要以上の行動迫らないよう望む
・ラガルド氏、利上げペース減速求める声を押し戻す

ECBラガルド総裁、ダボス会議のパネル討論会で
物価高騰がピークを過ぎたと見られる中でも
政策当局はインフレとの闘いの手を緩めてはならないとの考えを示しました。

今週はユーロも狙ってみます。

NOTE
◆岸田首相、日銀アコード議論は時期尚早-2月に新総裁案を国会へ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-22/ROV4D8DWX2XB01?srnd=cojp-v2
政府と日本銀行によるアコード(共同声明)について、
新しい日銀総裁が決まってからの話であり、今は何も決まっていない

アコード見直しとなると、その内容はともかく
アベノミクス終了との印象が海外投資家にも広がることで
金利上昇、円高リスクにつながるとの懸念が高まるのですが
「今は何も決まっていない」と岸田首相。
ひとまず安心、、、でしょうか?

しかし岸田さんは総裁選出馬時は増税は考えていないと明言していましたが
1年も立たぬうちに増税を国民にお願いしていますのであまり信用できません。
まずは2/10(と報じられている)国会に提示される日銀新総裁人事案が重要。
山口氏だと円高になりそう、、、、。

◆コアCPI、41年ぶり4%台で日銀目標の倍に 2月以降は鈍化の予想
https://jp.reuters.com/article/core-cpi-december-idJPKBN2TY1YY
2月以降鈍化の見込みということで緩和継続スタンスの日銀。

***********今週の予定*************

1/23(月)
12月開催の日銀金融政策決定会合議事要旨
通常国会召集:岸田首相、施政方針演説
ラガルドECB総裁講演
12月米景気先行指数

休場:台湾(1/20〜27日)
   中国(〜27日:30日取引再開)
   香港(〜25日:26日取引再開)
   韓国(〜24日)、シンガポール(〜24日)

24(火)
12月全国百貨店売上高(14:30)
フランス製造業PMI速報値(1月)
ドイツ製造業PMI速報値(1月)
ユーロ圏製造業PMI速報値(1月)
英製造業PMI速報値(1月)
米製造業PMI速報値(1月)

25(水)
独 1月 Ifo 景況感指数(18:00)
NZ消費者物価指数(第4四半期)
豪消費者物価指数(第4四半期)
カナダ中銀政策金利

26(木)
1月 17・18日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」
12月企業向けサービス価格指数(8:50)
12月首都圏新規マンション発売(14:00)
南ア準備銀行金融政策決定会合
米 10-12月期 GDP 速報(22:30)
米 12月耐久財受注(22:30)
米 12月新築住宅販売件数(27日 0:00)
休場:インド

27(金)
1月東京都区部消費者物価(8:30)
東京 e スポーツフェスタ 2023(〜29日東京ビックサイト)
米 12月個人所得・個人支出(22:30)
米 12月中古住宅販売仮契約(28日 0:00)

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2023年1月20日金曜日

 米株が崩れてきました。
やはり米国株は中国リオープンといった外部要因が主力材料ではなく
米国自身の景気とこれから本格化する企業決算が重要ということでしょうか。

これまではインフレ鈍化や悪い経済指標などが出れば
米金融引き締め(利上げ)がマイルドになっていくという思惑に繋がり
株式市場は上昇する「バッド・ニュース イズ グッド・ニュース」という
反応ではなく、バッド・ニュースで素直に株売りに反応しやすくなった印象。

※米国株主要株価インデックス一覧

S&P500などは200SMAと上値抵抗ラインが綺麗に機能して頭を叩かれていますね。

今日はドイツDAXや英国FTSEなども弱い。
なにか欧州に売り材料でもありましたっけ?

※世界の主要株価インデックス
ドイツにはこんなニュースがあるようですが。

Heavyweight Linde quits Germany’s DAX index
https://www.macaubusiness.com/heavyweight-linde-quits-germanys-dax-index/
・産業ガスメーカーのリンデがNY証券取引所に独占的に上場することを決定、
 DAXから退場することを決めた。3/1目処に退場する見込み。
 リンデの脱退は、国際金融センターとしてのフランクフルトの評判に新たな傷跡を残す。

しかし米国株価、英FTSEも弱いですから
リンデのDAX脱退はあまり関係なさそうですね。

日本株はというと、日銀の現状維持と共通担保資金供給オペ(緩和強化)が
効いているのか、下落がマイルド。
そもそも欧州株のような上昇もなかったので下げるバッファーも少ない
という話もありますが、緩和強化が下値を支えている可能性もあるでしょうか。

※日本酒用株価インデックス マザーズ銘柄がしっかりです。
とはいえ4月の日銀総裁人事を巡る思惑を材料に
市場は再び日本国債売り、ドル円売りを仕掛けてくると考えていますが、
それはもう少し先になるでしょうか。
すくなくても共同担保資金供給オペがスタートするのが1/23~ですので
これを見て、これがうまく機能するかどうか確認するまでは
新たな仕掛けは入らないのかもしれません。

というわけで130.51円でショートしたドル円は128.22円で買い戻しました。

ここから次の一手は市場のトレンドがどの市場で発生するかを
観察してからですね。日経平均の動きをみていると
ドル円はしばらく膠着しそう。

ドル金利も今日は下げ止まっていますしね。
明日は日本の12月消費者物価指数が発表されますが
あまりにインフレ加速が顕著であった場合には円高が進む可能性もありますが。

◆欧州の利上げも、利上げ幅縮小の議論が。


・ECBは2月に50bp、3月に25bp利上げの可能性も(1月18日 0:17 )
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-17/ROMY2IDWX2PS01
2月は0.5ポイントの利上げを実施する公算が引き続き大きいが、
3月は利上げ幅を0.25ポイントとする案に支持が集まりつつある。

⬇ ラガルド総裁、この関係者のハト派発言を否定

・ラガルドECB総裁、インフレ高過ぎる-目標に戻す取り組み緩めない
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-19/ROQBFBDWRGG001

クノットオランダ中銀総裁も⬇
・ECBは「複数」回の50bp利上げへ、1回ではない-クノット氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-19/ROQ2U9T1UM0W01
クノット・オランダ中銀総裁:0.5%利上げが、あと複数回あるだろうと明言

12月のECB会合はタカ派的なメンバーが多かったようですので
3月に利上げ幅縮小というのはやや早すぎるように思います。

ECB、12月会合で「多数」が0.75ポイント利上げ支持-議事要旨
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-19/ROQHKWDWLU6801
9日公表した議事要旨:多数のメンバーが0.75%利上げを支持も
最終的にはラガルド総裁が0.5%ずつの利上げを「今後複数回にわたって行う」
とのメッセージを発することを条件に、一部委員ら0.5%利上げを受け入れた

ユーロは、暖冬による天然ガス価格下落や
中国リオープンを好感上昇基調を鮮明にしていましたが、
ここ数日頭が重くなっています。
DAXも崩れてきましたので、ユーロも上昇トレンドが止まるかも?

ポジションはありません。ノーポジ。

NOTE
貿易赤字最大の19.9兆円 22年、円安と資源高響く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA190OR0Z10C23A1000000/
・22年12月単月の貿易収支は1兆4484億円の赤字
・22年貿易収支は19兆9713億円の過去最大の赤字
・輸出は18.2%増の98兆1860億円で過去最高を更新
・輸入は前年比39.2%増の118兆1573億円。100兆円を初めて超えた。

英国のインフレ「峠を越えた」、年内急低下の可能性高い-ベイリー氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-19/ROQG51DWRGG201?srnd=cojp-v2
・インフレ急低下、春の終わり頃から始まるとBOEベイリー総裁は予測
・金融引き締めの減速時期を検討していることを示唆

それでも足元ポンドが強いのよね。

米財務省、デフォルト回避の特別措置を開始-債務の上限到達で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-19/ROQNFFDWRGG001
・米連邦債務は19日に上限に達し、
 財務省はデフォルトを回避するための特別措置の活用を開始

特別措置を講じるため本当のリスクが来るのは夏くらいとみられます。

エネルギー市場、23年はより逼迫する可能性=IEA事務局長
https://jp.reuters.com/article/davos-meeting-birol-idJPKBN2TY18S
・中国経済が今年回復すれば需要は非常に強くなり、市場に圧力をかける可能性がある

需給がタイト化すれば原油が上がる。
となると世界的にインフレは高止まりしちゃう~。

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2023年1月19日木曜日

日銀会合結果公表早かったですね、11:40くらいには出ました。
つまり、ほとんど議論なく全員一致での「現状維持」だったということです。
しかし、今年もドル円相場のボラティリティは凄まじいですね。
**********************************************
日銀発表内容

1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、以下のとおり決定した。
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2023/k230118a.pdf
(1)長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)(全員一致)

①次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針は、以下のとおりとする。
短期金利:日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利を適用する。
長期金利:10 年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う。

②長短金利操作の運用
長期金利の変動幅を「±0.5%程度」とし、10 年物国債金利について 0.5%の利回りでの指値オペを、明らかに応札が見込まれない場合を除き、毎営業日、実施する。上記の金融市場調節方針と整合的なイールドカーブの形成を促すため、大規模な国債買入れを継続するとともに、各年限において、機動的に、買入れ額の増額や指値オペを実施する。

(2)資産買入れ方針(全員一致)

長期国債以外の資産の買入れについては、以下のとおりとする。
①ETFおよびJ-REITについて、それぞれ年間約12兆円、年間約1,800億円に相当する残高増加ペースを上限に、必要に応じて、買入れを行う。
②CP等、社債等については、感染症拡大前と同程度のペースで買入れを行い、買入れ残高を感染症拡大前の水準(CP等:約2兆円、社債等:約3兆円)へと徐々に戻していく。ただし、社債等の買入れ残高の調整は、社債の発行環境に十分配慮して進めることとする。

2.日本銀行は、
①「貸出増加を支援するための資金供給」の貸付実行期限を1年間延長すること、
②「気候変動対応オペ」の対象先を拡大し、新たに、系統会員金融2機関を含めること、
③「共通担保資金供給オペ」を拡充すること、を決定した(いずれも全員一致)。

3.日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。

マネタリーベースについては、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、拡大方針を継続する。

当面、新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めるとともに、必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる。政策金利については、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している。


早い話が現状維持。
市場が前のめりに予想したYCCの再拡大~YCC市場撤廃はありませんでした。
それだけなら為替市場128.50円近辺から131.50円近辺まで3円も吹き上がらなかった。

同時に発表された「共通担保資金供給オペレーション」拡充が効きました。

これは、銀行など金融機関に一定の金利で資金を供給し国債の購入を促すもの。
つまり、現在YCC政策では日銀が大量の長期債の買い入れを実施していますが
「市中銀行にも国債を買ってもらおう」というわけです。

これまで2年債で資金供給を積極的に実施して2年債利回りを抑え込んできた
経緯がありますが、これを5年債にも拡充して実施するもので
この貸出金利を柔軟化=拡充します。これは入札で決められます。1/23~

銀行など金融機関は日銀から低金利で資金を借り入れる事ができ、
その資金で利回りの高い国債を買うことで利ざやを稼げるというわけですね。

つまり日銀だけ頑張らなくても金利を抑え込める、
YCCを継続させるための政策で金融緩和の強化ともいえます。

というわけで、国債ショートして日銀発表を待ち受けていた投機筋が
こぞって焼かれる結果に。10年利回りは0.362%まで低下。

ドル円ショートも盛大に踏み上げられました。
しかし、ドル円相場はNY時間にかけて127.56円まで猛烈に下落。
行って来いどころか日銀発表前の水準をも下回る円高に。
※ドル円5分足
日銀が緩和を強化したのになぜ円高に?
ドル金利が低下、米株安でNY市場がリスクオフの様相となっているためです。

◆米生産者物価指数、12月はパンデミックが始まって以来の大幅低下
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-18/ROOOLODWX2PS01
   生産者物価指数(12月)2020年4月以来の大幅マイナス
       前月比 ▼0.5%(予想 ▼0.2% 前回 0.2%(0.3%から修正)
       前年比  6.2%(予想 6.8% 前回 7.4%)
    コア・前月比  0.1%(予想 0.2% 前回 0.2%(0.4%から修正)
    コア・前年比  5.5%(予想 5.4% 前回 6.2%)
    
米小売売上高、予想より悪化し1年ぶり大幅減-前月分も下方修正
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-18/ROOOA7T0G1KX01   
        小売売上高(12月)
       前月比 ▼1.1%(予想 ▼0.9% 前回 ▼1.0%(▼0.6%から修正)
       コア   ▼1.1%(予想 ▼0.4% 前回 ▼0.6%(▼0.2%から修正)

米製造業の生産、2021年2月以来の大幅減少-設備稼働率も低下
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-18/ROOQC0DWX2PS01

        ・鉱工業生産指数(12月)
       前月比▼0.7%(予想 ▼0.2% 前回 ▼0.6%(▼0.2%から修正)

         ・設備稼働率 78.8%(予想 79.5% 前回 79.4%(79.7%から修正)

さらなるインフレ低下が確認されただけでなく
小売売上も悪化、製造業生産も減少、設備稼働率も低下、と景気悪化が示され
一気に米金利が低下。

※米債利回り一覧
株も利食い優勢に。
ドル金利低下でドル安、これがドル円相場を再び下落させたものと見られます。
ドル円日足 綺麗にボリンジャーのミドルラインが抵抗になっていますね。
今日、日銀の緩和強化を受けて日経平均はアベノミクスラインを回復する大幅上昇を
見せていたのですが、米国株が崩れたことが明日の相場に響かなければいいですが、、、
※日経平均
緩和強化とはいえ、4月の日銀総裁交代で
いずれ緩和の終了を迎えると考える市場関係はも多いかと思われ、
決して楽観はできないと思っています。
欧米株が堅調ならまだしも、崩れてくるとなると
日本株だけが上がる理由はありません。。。

日銀総裁人事案、2月10日に国会提示で政府調整か
https://shikiho.toyokeizai.net/news/0/646554

日銀前にドル円ショートは手仕舞い、ノーポジでイベントを迎え
130.51円で再度売り直しました。

中国リオープンを材料にしたリスク選好相場はそろそろ息切れかもしれません。。。

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2023年1月18日水曜日

 日本株、日経平均は反発。
日本一人負けの状況にありますが、流石に日銀会合控えて売りすぎたか。
17日㈫は買い戻し優勢の展開となりました。

日経平均は再びアベノミクスサポートラインをかろうじて回復。

このラインを簡単に割り込ませるわけにはいかないのですが
明日の日銀の結果を受けて力強く回復できるか、それとも、、、?

あまり事前に予想してポジションを持って決め打ちしないことです。
私は株価インデックスのポジションは持たず
もし大きく上昇する局面がきたらまた売り場を探したいですね。

YCC修正への思惑が強いのですが、
市場の一部には緩和強化に動く、との合せ技予想もあるようです。

「最後の一手」黒田日銀、YCC撤廃とETF再強化か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL00003_W3A110C2000000/

批判の大きい日銀の株式購入を強化するとは考えにくいですが
何があっても、どちらの方向にボラティリティが上昇しても問題ない、
というポジション管理は重要ですね。

◆中国株、香港ハンセン指数は今日は反落しており上昇一服ですが、
中国をテーマとした資金フローはまだ続きそうです。
今日発表された12月の経済指標と第4四半期GDPは予想を上回りました。

中国は成長回復へ、コロナのピーク過ぎた-劉副首相がダボスで主張
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-17/ROMSB8DWX2PV01
・感染はピークを過ぎ、経済成長はコロナ禍以前のトレンドに戻る公算が大きい

実際今日発表された景気指標は予想より好結果。(12月分だけどほんとかな、、、)
【実質GDP】22年 Q4: 2.9%(予想 1.8% 前回 3.9%(前年比)
【小売売上高】(12月):▼1.8%(予想 ▼8.0% 前回 ▼5.9%(前年比)
【鉱工業生産指数】12月):1.3%(予想 0.4% 前回 2.2%(前年比)

ただし、中国が猛烈に成長し始めた
2000年代の中国のGDPは10%を超えていましたが
現在は3%程度。今回予想より良かったというだけでQ3比較では悪化しています。
中国は不動産バブル退治に動いていることもありコロナ以前のような
高い経済成長率に回帰することはありません。
よって、リオープン期待でそこそこ資金が動いた後、現実はそれほど良くない
ということに気がついたときの反動安には備えておきたいですね。
それがいつぐらいに来るのかはわかりませんが。
※中国GDP成長率推移2000年~
人口が減り始めた、という点は日本が辿ってきた道。
中国総人口、22年末61年ぶり減少 止まらぬ出生減
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM160OS0W3A110C2000000/

中国人口、世界最多から陥落か
https://www.oita-press.co.jp/1002000000/2023/01/17/NP2023011701000277
インドが世界最多となった可能性

◆欧州株反騰はまだ続いています。

ドイツDAXが強かったのは今日の景気指標が良かったためか。
【ドイツZEW景況感指数】(1月)16.9(予想 ▼15.2 前回 ▼23.3)

ユーロ圏の指標も強かった。
【ユーロ圏ZEW】(1月)16.7 (前回▼23.6)

欧州が堅調な背景には、中国リオープンの恩恵という思惑もありますが
暖冬だということもあるでしょう。
ロシアからの原油輸入を停止した欧州ですが
その制裁に向けて積みましたエネルギー在庫は
暖冬に助けられて十分にある、ということが不安を後退させています。

厳冬だったときのリスクを先に織り込んで売り込まれていた欧州アセットが
暖冬だったために買い戻されているという側面も大きいと思われます。

これは欧州の天然ガス指標、オランダTTF
ロシアのウクライナ侵攻前の水準より下がっています。
さらに先程出てきたこのニュースでユーロが急反落中。

    ECBが利上げペース減速を検討、3月は0.25%に縮小か=報道
    https://jp.reuters.com/article/ecb-bloonbergt-idJPKBN2TW1AB
    2月会合は0.5%利上げ見込みも
    3月会合では利上げ幅を0.25%に縮小する道筋への支持が高まっている。

    12月会合では0.5%利上げ決定。利上げは4会合連続も、
    利上げ幅は過去2回の0.75%ポイントから縮小させている。

※ユーロドル5分足
ユーロ上昇は一服でしょうか?
とはいえ、このところのドル安が他通貨高の最大の背景ですので
これでユーロ上昇が終わッタということでもないと思いますが、、、。

通貨インデックス一覧
◆そして米国市場。

今夜はダウ平均が反落していますが
あまりに景況感が悪くて驚いたか?

NY連銀製造業景況指数が急低下、2020年5月以来の低水準
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-17/ROMTIRT0AFBC01
NY連銀製造業景況指数は▼32.9(20年5月以来の低水準)
前月の▼11.2から22ポイント近く低下
ブルームバーグ調査の最も悲観的な予想をも2倍余り下回る
(4月予想の中央値は▼8.6)
新規受注は28ポイント近く下げて▼31.1(20年5月以来の低水準)

これから決算発表シーズンが始まりますが
逆業績相場懸念が広がった可能性があります。
今回の企業決算発表には株価は神経質に動かされる可能性がありそう。
決してこのまま上昇基調が続くとは思わないほうがいいかもしれませんね・・・

まずは兎にも角にも明日の日銀です。

円トレーダー、世界金融危機以来の乱高下に身構え-日銀決定控え
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-17/ROMLA0DWLU6E01?srnd=cojp-v2
トレーダーはいずれかの方向に2%以上変動する可能性に賭けている

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