先週はユーロドルが1.40ドルを回復する上昇。
最終的には1.4250ドル近くまで戻りました。
1.40ドル回復というのはある程度想定していましたが、
1.4250レベルまでとは・・・。
EU首脳会議の包括的救済策合意(といっても懸念を多く残す内容)での
ショートカバー(売りの買戻しによる上昇)という解説が多く聞かれましたが、
先週の上昇ではどの程度の買戻がはいったのでしょうか。
ヘッジファンドなど投機筋のポジションは米シカゴにある
マーカンタイル取引所(CME)が公表するIMM通貨ポジションで
おおよその動向を読むことができますが、
10/25日公表のユーロドルのIMMポジションの数字には驚かされました。
なんと投機筋によるユーロドルのショートポジションは
それほど減っていないのです。
http://www.forexwatcher.com/cmepos.htm
10/4に1.3144ドルの安値を付けた時のユーロドルSは 82697枚でした。
その後の経過を見ると
10/11 73795枚 ☞ 1.3565ドル(NY時間の安値)
10/18 77720枚 ☞ 1.3652ドル
10/25 76512枚 ☞ 1.3845ドル
全然減ってません?!
ユーロドル相場は下値を切り上げてきていたというのに、、、です。
ただし、このIMMポジションというのは1週間前のデーターまでしか公表されず、
先週28日金曜日にユーロドルが1.4250近辺まで上がった過程において
どうだったのかはわかりません。
(くりっく365の個人のポジションは日々更新されて
世界中に丸見えなのに。大倉キャプテンはリスクだと警鐘を鳴らされています)
金曜日はさすがに壮大なショートカバーが入ったでしょうか?
あるいは、上昇の過程ではさらなる売りが構築され、それらが踏まれながら
上昇していっただけでしょうか?
10/25までのポジション推移と同じように、投機筋のショートポジションがあまり
減っていないのだとすれば、これは今週以降の価格の上昇リスクとなってしまいますね。
(価格が上がると、損失に耐え切れずにポジションをクローズ。つまり買い戻されれば
価格上昇にさらに拍車がかかります)
今週は
11/2~3にFOMC (QE3があるかどうかに注目)
11/3~4にG20
11/3 ECB理事会(ECB新総裁マリオ・ドラギ氏が利下げするか?)
11/4 雇用統計
とビッグイベント山積ですので、欧州だけでなく米国、ドルに焦点となる局面も
多いかと思いますが、ユーロの膨大なショートがまだ存在するのか、
それがどのように処理されるのかが相場を大きく動かす可能性も十分に
注意を払っておかねばならない様な気がします・・・。
ちなみに、格付会社フィッチがギリシャ国債の50%ヘアカットは
デフォルトイベントになるとの認識を示しています。
これがどのくらいマーケットに織り込まれたのかはよくわかりませんが、
週末ユーロドルは1.4130ドル近辺まで下落しています。
・・・・でも下げ圧力が弱い気がしますね。
更に上昇で1.45ドルくらいまで(行くところまで行っちゃう)相場と
なるようなムードもありますので、確信をもって売れないのですが、
金曜は1.4208ドルでユーロドルを売っています。
吹き上がったところは逆張りの売り、というのは定石。
今回も通用するかどうかは微妙ですが、一応やっておくことは
やっておかねば。今のところ利益ですが、更に上を攻める展開となれば
粘らずコストで撤退します。
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