15日㈮ドル円相場は111.30円台まで上昇。
その前の週8日金曜には107.20円台まで円高となっていたので
わずか1週間で4円の円安ドル高です。
何があったでしょうか。
9日の建国記念日にミサイル発射がなかったとして
11日に窓開け上昇して、買い戻されたものの
15日㈮には再び北朝鮮がミサイル発射。一時109.55円までドル円下落も
NY時間には111円台へと切り返しており、
北朝鮮ミサイル発射はドル円のいい買い場を提供するパターンを確認した格好。
米国を襲ったハリケーン被害とか、トランプ政権への失望というのも
株価を売り崩す材料としてはインパクトに欠くもので、
そうやって不安を煽られて下落したところが結局は買い場であった、
というのが米株市場、先週はダウ平均も再び高値を更新し
史上最高値更新です。
米金利も下げ止まりました。
ただ、8月小売売上高 予想が0.5%に対して0.2%かぁ。。。
8月鉱工業生産も 0.1%予想に対し▼0.9% 強くありません。
http://www.yutaka-shoji.co.jp/market/calendar/
ニューヨーク連銀製造業景気指数は予想18のところ24.4と悪くありませんでしたが
年内利上げ織り込みは五分五分ですね。
先週14日発表された米8月CPI消費者物価コア指数が
前年比1.7%、前月比では0.2%の上昇でいずれも予想を上回る内容で
前年比1.7%が4ヵ月続いていることが好感されたのか、12月利上げ織り込みは
55.6%へ(CMEフェドウォッチ)ちょっと上がっていますが、
60%超えてこないと、まず利上げはない、というのが過去の経験則。
ということで、週末にかけてのドル円相場のドル高は、
決して米利上げ思惑の高まりによるものではなかったと思います。
だって通貨インデックス一覧を見ると、ドル安円安だものね。
※通貨インデックス一覧
特筆すべきはポンド高ですね。
ポンド、ユーロ、キウイ、スイスなどが強く、
ドルとカナダ、円などが下落基調となった週末。
クロス円の上昇がドル円を押し上げた、と言えそうです。
特にポンド円、ユーロ円、スイス円、キウイ円上昇。
新規で外モノ投資が旺盛に出て上昇が加速したというより
先先週末までに市場に蔓延していたリスク警戒による円ロングが
切らされたことによるショートカバーだったんじゃないか、というのが
大倉キャプテンの見立て。まだまだ新規で外債投資しなくちゃいけない
機関投資家らの積極的な買いは、これから出てくるんじゃないかと。
それから、週末のYMTVで大倉キャプテンが指摘していたのが
ノルウェーのSWFのポートフォリオリバランスの話。
これが意識され始める可能性もある、という指摘ですが、
詳しくはYMTVで大倉キャプテンの解説をお聞きいただきたいのですが、
(会員限定ですが是非
http://www.yutaka24.jp/seminar/ymtv.shtml)
そのヒントとなる記事を発見しましたので貼っておきます。
ノルウェー政府年金基金、円建て債保有見直し-債券指数で除外も
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-09-04/OVS3HW6JIJVI01
この記事から先行き、ドル円、ポンド円、ユーロ円がよさそうね。
ポンド円は15日㈮に151.54円まで上昇しました。
143円台でロング仕込んでます、まだ持ちます。
ポンドドルは1.3240ドルLが週末1.3615ドルまで上昇しています。
BOEは先週14日、政策金利を過去最低の0.25%に据え置いていますが
議事要旨では上昇が続くインフレ率を適正水準にするために
「金融緩和措置の一部解除が数カ月内で適切となる公算が大きい」と明記されたほか、
15日㈮には、MPCメンバーの中でも最も「ハト派」とされるブリハ氏が
「利上げしなければいけない時期が近づいているだろう」と発言。
今回のMPCではブリハさん、据え置き支持で利上げ派には
カウントされてませんでしたけど、この1日で何があったんでしょうね。
9月MPC委員会で利上げを支持したのは2人で 9:2だったのですが
これで6:3で利上げ派がひとり増えたということでいいのかな。
マーケットは早ければ11月、そうでなくても年明け早々に
0.25%の利上げを織り込み始めました。
利上げが実現すれば約10年ぶりだそうです。
今週は18日月曜にカーニー総裁がIMFで講演(カーニーさんは9月MPCでは据え置き支持)。
タカ派発言が出れば一層のポンド高ですが、
ここで、ポンド高に水を差すような発言が出てポンドが急落すれば買い場と見ます。
今のポジションを手仕舞って、買い直すか、
買い玉そのままで増し玉とするかは月曜の値動きを見てから。
今週は、なんといっても19-20日の米FOMCですが
FRBのバランスシート縮小(債券再投資の縮小)のプランに注目ですね。
そして利上げのペース、つまり年内の利上げに関する示唆があるかどうかにも注目。
今回のFOMCでは、イエレン議長の会見や経済・金融見通しの発表もあります。
一応、、、日銀もあるのね。注目度は高くありませんが。。。
20-21日、FOMCの翌日に政策発表があります。
今週はイベントが多いんです。
9月23日にNZの総選挙が
9月24日、ドイツ連邦議会選挙が実施されます。
NZの最大野党・労働党は支持率低迷を受けてリトル党首が辞任し
8月上旬、アーダーン氏が就任。
今月に入って世論調査でアーダーン党首の任期が高く
与党に対するリードを広げたことで、キウイが売られることがありました。
どうやら、世論は拮抗しているようですが、
与党国民党が勝利すればキウイ高、野党労働党が勝利すればキウイ売り、
となりそうなセンチメントですね。
個人的には9月にキウイは底入れして年末高となるパターンが多いので
もし、選挙結果受けてキウイが下がるようならキウイロングを考えたいところ。
選挙結果前にキウイが下落する局面があっても買うかもしれまえん。
買うならキウイ円かな・・・。
ドイツの選挙に関してはメルケル首相率いるCDU優位の模様。
メルケル氏勝利なら4期目の長期政権となります。
ただ、CDUが単独過半数獲得は難しいとみられており、
どこと連立を組むのか、ってとこが注目のようですね。
メルケル首相率いるCDUが第1党、
最大野党SPDが第2党、
第2党のSPDと組むというのは反対が多いので
第3党がどこになるの??ってとこが注目となるとの指摘。
選挙の行方を予想するのは難しいので、予想はしませんが
ユーロも急落があれば拾いたいですね。
ノルウェーSWFの件もあるのでユーロ円で。
今週はユーロ円、キウイ円、ポンド円の押し目を狙いたい週。
ただ、米ドル安トレンドが継続していますので、
ドル円はあまりポジションを大きくしないでおきます。
108円台ロングを継続して様子見。
リスク警戒によるショート筋がさらに手仕舞いすることで結果的に上昇、
そして、買い遅れていた日本の機関投資家勢が買わざるを得ず、
円安傾向が強まっていくものと思っています。
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