いやーひどいですね…。
何がって、アメリカです。
5月18日に出てきたFOMC議事録で早期利上げの可能性を匂わせておいて
6月4日の雇用統計でドーン(下落)ですよ。
議事録だけでなく5月27日のFRBイエレン議長の発言。
今後数か月の利上げが適切となる可能性と述べていました。
加えてFRB関係者がこぞって近い将来の利上げを支持する発言を繰返し
マーケットは、早ければ6月もしくは7月の利上げ観測を強めていたところでした。
そんなにFed関係者って、足元読めないものなんでしょうか。
金利先物市場の動向では6月利上げの確率は5月後半に34%まで上昇したのですが
雇用統計発表後は4%に急低下してしまいました。
先週末、3日金曜日のドル円相場は
5月のアメリカの雇用統計のネガティブサプライズで
発表前の108.90銭台からNYクローズの106.45円まで
一気に2円以上も下落して引けました。
NFP非農業部門雇用者数は 予想の+16.0万人をはるかに下回る+3.8万人
4月分の数字も+16.0万人から+12.3万人に下方修正されています。
増加幅は2010年9月以来で最少、ほぼ6ぶりの低い伸び。
その後発表されたISM非製造業景気指数も予想を大きく下回り、
雇用部門に関しては好悪判断の境である50を下回る弱めの数字となったことも
ドル売りにつながりドルはあらゆる通貨に対して独歩安の様相となりました。
※通貨インデックス
ドルの下げは雇用統計を受けたものとしてはここ1年で最大だそうです。
おかげで、ユーロ高、円高ですね(;´・ω・)
内訳をみると米通信会社ベライゾン・コミュニケーションズで
約3万5100人が関わったストライキが影響が大きいとされていますが、
それ以外でも建設や製造業、鉱業などを中心に幅広い部門で雇用が減速。
建設は1万5000人減人材派遣は2万1000人減少しています。
失業率は4.7%と、2007年11月以来の水準に低下しているのですが、
これは労働参加率の低下が影響したためで、評価できません。
労働参加率が前月の62.8%から62.6%に低下しています。
平均時給は0.2%増と前月の0.4%増から減速。
伸び率減速とはいえ、増加していることは評価できます。
しかし、今度の雇用統計は賃金上昇率が焦点とされていましたが、
ひとけた台に落ち込んだNFPの悪化が衝撃すぎて、賃金伸びについては
まったく評価されず、、、ですね。(前年比では2.5%増)
前日に発表されたADP雇用統計では前月比プラス17.3万人だったのよ。
著しく雇用統計と乖離しているんです。ADPは当てにならない、ってことで
かたずけられるような乖離じゃないと思うんだけど…。
明日、週明け6日のイエレンFRB議長の講演があります、大注目ね。
どのように27日のタカ派的とも受け止められる発言を修正するでしょうか。
もちろん、6月利上げ観測は消滅したも同然。
そして、106円台まで下落しているドル円相場ですが、
週明けもまだ若干下落圧力にさらされるでしょう、たぶん。
欧州勢がこの結果を織り込んでいないから。
日本、欧州、米国と、ぐるり1周して材料を織り込む時間を経ないと
悪材料をすべて消化しているかどうかわかりません。
週明け月曜のNY市場を迎えるまで、雇用統計の悪材料を受けた
ドル安圧力が消火されたとは言えないということです。
となると、5/3の105.50円がサポートできるのかどうかが焦点となってきます。
月曜のイエレン議長の講演でどのような発言が出てくるか、
そしてテクニカル的に今年の最安値である105.50円の円高をサポート
できるのかが今週の焦点でしょうか…。
米利上げペースがやはり緩やかとなる可能性が大きくなった今、
米国サイドからのドル買い要因が著しく低下してしまったのですが、
かといって、本邦日本サイドからの円安要因となるような材料が
出てくるかというと、、、、まずは6月の日銀でしょうか。
しかし、佐藤審議委員の発言が日銀への期待をも低下させているほか、
消費増税見送りもすっかり織り込まれたうえの下落です。
ちょっと、しばらくドル買いは厳しいかな。。。
7/10の参院選で自民大勝、安倍内閣支持率がさらに上昇、ということで
また希望が持てる流れになるかもしれませんが、、、、そこまでは
目立った材料なし。こちらからのアシストも厳しいドル円相場です。
雇用統計でポジションを持たずにいたのは正解でしたが、
ここから、どのように戦略を練ればいいのか。。。
あまりにもドル安が進んじゃったので、ここからドル円売りというのも
躊躇しますが、基本的にはドル安が続く地合いなのかな、という気がします。
今年は100円前後までの円高は覚悟しないといけないのかもしれません。。。
クロス円は難しく、ドル安なので、ユーロドルやポンドドルは上昇するも
ドル円が下がるので、相殺されて動きにくし。
キウイ円、豪ドル円、ユーロ円などはそれほど動いていませんね。
それでもポンド円の下落が大きいということは、
ポンドは買い方の投げがかなり出たのかもしれません。
ポンドのインプライドボラティリティが急上昇中とのこと。
ポンドの予想変動率が急上昇、Brexit国民投票に備え
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-06-03/O86IMK6JTSET01
手出し無用でしょう・・・(;^_^A
やるなら、ユーロドルの押し目買い、ドル円の戻り売りなのかなと
考えていますが、ユーロドルは結局はレンジ相場なので、
レンジ上限では上昇が止まると思われます。
となると、ドル円が弱い中で、ユーロドルが戻りいっぱいとなった時に
最もおいしいのがユーロ円で、ユーロ円相場はひょっとすると最も
下落幅が大きいかもしれません。日足を見ても、新安値更新です。
今年の安値を更新しています。ユーロ円が戻りがあれば売るのも面白いかな。
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