2023年6月30日金曜日

 ドル円相場144.89円まで上昇。
145円台が見えてきました。

連日当局者から為替市場への牽制コメントが出ていますが、
これで多少下がったところが絶好の買い場になっているようです。

為替の一方的な動き好ましくない、あらゆるオプション排除せず-財務相
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-29/RWZJA9T1UM0W01?srnd=cojp-v2

NY市場では、米経済の強さが改めて確認され米金利が上昇。
GDP確定値で相場が動くなんてこと、珍しいですけどね。
改定値から大きく上方修正されたことに市場は反応しました。

1-3月米GDP、前期比年率2%増に上方修正-個人消費が堅調
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-29/RX0LH9T0AFB401

速報値 1.1% ➡ 改定値 1.3% ➡ 確定値 2.0%(゚ロ゚)w

速報値から0.9%もの大幅修正。
GDPで米経済の強さが改めて示されたことに加えて
毎週発表される失業保険申請件数も大きく減少していたことが
さらに米金利上昇を促しました。

米新規失業保険申請、2021年10月以来の大幅減少-祝日が影響か
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-29/RX0LWGT1UM0W01

ハト派のボスティック総裁は追加利上げは必要ないとの考えを示していますが、
~米追加利上げ不要、インフレの道筋踏まえ=アトランタ連銀総裁
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-bostic-pause-idJPKBN2YF1NH

今日もパウエルFRB議長は追加利上げの必要性を改めて示しています。
~米FRB議長、一段の引き締め強調 一連の経済指標好調
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-idJPKBN2YF1N4

※米国債利回り

これを受けてドル高加速。
※通貨インデックス一覧
ECBフォーラムでは、欧州、英国の中銀総裁らもタカ派発言をしていましたが
ユーロやポンドは今日大きく売られています。

景況感で米国には敵わないということでしょう。
つまりこの先の利上げに不安がない米国が
選択されていると見られます。

そしてドル円、クロス円は上昇基調継続。
これは円インデックスを見ればわかりますが、
円安トレンドが鉄板だからですね。

しかし、介入がいつ来るかわからないので
ここからロング参戦は怖い。
ロングするなら介入後、ボラが落ち着いてからでしょうか。。。

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2023年6月29日木曜日

 リバランスの売りはどうなった?
28日の日経平均大幅反発です。上げ幅は今年2番目の大きさ。
米国株堅調を写して、と解説されるのみで買いの理由はわかりません。
日本株は下げたら買いたい向きが多いということでもありそうね。
今月はまだ明日29日、明後日30日と2日残しています。

今夜も米国市場ではダウ輸送株が強い。
鉄道や航空、トラック、物流などの輸送株から構成される
ダウ輸送株は物流の増減=生産・販売される製品の増減を反映するため
米景気先行指数とも言われていますが、
昨今では、GAFAMなどのサービス経済への依存度の高まりで
必ずしもそれが有効ではないという意見もあるとはいえ、
物流銘柄群が強いのに景気が悪いとは考えにくい。


ダウ・ジョーンズ輸送株平均構成銘柄
https://jp.tradingview.com/symbols/DJ-DJT/components/

今週開催されているECBフォーラム討論会では
西側諸国がさらなる利上げの必要性を述べたのに対し
植田日銀総裁は日本の緩和の正当性を述べるなど
ドル円、クロス円が上昇加速しそうな材料が出てきたわりには
クロス円は上値が重くなってきました。
ドル円はじり高。
■米欧英中銀総裁、引き締め必要と主張 植田氏は緩和の正当性指摘
https://jp.reuters.com/article/ecb-forum-idJPKBN2YE16F?il=0

ドル円には今日も当局者からの牽制発言がありましたので
やや上値をおさえているとは思いますが
口先介入だけではトレンドを変えることはできませんね。

28日午前 神田真人財務官
「高い緊張感を持って注視している」

クロス円の上値が重くなってきた背景は、
ドル独歩高で、ドルストレート通貨では他通貨が軒並み安となっているため。

※通貨インデックス一覧

ドル高が際立ってきましたね。。。
昨日発表された耐久財受注、新築中宅販売、消費者信頼感指数など
米国経済指標の強さがその背景でしょうか?
ドル金利は決して上昇の勢いを加速させてはいないのですが、、、

※米国債利回り一覧
しかし長期金利は世界的に下落基調。
あまりに世界の中銀が引き締めの必要性を繰り返すので
景気の先行きリスクを折り込み始めたか?
それとも単純に月末リバランスの影響か。
(これまで債券が売られ金利が上昇していたので
リバランスで債券買いが入り、金利が低下しているだけの可能性も)

そして日本の金利がちょっとだけ上がっているのも
足元クロス円が弱含んできた背景にあるのかもしれません。
まだ日銀の政策転換が意識されての動きではないと思いますが
植田さんはこんな発言もしています。来年って話ですけど。
■来年インフレ再加速なら政策転換、為替「注意深く監視」=日銀総裁
https://jp.reuters.com/article/japan-economy-boj-idJPKBN2YE0Z1?il=0

また、今日豪ドルが弱い理由は明確にあります。

■豪CPI、5月は1年1カ月ぶり低い伸び 利上げ観測後退
https://jp.reuters.com/article/australia-cpi-idJPKBN2YE03R

5月の豪月次消費者物価指数(CPI)
前年同月比+5.6%(予想+6.1%上昇:4月+6.8%)

コアインフレ率に当たるCPIの中銀トリム平均値
前年比+6.1%(4月+6.7%)7カ月ぶりの低水準を記録。

RBAは今月初め、予想に反して0.25%の利上げを実施。
インフレ率を目標に戻すためにさらなる引き締めが必要かもしれない、
との見解を示していますが、やや7月の利上げ観測が後退しています。

ただ豪州の月次CPIはブレが大きくRBAは四半期CPIを重視していますので
単月のCPIの急低下だけで次回利上げがないと判断できるものでもありません。

明日29日に発表される豪小売売上高にも注目ですね。
予想は前月比0.1%増

0.6620で豪ドルドルをショート参戦。

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2023年6月28日水曜日

 米国経済指標強い、強すぎる~(゚ロ゚)w

■米耐久財受注、コア資本財が2カ月連続増-設備投資の安定示す
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-27/RWWW4JT0G1KW01?srnd=cojp-v2
耐久財受注(5月)
前月比 1.7% (予想▼1.0% 前回1.2%
コア前月比: 0.6%(予想 0.0% 前回▼0.6%

・設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の
 受注が2カ月連続で増加
・安定した設備投資は労働や資材のコスト上昇を受けて、
 企業が効率性の改善に取り組んでいることの証左

■米新築住宅販売、5月は76.3万戸に増加-約1年ぶりの高水準
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-27/RWX0ACT0AFB401
米新築住宅販売(5月)
販売件数 76.3万件(68.0万件)(年率換算)
中間価格 41.63万ドル(40.24万ドル) 
平均価格 48.73万ドル(49.56万ドル)
在庫水準 6.7カ月分(7.6カ月分)

■米住宅価格の回復進む、需給が逼迫-S&Pケース・シラー指数
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-27/RWWXGVT1UM0X01
・4月の全米住宅価格指数、前月比0.5%上昇-3カ月連続の上昇

■米CB消費者信頼感、6月は109.7に上昇 約1年半ぶり高水準
https://jp.reuters.com/article/usa-economy-confidence-idJPL6N38J0BB?il=0
コンファレンスボード消費者信頼感指数(6月)
結果 109.7(予想 103.8 前回 102.5(102.3から修正)
~ 2022年1月以来約1年半ぶりの高水準

これらを受けたからといって、年内利上げ折り込みが
年2回になったかというと、そうでもない。
年明け1月からの利下げの可能性も後退していません。

FedWatch


というわけで、ドル高になるかというとそうでもない。
ドル円相場だけで見るとドル上昇なんですが、
今日はユーロやポンドなどの通貨が強くドルは相対的には弱含みです。

※通貨インデックス一覧 

ドルインデックスは弱い。
しかし、それ以上に円が弱いためにドル円は上昇。
今日強かったのはユーロですね。
その背景にあるのがラガルド総裁発言。

■ECB、ピーク金利に達したと近く宣言できない-ラガルド総裁
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-27/RWWK0XT0G1KW01

カナダドルが弱いのはCPIの急減速。

■カナダのインフレが減速、2年ぶり低い伸び-7月の利上げ圧力弱まる
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-27/RWX0FKT0G1KW01
消費者物価指数(5月) インフレ減速!
(前月比) 0.4%(前回 0.7%)
(前年比) 3.4%(前回 4.4%)

ポンドの強さの背景は市場で6.25%(24年2月)までの利上げが
織り込まれているためかな。
先週のBOE会合で予想を上回る0.5%の利上げを決定しています。

というわけで、ここから更に利上げの可能性が強い
ユーロやポンドが強く、ドルは相対的には強くないのですが
円が最弱通貨なのでドル円は上昇しているという相場です。

ドル円、クロス円の上昇を止めるには
日銀が大規模緩和路線を修正する他ないと思います。
あるいは日本当局の介入ですが、
今日は鈴木財務相が為替市場へ牽制発言を行いましたが
口先介入ではあまり効果が見られませんね。

■為替相場「急速で一方的」、行き過ぎた動きに適切対応-鈴木財務相
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-27/RWW5SQT0AFB401?srnd=cojp-v2
まだ「断固たる措置」の強いフレーズじゃない。

※今夜は米株市場全般、反発基調にあります。
指標が軒並み強かったコトが買い戻しに繋がっていると見られますが
注目はダウ輸送株が大きく上昇している点。

ダウ輸送株って、景気の先行指数とされているのですが、
このままぐいぐいダウ輸送株があがるようだと
米株は押し目完了でここからさらに上昇するかもしれません。
知らんけど。

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2023年6月27日火曜日

 週明け月曜、東京時間オープン前に為替相場に牽制発言。
いよいよ昨年の為替介入時にその名を轟かせた神田財務官が登場。

神田財務官
「為替、行き過ぎた動きには適切に対処したい」
「為替、足もとは急速で一方的」
「為替はファンダメンタルズを反映すべき」
「どんな場合でもあらゆるオプションが可能」

夕刻には官房長官も。

松野官房長官
「為替相場は安定的に推移することが重要」
「行き過ぎた動きに対しては適切に対応」
「足もとでは急速で一方的な動きも見られる」
「為替相場の動向を高い緊張感を持って注視する」

ドル円相場、やや円高に振れるも大きく崩れてはいません。
ドル円日足

断固たる措置をとる、などの強いメッセージではないためですね。
介入牽制にも段階があって、介入も辞さぬ段階のフレーズは

「行き過ぎた相場の動きに対してはあらゆる措置を排除しない」
「投機的な相場の動きに対しては断固たる措置を取る用意」

などの強い言葉になる、との認識がマーケット関係者の間で
コンセンサスとなっているためにまだ市場は警戒を強めてはいません。

この記事に詳しい⬇
■円安再加速で注目される財務省幹部発言の読み方
https://toyokeizai.net/articles/-/595681

介入牽制が出てくるところまで円安が進行しているわけですが、
日銀は動かない、これも市場のコンセンサスとなっています。

■円スワップは日銀のマイナス金利政策が今年も続くことを示唆
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-26/RWUFEXT0G1KW01

介入実弾が来るまでドル円はじりじり上値を試す展開となりそうですね。
145円は超えるのでは。。。
150円に至る過程では介入もありそうですので
ここからロングするのもなかなか勇気がいりますね。
ポジションは作っていません。

世界の株価の上昇の勢いは抑制的になってきました。
6月半期末ということもあり、リバランスや会計処理のための
得珠玉が飛び交うリスクもあって積極的な売買は手控えら得ているようです。

やや株がダレてきたところを押し目と考えるか、
あるいはシーズナリティから秋口までは冴えない展開が続くと見て
新規株ロングは手控えるべきか悩ましいところ。

金利を引き上げて景気を冷やしているのですから
当然といえば当然ですが、欧州の景気指標は冴えません。

■ドイツ企業の景気見通し悪化-6月のIfo指数急落、全予想を下回る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-26/RWUPNOT0AFB401
・6月の独企業期待指数は83.6、前月改定値の88.3から急落
・製造業部門の低迷がドイツ経済を波乱へ向かわせている-Ifo所長
一方、景気刺激のため先週10ヶ月ぶり利下げを発表した中国。
連休の国内旅行支出が振るわないようです。

■中国経済失速の兆し、連休中の消費低迷-取引再開の本土株も下落
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-26/RWULFBT0G1KW01
・22日に始まった端午節連休の国内旅行支出、コロナ前の水準を下回る
・旅行1回当たりの平均支出額が2019年に比べて約16%低かった

ノーポジションです。

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2023年6月26日月曜日

 週末、ロシアでワグネルがクーデターを起こした、
というニュースには驚きました。
結局、何も起きなかったのですが、事態は大きく動きました。

ロシア首都モスクワに向かっていた民間軍事会社ワグネル代表プリゴジン氏は
部隊を引き返させたことでロシア正規軍との武力衝突は回避されました。

プリゴジン氏はベラルーシに向かったとされています。
ベラルーシのルカシェンコ大統領とは20年来の友人だとか。

プーチン大統領は演説でプリゴジン氏の進軍を「裏切りだ」と非難し
軍に断固たる措置をとるよう指示していましたが、
ワグネルが引き返したことを受けてロシア大統領府は
「前線での功績を考えれば誰も罪に問われないだろう」と述べ
ワグネルの戦闘員に対する責任は問わない考えを明らかにしています。

正確な方どうかどうかはわかりませんが、一部に
プーチン大統領がサンクトペトルブルグに逃げたという話も飛び出し、
ペスコフ大統領報道官はこれを否定する発言を行っています。

内戦は避けられましたがプーチン大統領のダメージは計り知れません。
罪に問わないということは手打ちしたと考えられますが
反逆者を追い詰める武力がないことを意味していると思われます。

また、今後ワグネルという民間部隊がロシア軍から撤収し
正規軍だけでウクライナと戦うこととなったわけです。

週明けのマーケットには、大きな影響はないと考えますが、
事態は大きくロシアに不利な状況に傾いたと見られ
戦争の早期終焉の可能性を考えておく必要も出てきそうです。
例えばゴールドには短期的に利食いが先行するかもしれません。

戦争終結は基本、リスクオンのような気がしますが
すでに戦争を無視した形で世界の株価は復調を遂げて上昇しており
戦争終結を好材料にここからさらに株価の上昇につながるとは思えません。

市場はむしろ、先週金曜日に発表された6月欧米のPMIを嫌気、
これが尾を引かなければいいですが、、、。

・米・6月製造業PMI速報値:46.3(予想:48.5、5月:48.4)

・米・6月サービス業PMI速報値:54.1(予想:54.0、5月:54.9)
・ユーロ圏・6月製造業PMI速報値:43.6(予想:44.8、5月:44.8)

・ユーロ圏・6月サービス業PMI速報値:52.4(予想:54.5、5月:55.1)

先週は特にフランスのサービス業PMI悪化が
ユーロ売りが加速させた印象がありました。
・フランス・6月サービス業PMI:48.0 (前回52.5)
・英・6月製造業PMI速報値:46.2(予想:46.8、5月:47.1)

・英・6月サービス業PMI速報値:53.7(予想:54.8、5月:55.2)
英国はインフレの鈍化ペースが鈍すぎるため
先週のBOEで予想外の0.5%の利上げを決定し金利を5%まで引き上げていますが、
短期金融市場で、英中銀ピーク金利は12月に6.25%に達することが
織り込まれるまでになっています。
それなのに、景気指標が悪化しているということは
スタグフレーションリスクが極めて高まっている。。。ということね。

■英中銀ピーク金利は12月に6.25%、短期金融市場が織り込む
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-23/RWPCOAT1UM0W01

英国の主要株価インデックスFTSEは下落基調に入りそう。
金利先高観からポンドは押し目買いでいいのだろうか・・・・?

週末の概況はPMIの悪化が株売に繋がったとの解説が多いのですが、
単純に月末・半期末のリバランスが嫌気されているのかもしれません。

■世界株に21兆円相当の売り圧力も、機関投資家リバランスで-JPM
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-16/RWBJDLT0G1KW01
▼年金や政府系ファンドのリバランスで、世界株は最大5%下落も!
▼債券へのリバランスとしては、2021年第4四半期以来最大に!
▼今四半期は、株式が債券をアウトパフォームしていることから、
ポートフォリオ・マネジャーは長期目標の達成に向け株式のエクスポージャーを
減らす必要がある。

■日本株市場はETFの換金売りの時期も重なりますね。

■日本株に恒例の需給悪化、1兆円超のETF換金売り-年金再配分も
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-22/RWMYFOT1UM0W01
7月上旬は主要なパッシブ型ETFの決算日が集中しており、
推計で7日と10日が決算日となるETFが分配金支払いのために解消するポジションは
合計で1兆1000億円超と過去最大になる見込みだ

ロシアの件はさておき、短期的には
日本株市場リバランス売りに注意が必要です。

かと言ってドル円が下がるかというと、
国内勢のリバランスではドル円は関係ないですね。
海外勢がこの四半期末にリバランスするポジションがどのくらいあるか。
ってとこですが、もし、影響があってドル円が下がっても
そこが絶好の押し目とばかりに買われるんじゃないかな。。。

今週は米国のインフレ指標であるPCEデフレータに注目。
現在のところマーケットは7月の1回の利上げしか織り込んでいません。
FOMCの見通しを信用していないというわけですが
PCEが強ければ、慌てて年内2回の利上げを折り込む形でドル金利上昇、
ドル円上昇となるかもしれません。
PCEはFRBがインフレ指標として最も重要視しているものです。

その他、ユーロ圏やドイツ、フランス、イタリアがCPIを発表します。
欧州圏のインフレが強い結果となるなら欧州金利が上がりユーロ高となるか。
ECBのラガルド総裁はすでに7月会合で追加利上げを実施する可能性が強いと示唆
していますが、逆にインフレ指標の急低下しているとユーロ売りが加速しそう。

今週は中国政府発表の6月製造業PMIや非製造業PMIにも注目です。
先週20日、中国は政策金利と位置づけられるローンプライムレートを
期間1年、同5年超のいずれも引き下げました。
利下げは10ヶ月ぶりですが、これによって人民元安が加速しています。

人民元がドル高をもたらしている側面も否定できず。
中国PMIが悪ければ人民元売りがさらに加速しドル高となるやもしれません。

■焦点:中国の利下げ、「特効薬」にならない理由 財政求める声
https://jp.reuters.com/article/analysis-china-economy-idJPKBN2Y804R

NOTE
■日本の化粧品メーカーに打撃か、中国ネット上で福島原発巡り不買運動
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-23/RWP8FJDWX2PS01
誰がどういう目的でけしかけているのか・・・。

日本の若年層がネットやドンキなどで手軽に韓国や中国の化粧品を
買えるようになっていますが、SNSなどを見ていると
特に韓国コスメは日本国内に当たり前に流通していることが伺えます。

日本の化粧品ブランドは中国に活路を見出していましたが
中国にはこういうリスクがつきものですね。

■アマゾン、インドに2.1兆円追加投資-グーグルは技術センター開設へ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-25/RWSRVXT0G1KW01
時代はインド投資へシフト

ユーロドル 1.9604ドルL
豪ドル円96.48円L ともに金曜にポジションカットしています。
PMI受けてユーロ円ショートしましたが直ぐに手仕舞っています。
ここからはちょっと様子見・・・・

*********今週の主な予定************

26日(月)
5月企業向けサービス価格指数(8:50)
独 6月 Ifo 景況感指数(17:00)

27日(火)
米 5月耐久財受注(21:30)
米 4月 FHFA 住宅価格指数(22:00)
米 4月 S&P コアロジック CS 住宅価格指数(22:00)
米 5月新築住宅販売件数(23:00)
米 6月CB消費者信頼感指数(23:00)
夏季ダボス会議「起業家精神:世界経済の原動力」(29日まで)

28日(水)
中国工業企業利益(5月)
豪消費者物価指数(5月)
ECBフォーラム(26〜28日)
植田日銀総裁、パウエルFRB議長、ベイリー英中銀総裁、ラガルドECB総裁討論会参加
米FRB、銀行ストレステスト結果公表

29日(木)
5月 商業動態統計(8:50)
6月 消費動向調査(14:00)
豪小売売上高(5月)
米 1-3月期 GDP 確定値(21:30)
米 5月中古住宅販売仮契約(23:00)
○株主総会集中日

30日(金)
5月失業率・有効求人倍率(8:30)
6月東京都区部消費者物価(8:30)
5月鉱工業生産(8:50)
中国 6月コンポジット PMI、中国 6月製造業 PMI、中国 6月非製造業 PMI(10:30)
ユーロ圏 5月失業率(18:00)
米 5月個人所得・個人支出(21:30)
米、学生ローン返済の一部免除措置をめぐる訴訟の判決が下される見通し(月末)

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2023年6月23日金曜日

 ■英国中銀(BOE)予想超える0.5%の利上げ決定もポンド下落

英中銀が利上げ加速、予想外の0.5ポイント-政策金利5%に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-22/RWNIKGDWRGG001
・13回連続の利上げで、0.5%の上げ幅はことし2月以来、3会合ぶり(7対2)
・政策金利5%はリーマンショックが起きた年、2008年の4月以来15年ぶり
・市場は来年2月のピーク金利6.25%を視野、確率30%織り込み

~予想は0.25%利上げだったため、初動はポンド買いとなったが
 材料出尽くしの手仕舞い売り優勢の展開に
 (BOE金利発表直前までポンド買いが旺盛になっていた)
 
直前にポンド買い圧力が強まっていたため
発表直前にポンドドルロングは手仕舞いました。
ポンドドル1.2675ドルL ➡ 1.2780ドル

ただ、思ったより落ちないので、再エントリーを考えています・・・。

■トルコ中銀の政策金利発表を受けて、リラが最安値を更新

トルコ 中央銀行 政策金利を年15%に大幅引き上げへ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230622/k10014107021000.html

トルコ中銀は政策金利を年8.5%から15%へと大幅に引き上げた
~利上げは2年3か月ぶりとなり、大きな政策転換
~しかし市場予想中央値20%への利上げではなかったため失望売り
※トルコ円日足

※月足 2007年には99円あったリラ、今は5円台

■スイスフラン円、変動相場制後の最高値更新

円が対スイス・フランで過去最安値更新、対ドルでは143円に迫る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-22/RWMQW9DWRGG001
・政策金利を0.25%引き上げ1.75%へ
・1年前の引き締め開始以降で最も小幅な利上げ
・追加利上げの可能性は示唆したものの引き締めペースは緩めているが。。。

日本の異次元緩和前は、避難通貨といえば円かスイスフランでした。
リスクや不安が増大すると、レパトリ連想で円が買われたのですが
今は円買いは起きません。
その役割はスイスだけが担う様になった結果かもしれません。

原発が止まってから日本は恒常的な貿易赤字国となったことも一因かと。
スイスは貿易黒字国。

というわけでスイスフラン円は未踏の領域に入っています。

■メキシコ、政策金利据え置き

据え置きと言ってもメキシコの政策金利は11.25%
中銀声明
「今回の決定は全会一致」
「政策金利を現在の水準で長期間維持する必要がある」
「2023年Q4インフレ率は4.6% 24年Q4インフレ率は3.1%になると予想」
~据え置き発表でもペソ円は下がることなく(むしろ上がった)上昇基調継続中

ペソ円5分足 ⬆が4:00制作発表 上昇してますね、
ペソ円日足 強すぎる~

ユーロドル 1.9604ドルでロング
豪ドル円を再エントリー 96.48円でロングしています。

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2023年6月22日木曜日

 パウエル議長の議会証言を受けてドル安進行中です。
(ドル円は円安圧力も強く、際立ってはいませんが・・)

※通貨インデックス一覧

先週のFOMCでターミナルレートが5.1%➡5.6%まで引き上げられ
年内後2回の利上げの可能性が示され、
今夜のパウエル議長議会証言でもタカ派メッセージが打ち出されたのに、です。

インフレ抑制に「長い道のり」、金利上昇する必要=FRB議長議会証言
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-idJPL4N38D3DJ?il=0
パウエル米FRB議長の議会証言要旨
https://jp.reuters.com/article/powell-frb-idJPKBN2Y7177?il=0

金利先物市場の折込みは7月に0.25%の利上げが1回あるだけです。
FOMCが見通しで打ち出したあと2回の利上げはない、と見ている。

当局からこれだけタカ派メッセージが発せられたのに
ドルが上がらないとなると、
ここからはドル安が本格化する可能性がありますね。。。

ドル以外の通貨、ユーロ、カナダ、キウイなどが強い。
豪ドルは昨日公表されたRBA議事要旨がハト派的だと受け止められてやや弱い。
そしてポンドは明日BOEによるMPC会合を控えて神経質です。

円が弱いのは先週の日銀で異次元緩和継続が確認された事に加え
今日は安達日銀審議委員が鹿児島県金融経済懇談会後の記者会見で)
「円安修正のために金融政策使うと物価目標への道を阻害してしまう」
「為替誘導のために金融政策を使うことはない」
などと発言したことを受けて、円が一段安となる展開で
昨日ショートしたユーロ円、カナダ円がロスカット。

PPIの急低下を見てユーロとカナダを売ったわけですが、
これが実際CPIにまで響いてくるには時間がかかると見ているのか
ユーロもカナダも下げる気配はなく、強含みの展開ですね。
ドルストレートにスイッチして売ってみたのですが、
うまく行かずこれも早々に撤退しています。

■カナダは4月小売売上高が強くカナダ買いが強まっています。

カナダ4月小売売上高:前月比+1.1%(予想+0.2% 前回▼1.5%(▼1.4%から修正)
        コア:前月比+1.3%(予想+0.2% 前回▼0.4%(▼0.3%から修正)   
          
■ポンドはCPI、特にコアCPIが強く、インフレが加速していることから
 6%にまで利上げする可能性がより正当化される見通しとなってきました。              
・英5月総合CPI:前年比+8.7%(予想+8.4% 前回+8.7%)
       :前月比+0.7%(予想+0.4% 前回+1.2%)
       
・英5月CPIコア:前年比+7.1%(予想+6.7% 前回+6.8%)

・英5月小売物価指数:前年比+11.3%(予想+11.4 前回+11.4%)
          :前月比+0.7%(予想+0.6% 前回+1.5%)

・英5月生産者物価指数
        仕入れ:前年比+0.5%(予想+1.3% 前回+4.2%(3.9%から修正)
           :前月比▼1.5%(予想▼0.4% 前回+0.1%(-0.3%から修正)
          
        出 荷:前年比+2.9%(予想+3.6% 前回+5.2%(5.4%から修正)
           :前月比▼0.5%(予想▼0.1% 前回▼0.2%(0.0%から修正)

結局クロス円ロングを継続していればよかった、という相場です。
92円台豪ドル円ロングを96円台で降りちゃったのですが、
再度乗るか思案中。。。
ポンド円は明日のBOEを見てからでしょうか。

ポンドドル1.2675ドルLは継続していますが
会合前の価格水準によっては手仕舞うかも、です。

全体としては「ドル安」が広がっていくと見ています。
ドルストレート通貨、クロス円ロングがいいかと思いますが
円安でもあるためドル円だけはレンジかな。

明日は英国だけでなく、トルコやスイスの中銀政策会合も。
トルコは20%くらい一気に利上げするのでは?との観測も出ていて大注目です。

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2023年6月21日水曜日

 豪中銀(RBA)は6月会合で、据え置きとの市場予想に反し、
2カ月連続で金融引き締めを決定しました。
これを受けて豪ドル上昇が継続していたのですが、
今日20日、議事要旨が公表されて一転、豪ドル売りが加速しています。

■豪中銀はインフレ上振れリスクを懸念、利上げ決定-議事要旨
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-20/RWJ3JWDWLU6801

・利上げの決定が微妙な性質のものであり、
 利上げ停止の可能性を強く示唆したことから、
 市場関係者らは豪中銀が年内に2回利上げを行うとの見方を後退させた。
 
これを受けて豪ドルが下落に転じたのに加え、
日本サイドからは円安牽制。
 
■為替は安定が重要、過度な変動・投機的な動きは注視=西村経産相
https://jp.reuters.com/article/nishimura-forex-idJPKBN2Y604B
 
ということで発言をうけて一時円高加速。
その後安値は買い拾われて反発するも高値を超えられず
上値が切り下がってきています。
西村さんのコメントはすぐさま介入という緊張感はなかったのですが
指摘された投機筋のポジションが気になりますね。

通貨先物市場の円ショートは相当に積み上がっており
そろそろ円ショートポジションの手仕舞いのターンが来ても不思議はない。
となると投機筋のポジション整理だけで円高圧力がかかってきます。
※ドル円 通貨先物ポジション ▼103,976 ネットショート10万枚超え   

加えて今夜は米金利に低下圧力が強い。
おかしいですね、今夜発表の住宅指標は良好だったのに。

・米・4月住宅着工件数:163.1万戸(予想:140.0万戸、3月:140.1万戸)

この指標が発表された直後は米金利上昇=ドル高に反応したのですが続かない。
明日21日(水)はFRBのパウエル議長の半期に1度の議会証言がありますが
これを控えて調整が入っているだけかもしれませんが~
ここから上値追いはリスクが高そう・・・
ということで豪ドル円とポンド円のロングを手仕舞いました。

豪ドル円92.81円L ➡96.41円で利食い
ポンド円179.82円L ➡181.03円利食い

■加えてユーロ円を154.54円で売り参戦しています。

というのも、今日ドイツの生産者物価指数が発表されたのですが~

■独生産者物価、5月は前年比1.0%上昇 21年1月以来の低い伸び
https://jp.reuters.com/article/germany-economy-prices-idJPKBN2Y60AR
前年比 +1.0(予想+1.7% 前回4.1%)
前期比 ▼1.4%(予想▼0.7% 前回+0.3%) 
PPI、猛スピードで低下していますよね。

先週のECB理事会ではラガルド総裁からはタカ派的メッセージが
打ち出されましたが(7月追加利上げ示唆)
今日はフランス中銀総裁からハト派コメントが。

ビルロワドガロー仏中銀総裁
・ECBの利上げの道筋はほぼ完成している。
・仏とユーロ圏のインフレはピークを過ぎた。
・2024年のGDP見通しを1.2%から1.0%に下方修正。
・2024年末にはインフレが2%近くになる可能性がある。
・今後のECBの決定はインフレ指標次第。
・ターミナルレート(最終到達点)は水準よりも期間が重要。

■そして昨日19日に発表されていたカナダのPPI低下は更に凄まじい。

カナダPPI 前年比▼6.3%(前月▼3.8%)
リーマンショック時の落ち込みと同レベルにまで急低下。

カナダ中央銀行(BOC)は
今年1月会合利上げを最後に利上げを一時停止する方針示し、
3月、4月 会合で金利据え置いていましたが(4.5%)
今月6月8日の会合で 0.25%利上げを決定、4.75%に引き上げました。

カナダはなぜ利上げしたのか?
・1-3月期のGDP +3.1%.(予想:+2.5%、10-12月期:-0.1%←0.0%)
・23年4月CPI +4.4%インフレ加速(3月+4.3%、予想4.1%)

Q1のGDP成長率が予想を上回り、4月のインフレが予想より加速していた。。。
ということでの利上げだったと思われますが
昨日発表されたPPI(生産者物価指数)を受けて
カナダの6月の利上げは必要なかったのでは?という指摘も。

生産者物価だけで見れば、もはやデフレ状態にありますが、
時間差をもってこれがCPIに反映されることとなるなら
カナダは利上げの停止どころか、利下げが必要になってくるかも?

というわけでカナダ円107.02円で売り参戦。
(ユーロ円154.54円S)

ポンドドル1.2675ドルLは継続

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2023年6月20日火曜日

 今夜は米国がジューンティーンス独立記念日で休場。
21年に制定された祝日なので今回で3年目なのだそうです。

東京市場では日経平均、TOPIXが下落するもマザーズ指数が大きく上昇。
マネーの循環でしょうか、グロース銘柄も上昇してきました。

マザーズ指数の上昇寄与度が高い銘柄は
ANYCOLOR、カバーなど。
https://peragaru.net/mothers/

6月はIPO銘柄が18社も出てくるということもあり
新興株市場に資金が吸収されるだろうことが予想される中で
これまで強かった銘柄に一定の調整があるかもしれません。
日本株市場の持続力を占いそうだ、と日経記事。

■IPOラッシュ、株高持続力占う 前哨戦は「2連勝」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB167B70W3A610C2000000/

こんなニュースもありますので、調整局面があっても
大きく日本株が売られることはないと思います。

■バフェット氏の米投資会社、商社株の保有比率8%超え
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB196PO0Z10C23A6000000/
・三菱商事や三井物産、伊藤忠商事などの国内5大商社株を買い増した

為替市場、ドル円しっかりです。
ドル金利が上昇基調にあるためと思われますが、
ドル金利より上昇の勢いがあるのが英国金利。

■英2年債利回りが一時5%に上昇、2008年以来-週内の英中銀発表控え
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-19/RWHWBBDWRGG001?srnd=cojp-v2

短期金利はNZを超えて主要国では英国がトップに躍り出ました。
NZ金利は上昇の勢いが弱く、ここだけを見ているとNZドルは買えませんね。。。
※主要国2年債利回り
ポンドドル1.2675ドルL
ポンド円179.82円L
豪ドル円92.81円L 継続です。

NOTE
■米国が為替監視国から日本を除外、市場には介入懸念の声も
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-19/RWHI2CDWRGG001
・日本が為替介入を行ったにもかかわらず、監視対象から除外された
 ⬇
 再び為替介入する余地を残していることを示唆している
 ・日本の除外はサプライズであり、政治的な理由があるのではないか

■円建て金地金、1カ月ぶり最高値 個人の買い意欲強く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB191ZH0Z10C23A6000000/
円建て金は史上最高値更新。
押し目がないまま高値圏での直近レンジを上抜けました。


■エルニーニョで世界のスタグフレーションリスク増大か、4年ぶり到来
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-13/RW5YSKT0AFB401?srnd=cojp-v2
■太平洋の一部の海面水温が平年より低くなる「ラニーニャ現象」から(20~23年)
 その逆の現象であるエルニーニョへの移行する
■地球の気温は今後5年間がこれまでで最も高くなり、
 未知の領域に押し上げられる可能性が98%ある(WMO:世界気象機関)
 ⬇
・電力網への負荷を強め、停電がより頻発に発生
・猛暑は公衆衛生上の緊急事態を引き起こし・干ばつは火災リスクを増大させる
・農作物への被害や道路の浸水、家屋の崩壊などのリスク

■過去のエルニーニョは世界のインフレ率に著しい影響を与えた
 ⬇
・非エネルギー商品価格の上昇率を3.9ポイント
 原油価格を3.5ポイント押し上げた。
・ブラジルやオーストラリア、インドなどのGDP伸び率を押し下げた

例えばチリでは豪雨が誘発され銅生産に影響するリスク
地理は世界の銅供給の30%を担っている。

今年は天候要因でインフレ再加速、世界景気後退のリスクがあるという話ですが、
そうならないことを願います。。。

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2023年6月19日月曜日

 日銀はサプライズなし。
異次元緩和の継続を決定しました。
ただインフレの低下の速度が「想定よりやや遅い」ことを懸念していることと、
YCC修正・解除に関しては「ある程度のサプライズはやむを得ない」と
植田日銀総裁が口にしたという点は気になりますね。

インフレが思うように鈍化しない、あるいは再浮上/加速するなら
サプライズ的なYCC修正/撤廃の可能性はある、というメッセージではないか、と。
もちろん今直ぐにということではありませんが
今後出てくるインフレ指標次第ではYCC修正への思惑が強まり
円高に反応しやすくなる可能性があるかも、、、

とはいえ、足元ではそうした指標を見極めたいということで
政策変更無しを決定したばかりですので
市場は、緩和継続の日銀、場合によっては再利上げの可能性があるFRB,
7月も利上げする可能性を強調しているECBという材料は
ドル円とユーロ円などのクロス円の上昇を加速させています。

日銀総裁「サプライズやむを得ない」 YCC修正で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB163090W3A610C2000000/
・足元の物価の動きについては「下がり方が(想定していたよりも)やや遅い」と述べ、物価シナリオが揺れ始めていることを認めた。

・長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正に関しては「(市場との丁寧な対話を心がけるものの)ある程度のサプライズはやむを得ない」と述べた。

ドル円は足元のレンジ上限をブレイクしました。
トレンドは円安ですね。
押し目買いでいいと思いますがまた日本の通貨当局からは牽制があるかも。
介入が入るレベルは145円を超えてからではないかと思いますが。

※ドル円 クロス円日足チャート

日経平均は10週連続で上昇。
10週連続上昇はアベノミクス以来のことです。
外国人投資家は9兆円程度日本市場に資金を振り向けてきましたが
アベノミクスの時は27兆円程度日本株を買ってきました。
まだ買い余力はある、と見ることができるのですが
このまま踊り場、休憩もなく上がるかどうか・・・。

日経平均CFDは金曜夜間取引で34000円大台タッチしています。

そして気がかりなのが、米株市場。
6月16日金曜日は米株市場のトリプルウィッチングでした。
先物取引、オプション取引、個別株オプション取引の精算日。
(3.6.9.12月の第3金曜日)
加えてストック・オプションの取引最終日も重なる
クアドルプルウィッチングでもあり、節目となりやすいとされています。

といわけで米株市場も、踏み上げが一服する可能性も。
主要株価インデックスは金曜、軒並み陰線を示現しました。
さらに週明け月曜は奴隷解放記念日(ジューンティーンス)祝日のため
米国市場は休場です。

米国株、大きな上昇の後に大崩れ来る-BofAハートネット氏予想
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-16/RWC8S4T0G1KW01

現時点では米株が大崩れする、とは思いませんが
調整がほしいと思っている投資家は多いと思われます。
そういう時って調整がなかなか来ないものでもありますが
今週は日本のMSQにあたるクアドルプルウィッチング明けということもあり
これまでの上昇の勢いは薄れるかもしれません。
そこを狙って売り方が参戦してくれば意外と大きめの下落がくるかも?

米株上昇が一服するなら日本株も、、、って流れも想定されます。
売り参戦は怖い相場ですので止めておきますが
買いそびれていた向きには押し目買いの好機となるか。
その場合、ドル円、クロス円にも調整が入る可能性もありますね。

■今週は英国中央銀行(BOE)の金融政策決定会合MPCが開催されます。

2021年12月に利上げを開始し12会合連続利上げを継続中。
今回、13会合連続利上げが予測されています。
0.25%引き上げて4.75%になる観測ですが
その後8月、9月、11月、12月の残り4会合でも
それぞれ0.25%の利上げが織り込まれています。
合計であと1.25%の利上げで年内5.75%まで政策金利は引き上げられる見込み。
来年2月さらに0.25%で最終的には6%になるとの折り込み確率が50%程度あります。

というわけでポンドが強い。
先週ポンドドルを1.2675ドルでロングしていましたが
狙っていたポンド円を日銀会合後にロング。
コストは179.82円。
豪ドル円92.81円ロングも継続です。

調整があれば、追加で買おうかな。
下落のスピードが早い場合は、一旦利食いで逃げるかも。

NOTE
米1年先のインフレ期待、2021年以来の低水準-ミシガン大調査
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-16/RWCMWNT0AFB401?srnd=cojp-v2
・1年先のインフレ期待は3.3%に低下(前月4.2%)
  ~2021年3月以来の低水準に
・5ー10年先のインフレ期待3.0%(前月3.1%)

********今週の主な予定**********
■中銀会合目白押し 
利下げから大幅利上げまで各国の状況の差が鮮明に
https://fx.minkabu.jp/news/265887
  火曜:中国、木曜日:スイス、英国、トルコ、メキシコの会合
(ハンガリー、ブラジル、フィリピン、インドネシア、ノルウェーも)

19日(月)
奴隷解放記念日(ジューンティーンス)祝日のため米国市場は休場

20日(火)
中国最優遇貸出金利(ローンプライムレート、1年・5年)
ウィリアムズNY連銀総裁、講演
ブラード・セントルイス連銀総裁、講演

21日(水)
通常国会会期末
日銀議事録(植田総裁初会合の4月27日-28日開催分)
★英消費者物価指数(5月)
パウエルFRB議長、下院金融委員会で半期に1度の議会証言
グールズビー・シカゴ連銀総裁、講演

22日(木)
★★英中銀政策金利
スイス中銀政策金利
トルコ中銀政策金利
パウエルFRB議長、上院銀行委員会で半期に1度の議会証言
ウォラーFRB理事、ボウマンFRB理事、講演
メスター・クリーブランド連銀総裁、講演
バーキン・リッチモンド連銀総裁、講演
端午節祝日のため中国市場は休場(25日まで)

23日(金)
★★日本消費者物価指数(5月)
英製造業PMI速報値(6月)
独製造業PMI速報値(6月)
ユーロ圏製造業PMI速報値(6月)
米製造業PMI速報値(6月)
ブラード・セントルイス連銀総裁、講演
メスター・クリーブランド連銀総裁、講演

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